フジクラは、電線・光ファイバーなどの「つなぐ技術」を基盤に、情報通信、エレクトロニクス、自動車、エネルギーなど幅広い分野で事業を展開しています。
今回は、2026年8月に発表された2027年3月期第1四半期決算を中心に、会社予想、株価、強み、懸念材料、最近のニュース、今後の注目点を整理します。
1.この会社は何をしている?
フジクラの特徴は、光ファイバーや光関連製品など、データ通信を支える製品を手掛けていることです。
現在の業績を見るうえで特に重要なのが情報通信事業です。
2026年3月期の情報通信事業は、売上高6,530億円、営業利益1,527億円でした。連結営業利益1,887億円に対して約8割を占めており、同事業が現在のフジクラを支える重要な収益源になっています。
2.最新決算はどうだった?
2027年3月期第1四半期の連結業績は、
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売上高:4,020億円(前年同期比+50.1%)
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営業利益:1,048億円(同+155.1%)
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経常利益:1,115億円(同+166.8%)
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親会社株主に帰属する四半期純利益:804億円(同+156.8%)
となりました。
営業利益は前年同期から大きく増加しており、売上高だけでなく利益面でも大きく伸びています。
セグメント別では、情報通信が売上高2,644億円、営業利益980億円となり、前年同期比でそれぞれ83.9%、188.3%増加しました。
1Qの情報通信事業の営業利益980億円は、連結営業利益1,048億円の9割超に相当します。
会社によると、情報通信事業では米国以外の新規データセンター案件で光コンポーネントの大量受注があったことなどが、業績の伸びにつながっています。
一方、エレクトロニクスは売上高353億円、営業利益4億円で、スマートフォン向け製品の構成や材料費上昇などが影響しました。
自動車は売上高550億円、営業利益12億円、エネルギーは売上高436億円、営業利益53億円でした。エネルギー事業の営業利益は前年同期比59.2%増となっています。
3.会社予想と成長要因
2027年3月期の会社予想は、
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売上高:1兆7,550億円
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営業利益:4,320億円
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経常利益:4,530億円
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親会社株主に帰属する当期純利益:3,260億円
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EPS:196.88円
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年間配当:38円
です。
第1四半期の進捗率を単純計算すると、売上高約22.9%、営業利益約24.3%、純利益約24.7%です。これは独自計算で、季節性などは考慮していません。
フジクラを見るうえでは、AIやデータセンター関連の通信需要を背景とした情報通信事業の成長が重要なポイントです。
また、2026年9月30日には、Commonwealth Fusion Systems(CFS)と1万km超の高温超電導線材を対象とする長期供給契約を締結したと発表しました。
ここから考えられるポイント
今後は、情報通信事業の高い成長が続くか、新しい事業領域がどの程度事業規模を拡大できるかを確認したいところです。
4.懸念・リスク
情報通信事業が好調な一方、エレクトロニクス事業では営業利益が前年同期を下回っています。
スマートフォン向け製品の構成や材料費上昇が利益に影響しているため、今後も製品構成やコストの変化を確認する必要があります。
また、連結利益に占める情報通信事業の割合が大きいため、同事業の需要や採算性の変化は全社業績を見るうえでも重要です。
5.最近の重要ニュース
主なニュースは以下の通りです。
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2026年9月30日:CFSとの高温超電導線材の長期供給契約を発表
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2026年8月7日:2027年3月期第1四半期決算を発表し、通期業績予想を上方修正
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2026年6月18日:通期業績予想を修正
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2026年5月:2028年を最終年とする中期経営計画を公表
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2026年5月14日:2026年3月期通期決算を発表
6.株価・株主還元と今後の注目点
株価は2026年10月6日終値で5,855円でした。
会社予想EPS196.88円を基準にすると、PERは約29.7倍です。
PBRは二次情報で実績BPS約367円、PBR約15.93倍とされています。ただし、BPSの算定基準時点や情報源によって数値が異なる場合があるため、単純比較には注意が必要です。
配当は2027年3月期の年間38円予想です。10月6日終値を基準にすると、予想配当利回りは約0.65%です。
2026年9月30日が中間配当の基準日となっており、この基準日は調査日時点ですでに経過しています。
また、2026年4月1日には1株を6株とする株式分割が実施されています。過去の株価やEPS、BPS、配当などと比較する際には、株式分割後の基準であることを確認する必要があります。
次回決算は2026年11月10日発表予定とされています。正式な日程については会社IRで確認する必要があります。
まとめ
フジクラの2027年3月期第1四半期は、情報通信事業の大幅な伸長を背景に、売上高・営業利益・純利益が前年同期を大きく上回りました。
特に情報通信事業の営業利益は980億円となり、連結営業利益の9割超を占めています。
一方、エレクトロニクス事業では利益が減少しており、事業ごとの動きには差があります。
今後は、情報通信事業の成長が続くか、通期会社予想に対して業績がどのように進むか、新しい成長分野がどのように育っていくかを確認していきたい企業です。
では今日はこの辺で。
