腸にいいものを意識して食べる
食物繊維が豊富な野菜を意識してとったり、ヨーグルトを毎朝食べたりと、腸にいいものを意識して食べることも、肥満対策として有効だ。
2006年に科学論文誌『ネイチャー』に発表された論文によると、肥満の人とスリムな人の腸内細菌の状態は大きく異なっているという。腸内細菌が体重の増減に大きな影響を及ぼしている可能性が考えられている。
具体的にどの菌に肥満作用や抗肥満作用があるのか、はっきりとはまだわかっていない。ただ、善玉菌の一種が、食物繊維などを餌にして腸内で作り出す短鎖脂肪酸が、腸壁から吸収されて肝臓に到達し、肝臓での脂肪合成を抑制している、とする研究報告もある。
悪玉菌が多くて不健康な腸よりも、善玉菌が多くて健康な腸の方が、肥満になりにくいと考えてもよさそうだ。
いずれにしても、肥満も防げて便通も良くなるなんて、一石二鳥! やらない手はない。
日経ヘルス 2009年6月号掲載記事を転載
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