最近気になるCMというと、トリバゴのCMだ。
CMの流れはこういう感じ。
二組の客がホテルでチェックインしている。
若いカップルにフロントの人が、『ダブルベッドルームで\17,500-頂戴いたします。』と言う。
すかさず隣の老夫婦に『1泊2名様\12,250-頂戴いたします。』と言うのを聞いて、若いカップルの男が、「え!?」と老夫婦を見た後、フロントの人に「何割?」と聞く。
老夫婦の奥さんが「トリバゴよ!」と勝ち誇ったように言う。
トリバゴを使うとお得にホテルの予約ができると訴えるもの。
このCMを見ると思い出すことがある。
実はこのCM、当初は『何割?』ってフロントに聞くのではなく、老夫婦に向かってバカにしたように『あぁ、シニア割・・・』っていうのだ。
なんとも失礼な話しだ。
ネットでさんざん叩かれ、差し替えたのだと思う。
ネットにあるTwitterの投稿日を見ると2019年12月とかだから結構前だ。
しかし、今は『何割?』に変えて放送している。
でも視聴者の脳裏には未だに『シニア割』と酷いことを言った彼氏のイメージが湧いてくると思う。少なくともオレは思う。
何で、かつてバンバンCMを流していた大企業がこのCMを使い続けるのか不思議だ。
トリバゴのCMというと、ナタリー・エモンズさんという女性が流暢な日本語を話す特徴的なCMがトリバゴの代名詞な感じがする。
以前にブログでコカ・コーラ社のCMが韓国で完コピされているというのを書いたが、トリバゴも同じシナリオがいくつもの国で流れている。
中でも韓国版はイケメンを起用していて好き。
台湾版も男性だ。
なんで海外はその国の人を起用しているのに、日本は外国人なんだろう。
まあ、トリバゴという会社は本社がドイツにあるらしいので、『海外の会社です』と言うことをアピールするには良かったと思う。インパクトあったし。
しかし、流暢な日本語と言っても、ところどころ何言っているのか分からないところもあった。
「ネットでホテルを探したことってありますか?同じ部屋でもサイトによって価格が違うことってありますよね。それで、“デル”検索に何時間もかかってしまうことも。」
デル検索って何?ウェブ検索って言いたかったのかな。
他にも「チェックイン、チェックアウト」と言うところも、『チェックアウト』が聞き取れない。雰囲気で伝わるけど。
そして、最後のタイトルコール、『ホテル?トリバゴ』と言うところに注目。
カタコトな感じで『トリバゴ』って言うもんだから、なんだかバカにされているように感じる。
しかも当時、うんざりなほど大量にこのCMが流れていた。
ネット上には、『ウザイ』なんて言われていたのだ。
すると、途中からCMが差し変わり、最後のタイトルコールの『ホテル?トリバゴ』が、ささやくバージョンに変わった。これでバカにするような印象は無くなったが、企業ってこんな些細なことまで気にしてわざわざ修正するんだって感心した。
↓ささやきバージョン。
結局はいくつものパターンを録音してあって、その中の一つに差し替えただけだと思うのだが、顧客のニーズに迅速な対応が取れる良い企業だというイメージになった。
なのに、若いカップルが老夫婦に「シニア割」って捨て台詞を吐くCMが後になって放送されるとは。
CM自体は広告代理店が企業から依頼を受けて作ってると思うけど、シナリオの段階でチェックをしているだろうし、出来上がったCMを見た時、NGは出ないものか。
担当者レベルでOKだとしても、上司の課長や部長、本部長、社長や役員会でOKが出てしまうのが不思議。誰か異議を申し立てる人は居ないのか。
それか、広告代理店がうまく言いくるめてOKを出させたのか?にしては、後で修正版に置き換えるのだから、企業としてもイメージの低下など悪影響がでる。
牛乳石鹸の胸糞悪いCMも思い出した。
WEBムービーなのだが、『与えるもの』篇だ。
俳優の新井浩文さんが主人公で、妻と息子がいる会社員。夜、息子の誕生日のパーティをする日、上司に怒られた後輩を飲みに誘う。しかも居酒屋で奥さんからの電話を無視する。
家に帰り奥さんに問い詰められると、反論や弁解をすることも無く風呂に入る。
自分の親父とかけ離れて優しいパパを演じている今の自分は正しいのか?そんな葛藤のようなものを抱えているようだ。
で、風呂から上がると「さっきはごめんね」と奥さんに一言。そして、『さ、洗い流そ。』と画面に表示される。
当時のTwitter上でも「男としての葛藤、分かります」という意見もあったが、「子供の誕生日に飲んで帰ってきて何を洗い流すの!?」といったものが多かった。
朝のゴミ出しが嫌だったのか、奥さんから帰りにケーキ買ってきてって頼まれたのが嫌だったのか、仕事中にプレゼントも買ってきてって言われたのが嫌だったのか。なんか節々にストレスを感じる。
この会社の痛い広告は他にもある。こっちの方がやばい。
会社員の女性がオフィスでニッコリ笑顔を浮かべているモノクロのポスター。その横に赤文字で『今日も若手社員を泣かせてしまって。自責の念でいっぱいです。』と書いてある。そして大きな赤文字でお決まりの『さ、洗い流そ。』とあるのだ。
これには
- パワハラ擁護か
- 若手社員を泣かせて洗い流そうってどういうこと
- 嫌なことやつらいことがあって洗い流したいのは後輩の方だと思う
といった指摘が上がった。
お風呂に入って気分をリフレッシュしましょう。そのかたわらにあるのは牛乳石鹸ですという広告だと思うけど、人として悪いところをついて、相手の気持ちを踏みにじるような自己満足感が表に出た良いとは言えない作品となった。
これも、社内の誰もNOを言わなかったのだろうか。不思議である。
冒頭のトリバゴのCMの若い男が言い放った『シニア割』という言葉、声に出さないで自分の中で納得する分には良かったのに声に出してしまうことで反感を買ってしまった。
しかし、牛乳石鹸の場合、そういうレベルではなく、この会社自体に深い闇を感じてしまう。
オレは長年牛乳石鹸を手洗い用に使っていたが、使うのを止めた。
今は、
イオントップバリュ[薬用]液体ハンドソープ殺菌・消毒 シトラスの香り つめかえ用
を使っている。
他社の固形せっけんに替えても良かったが、殺菌・消毒と書いてあるので手を洗うには、固形せっけんより良いと思ったのもある。
前にブログで書いたビッグモーターのCMで『6年連続』って言っていた佐藤隆太さん。よく見ると、右手を広げている。もしや去年の『5年連続』の時のものをそのまま使ってナレーションだけ『6年連続』にしていたのか。と、今更気づいてしまった。
今では放映されていないから過去の録りためた番組か、調べればYoutubeとかに上がってるのかもしれないけど、探さなければ見れないものになってしまった。残念ですね。
2023年7月に録り貯めていた番組を調べたらビッグモーターのCMがあった。
↓右手を突き出しパーにしているが、ナレーションは「6年連続」と言っている。