『アイスブレイカー』の感想from映画生活 | アキラの映画感想日記

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映画を通した社会批判

2020年09-01の投稿
アイスブレイカー 超巨大氷山崩落

 

 

中間管理職はいらない


暑い日が続くので涼しそうな映画が見たくなってコロナエアコンでキンキンに冷やした部屋でかき氷を食べながらロシアの南極観測映画を鑑賞。時代背景は蔵原監督が『南極物語』を撮ってヒットさせた80年代初頭。当時はまだ資本主義ロシアではなく社会主義ソビエト連邦なので仲間内で互いを"同志"と呼び合う感じが微妙に懐かしい。この物語は座礁した観測船が救出を待つ間に元船長と本庁から派遣された新しい船長の間での確執が描かれます。この元船長は流氷に激突しそうになった際に船員を助けようとするが失敗して船員は助からず一部設備を破損させた事から本庁から更迭された。それに対し新しい船長は船員には高圧的に弾圧しつつ御上の以降ばかりを伺って現場を見ようとしないヒラメ野郎。典型的な無能中間管理職。不祥事を報告しない臆病さは現場を守る事もあるが基本的に招くのは事態の悪化。指示待ちの時間浪費によって現場を危険に晒す。それに対し最初は従っていた船員たちも電力節約で娯楽を封じられ倉庫浸水で食糧不足が続いた事でブチ切れてクーデターを決行。元船長の差し金ではないかとも疑われたが、この元船長は意外と冷静で新しい船長と共に事態を収拾すべく反乱を起こした一部船員の制圧に助力する。この新しい船長にもそれなりの大義があるって描かれ方はしているが、やはり昭和の大企業と同じで組織の中心に近い人間は諂うしか能がない卑しい連中が多い。

 

ソビエトは社会主義だから、この手の腐敗も当然あったのだろうが鬼畜米の猿真似をして徹底的に共産主義を弾圧しようとした日本こそ組織の中核は無能共産主義の諂い文化。支那や露助の方がまだ実力主義だと云えます。アカの無能が経済崩壊寸前の今日に至るまで解雇されずに来た企業は余程、護送船団方式と呼ばれる共産主義に腐っていたのでしょう。ちゃんと現場を見て状況次第で上層部の判断を蹴ってでも結果を出すリーダーでなければ中間管理職として現場を任せる意味はありません。それだけにこのヒラメ野郎には無能バブル世代を思い出させられ腹が立ちました。ただ確執のドラマだけでなく流氷を避けるサスペンスアクションとしても伏線の仕掛け方がさり気無く上手かったりして娯楽としてなかなか引き込まれる内容でした。