入院5日目。VRリハビリ4日目。

 

課題の難度が上がる。的はより小さくなり、出現スピードも上がる。開始当初は、左右それぞれ約10秒間隔のゆっくりとした動作で確実に的を取っていた。それが今日は2~3秒の間隔で次々に現れる。

 

このリハビリでは前方、左右斜め前、左右横の5方向から現れる的を、両手に持つコントローラーでタッチする。その際、腕だけで取るのではなく、上半身の重心を座骨へ乗せて傾けるのが肝だ。左右交互の滑らかな重心移動。そうつまり歩行動作の演習をVRで行うのだ。しかも座位のまま。

 

そんなのVRでなくても良いのでは?当然の疑問。だがそこにノウハウがある。的に正しくタッチ。するとコントローラーを通じた触覚、ゴーグルからは聴覚と視覚。同時に3種の刺激が脳へフィードバックされる。この繰り返しにより身体記憶が定着。脳内情報が書き換えられ、歩行動作が改善される。これがVRリハビリの専売特許だ。

 

ちなみに商品名は「mediVRカグラ」。神楽の動きに似ていることから名づけられたとか。もう一つ思い浮かんだのは太極拳。いずれもゆっくりとした重心移動が共通点。今後は日常生活でもこの動きを意識したい。

 

本日4日目のリハビリ。体感的には改善具合も当初ほどはなく停滞期到来か。魔法のような劇的な変化を期待していたが、それほど甘くはなかった。まあそうだよね。まだプログラムは前半戦。辛抱強く頑張ろう。

 

♪ 今日の一曲 ♬

 

過去に一度、来日公演に足を運んだジャズボーカルグループ。マンハッタン・トランスファーから一曲。パンチの効いたブラジリアンサウンドはこの季節にぴったり。卓越した技術とハーモニーが素晴らしい。

 

The Manhattan Transfer - The Zoo Blues