隅田川花火大会

 

舟木一夫が“ふれコン”で選んだ曲⑮

未練ごころ

 

―後半に第102回「オードリー」―

 

 

 本題に入る前に―。気象用語のおさらいをしておきます。夏日(なつび)⇒一日の最高気温が25度以上の日/真夏日(まなつび)⇒一日の最高気温が30度以上の日。逆に最高気温が0度未満の寒い日は真冬日/猛暑日(もうしょび)⇒一日の最高気温が35度以上の日/酷暑日(こくしょび)⇒猛暑日の俗称。1990年代初め頃からマスコミなどが最高気温40度以上の日として用いて一般に定着しました/熱帯夜(ねったいや)⇒夜間(午後6時頃~午前6時頃)の最低気温が25度以上のこと。20度以上の真夏夜より暑く、夏の寝苦しさを示す一般的な指標とされています。夜間の最低気温が30度以上の「超熱帯夜」という俗称も使われることがあります。

 

夏バテでグタグタのベンガル猫

 

 

 本題に入ります―。舟木一夫さんが2024年のふれんどコンサート「遠藤実の世界」でラストブロックの15曲目に選んだのは、こまどり姉妹が1962年6月20日にリリースした「未練ごころ」(作詞・西沢爽)でした。この曲は「おけさ渡り鳥」(作詞・石本美由起、作曲・遠藤実)のB面に収められています。舟木さんは大阪の“ふれコン”で、ラストブロックの4曲は「遠藤先生が一番書きたかったもの」と紹介されました。

 

EP盤 こまどり姉妹 おけさ渡り鳥/未練ごころ

 

 こまどり姉妹は1938年2月16日、北海道厚岸町生まれの双子で、姉が並木栄子(本名・長内栄子)、妹が並木葉子(同・敏子)さんです。二人は今年86歳。2月15日に東京都台東区の浅草税務署で行われた確定申告のイベントで“スマホ申告広報大使”を委嘱され、健康の秘訣について「毎日1万歩のウォーキングを心がけていることと、好き嫌いなくよく食べることです」と答えていました。

 

 

 姉妹の父親は炭鉱労働者をしていましたが、炭鉱町を転々とし夜逃げして釧路市内に移り住みました。釧路では人家の門口に立って母が民謡、父が太鼓の門付(かどづけ)芸人を始め、妹も歌って踊るようになりました。1951年に上京し、山谷の木賃宿に住み、姉妹は父親に連れられて三味線片手に浅草の飲食街を流すようになりました。次第に人気が出てきて、この頃にスカウトされます。

 

 遠藤さんは自伝「涙の川を渉るとき」で詳しく書いています。二人はディレクターの馬渕玄三さんのテストを受け不合格になりますが、もう一度チャンスが欲しいというので、遠藤さんがピアノを弾いて八丈島の民謡を歌わせたところ、馬渕さんは合格させました。二人は毎週、遠藤さんのレッスンを受けます。遠藤さんが旅先の西伊豆で作詞作曲した「三味線姉妹」でデビューさせようと思っていました。

 

涙の川を渉るとき: 遠藤実自伝

 

 ところが、村田英雄さんのために作った「浅草姉妹」の音合わせの時間に村田さんが現れなかったため、作詞した石本美由起さんが「ちょっと歌ってよ」と姉妹に歌わせたところ、遠藤さんも石本さんもすっかり気に入り、石本さんがその場で歌詞に手を入れて女性歌手の作品に作り替え、この曲でデビューすることになりました。遠藤さんは「村田さんが約束の時間を守っていたら…」と記しています。

 

 

 「未練ごころ」は「おけさ渡り鳥」のB面と書きましたが、当時の姉妹がいかに人気があったかは、まず「おけさ渡り鳥」が東映で映画化(監督・伊賀山正光)され1962年9月16日に公開されたのに続き、「未練ごころ」も同じ監督によって映画化され、1963年4月12日に公開されています。いずれも並木栄子、並木葉子の名前で出演しています。「未練ごころ」は1962年の第13回NHK紅白歌合戦でも歌っています。

 

 

 

 

7月27日 隅田川花火大会 夜空を彩る2万発、東京の夏の風物詩

 

天気急変に翻弄…観衆100万人「隅田川花火」【サタデーステーション】(2024年7月27日)

 

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春夫がアメリカから帰国して愛子と…

 

 102回。「パパとお母ちゃまが同時に帰ってきた」というナレーション。アメリカから帰ってきた春夫(段田安則)は、リチャード(トロイ)がアメリカの有名なテレビ局でプロデューサーをやっていて、壮大な日米合作の大作ドラマを作ろうとしていて、日本の制作部分もあると言います。そして、大京映画は自分が立てなおしてやると言い出します。何を言っているのか信じられない美月(岡本綾)ですが、春夫が元気に帰って来て嬉しそうな愛子(賀来千香子)。梓(茂山逸平)は、アメリカで春夫の昔の知り合いから「大学に残っていたら学長になっていたかもしれない」などの評判を聞き、見直した様子。

 滝乃(大竹しのぶ)は椿屋に泊ることになり、美月が接客します。糊のないシーツはないのかと聞く滝乃に、美月は滝乃の変化を感じます。梓は春夫と愛子を二人にするため「散歩してくるわ」と言って表に出ます。そこへ仕事を終えた曜子(岡田薫)が出てきて、一緒に出掛けます…。

 

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湖愁

 

決定版 舟木一夫の青春賛歌 全記録公式本