喫茶店でコーヒーと週刊誌、昭和レトロな空間

 

週末、来月から暮らす新居へ一泊してきた。

 

まだ本格的な引越し前なので、家具も荷物もすべて揃っているわけではない。それでも一晩過ごしてみると、「ああ、もうすぐここで暮らすんだな」という実感が少しずつ湧いてくる。

新居のある街は、僕と妻が学生時代を過ごした場所でもある。僕たちは大学の同級生なので、二人にとって共通の思い出が残る街だ。

せっかく来たのだからと、学生時代によく通っていた喫茶店へ行ってみた。かれこれ40年ぶりくらいだろうか。店の前まで来ると、「ああ、ここだ」と二人ともすぐに分かった。

そして中へ入って、ちょっと驚いた。ほとんど変わっていない。

もちろん細かいところは変わっているのだろうけれど、店内の雰囲気や佇まいは、僕たちの記憶の中にある店とほとんど同じだった。二人で店内を見回しながら、「ここ、こんな感じだったよね」「そうそう」と、昔のことをあれこれ思い出す。

なんだか、学生時代にタイムスリップしたような気分である。

そして店内には、今でも雑誌が置いてあった。スマホで何でも読めるこの時代に、喫茶店でコーヒーを飲みながら雑誌をめくる。昭和である(笑)。

一方、たばこ事情はさすがに現代仕様。当時は店内のあちこちで、普通にたばこの煙が上がっていた。今考えると、コーヒーの香りとたばこの煙がセットになっていたような時代だった。

今はちゃんと喫煙ルームが用意されている。

雑誌は昭和。たばこは令和。

昔の雰囲気を残しながら、変えるところはちゃんと変えているようだ。

そして、もうひとつ変わっていたのが値段。コーヒーは、当時のだいたい倍くらい?。まあ、長い年月を考えれば、かなり良心的なのかもしれない。

コーヒーを飲みながら、学生だった頃のことを思い出す。卒業して、仕事をして、結婚して、いくつもの街で暮らしてきた。ずいぶん長い時間が流れたのに、こうして二人でまた同じ喫茶店に座っている。

なんとも不思議なものである。

学生時代には、まさか何十年も経ってから、再びこの街で暮らすことになるとは思ってもみなかった。

ずいぶん遠回りしたけれど、こうして戻ってくると、やっぱり懐かしい。

これから暮らす街は、僕たちにとってまったく知らない場所ではない。むしろ、長い時間を経て、昔なじみの場所に戻ってきたような感覚がある。

学生時代に歩いた街が、これからは新しい暮らしの舞台になる。同じ街でも、見える景色はきっと少し違う。

でも、昔とほとんど変わらない喫茶店がそこに残っている。それだけで、ちょっと嬉しい。

ちなみに、店へ降りる階段ではちょっとヒヤリ。

これは病気のせいか、年のせいか。

まあ、両方ということにしておこう(笑)。

 

♪ 今日の一曲 ♬

 

カーペンターズの「Yesterday Once More」。昔よく聴いた曲を耳にすると、その頃の景色や空気まで一緒によみがえってくることがある。この曲も、そんな懐かしい時間をそのまま音にしたような一曲。

 
The Carpenters - Yesterday Once More