芸能人の「させていただく」が気持ち悪い | アキ子じゃない!

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前から思っているのだが、芸能人って「〇〇させていただく」って言う人が多い。

良くあるのが、若い女優が自分の話しをする場合。

『丁寧な話し方してる私』臭がプンプンするけど、それ使い方間違ってるから!

 

ネットで調べたら以下の2点の条件を満たす場合に使用することが正しいらしい。

(文化庁の「敬語の指針」より)

  1. 相手または第三者の許可を得ているかどうか
  2. そのことで自分自身が恩恵を受けるのかどうか

 

 

なるほど。腑に落ちた。相手の許可があって自分にとって恩恵を受けるものか。

正しい使い方の例として、

  • スケジュールを変更させていただきます

ふむふむ。スケジュールを変更するには、相手の許可が必要で、変更したのは自分の都合だから自分が恩恵を受ける。

 

今日、録りためていた『ダウンタウンDX』(2023/6/15放送)を観たら呆れるほど「させていただく」を連発していた。

 

アンガールズ田中

  1.  1月に結婚させていただきまして

山本彩

  1. 8か月お休みさせていただきました
  2. シンガーソングライターとして7年くらいやらせてもらっている
  3. 小林さんのスタジオにお邪魔させてもらってたんですけど
  4. ラジオでご一緒させていただいて

富田望生

  1. オーディションの時に読ませていただいたセリフの中に
  2. ドラマに出させていただいて
  3. 木村拓哉さんとご一緒させていただいて
  4. (ドラマの役で)しずちゃんをやらせていただいて

ゆずる

  1. R-1決勝メンバーの発表会見のMCを僕らがやらせていただいたんです
  2. (社長と一緒に)ご飯食べさせていただきながら
  3. (番組に)初めて出させていただいて
  4. (番組に)2回目に出させていただいた時に 

INI藤牧京介

  1. SNSでバズリまくらせていただいている

森香澄

  1. TikTokを撮らせていただきたい

 

アンガールズ田中は、敬語の指針に照らし合わせると、相手の許可を得ているし、そのことで自分自身に恩恵を受けるので良いと思う。身内に使うのかが疑問だが。

それ以外は指針に当てはまらない。

「お休みさせていただく」はギリギリかな。事務所に対して許可が必要だし、自分のためでもある。しかし、関係ない視聴者に向けて言うのは疑問が残る。会社員だったら有給休暇や傷病休暇は権利だからおかしいと言いそうだが、芸能人は個人事業主のような雇用形態が多そうだから大目に見る。

それ以外はアウトだよね。

「ドラマに出させていただいた」、「ご一緒させていただいて」とか芸能人がよく言うヤツ。

ヤバいのが「SNSでバズリまくらせていただいている」っての。日本語なのかって思うレベルが出てきた。爆  笑

 

『させていただく』以外にも単純に『いただく』も使われることが多い。

同番組では、

 

富田望生

  1. 母にたくさんご飯を作っていただいて
  2. 初めて役をいただけたので
  3. バラエティに呼んでいただく
  4. オファーいただいたのが
  5. 踊る!ヒット賞をいただいて
  6. 浜田さんも観ていただいて
  7. 二人の友情を描いていただく回を作っていただいて
  8. オファーでいただいた作品
  9. 見ていただいて決めていただいたもの
  10. お話をいただけたんだろう
  11. オーディションで呼んでいただけた

ゆずる

  1. 今はグリーン車にしていただいてます

 

この女優に関しては、「友情を描いていただく回を作っていただいて」、「見ていただいて決めていただいたもの」と、『いただいて』が2回続いてしまうことがあった。聞いていて引っかかって内容が入ってこない。

 

なんでこんな話し方になるんだろう。事務所とか先輩とかは指摘しないのだろうか。一種の業界用語的なこととしてとらえているのだろうか。

だって親から教わるわけないし、友達でこんな話し方する人いないだろうし。

 

当店ではこういうルールでさせてもらってますー」っていうと、一気に関西弁感が増す。

もしかしたらこの「させてもらってる」が「させていただいてる」になって芸能人に使う人が多いのかな。

 

おさらいだけど、敬語の中に、尊敬語、謙譲語、丁寧語ってあって、芸能人が心がけているのは謙譲語だよね?へりくだった言い方がしたいからこうなるんでしょ。

視聴者に向けてのトーク番組で、謙譲語を多用するのは、基本はへりくだった話し方がしたいから。でも、冒頭に書いた『丁寧な話し方してる私』っていうナルシストな感じが透けて見える。『ほら私を見て』って。芸能人だから許されるのかもしれないが。

 

この前、YouTubeで外国人が日本でバイクに乗りながら日本語で話しをする動画があって観ていた。その人は、自分のことを『外国人』とは言わずあえて『外人』というのだそう。

コメントで視聴者から『外人』という言葉を使わない方が良いと指摘を受けたそうだが、あえてのことだという。

外国人の自分が日本でYouTubeをやるからには、上から目線で動画を作るのではなく下から目線で動画を作りたい。

そこで、外国人が自分で「外人」と名乗ることでへりくだった感じになるんじゃないかと考えたという。

理解しにくいがそういうことらしい。

『謙譲語として外人つかうとか頭良過ぎ』というコメントも付いていた。

 

 

この外国人のような考え方が正しいかは分からないけど、視聴者への思いは伝わる。日本人的というか、『俺が俺が』感を嫌う層には響くと思う。

 

芸能人も偉そうに話すより謙譲語を多用してへりくだりたいのだろう。人気になって売れたいだろうし。

言葉遣いがなっていない若者よりかは、良いのかもしれない。