『キル・オア・ダイ』の感想from映画生活 | アキラの映画感想日記

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映画を通した社会批判

2019年12-31の投稿
キル・オア・ダイ

 

 

中二病監督アンドレアシアン


ロシア版『バトルランナー』…いや『ハンガーゲーム』…いや『ライヤーゲーム』…うん、ゲーム内容のしょぼさから云えばこの程度が妥当だろう。とりあえず未来が舞台でTV番組で命を賭けたゲームをショーにしてるって設定ではあるが、その方法が多数決による処刑という頭脳戦。知恵を絞って他のプレイヤーを陥れなければいけないゲームのはずだが、この登場人物たちはあまりに無策。何の打算もなく感情に任せて単なる口喧嘩をしてるだけ。せめてしがらみから互いの顔色を窺い合う心理戦を見せてくれないと話としてあまりに退屈過ぎ。そこは処刑シーンの派手なCGで力技で誤魔化しているという印象。後半はゲームのルールを無視した力技過ぎる展開に走ってるし。かつて米国で『ゾンビスクール!』をプロデュースし『クライムスピード』を撮って帰国してからは『ガーディアンズ』なるバカ映画を撮ったアンドレアシアンが監督してるって事で納得。日本人に例えるなら北村龍平って所だろうか。つまり中二病全開な設定で突っ走って派手なCGで誤魔化してもらうってなタイプ。それも皆で更に強大な敵に立ち向かうみたいな少年マンガのテンプレみたいなパターンを辿るけど、その登場もしない敵の具体的な説明は何もなく雰囲気だけで押し切っちゃうみたいな。この手のタイプの監督じゃ中田の『インシテミル』みたいな設定にした所で当然、心理戦の面白さを出せる訳がありません。あまりにお粗末なハッタリと、それがバレても気付かずにスルーするプレイヤーたち。そんな訳でゲームシーンは実に退屈なのでCGの造形位しか見る所がありません。