舟木一夫が“ふれコン”で選んだ曲③

他人船

 

―後半に第72回「オードリー」~25日に舟木再登場

―神野美伽オフィシャルブログも―

 

 本題に入る前に―。「竹酔日(ちくすいじつ)」は旧暦の5月13日(新暦で6月23日頃)。中国ではこの日に竹を植え替えれば、あたかも竹が酒に酔ったように場所を移されたことに気付かず、良く根付き育つと伝わる日です。松尾芭蕉は「降らずとも竹植うる日は蓑と笠」という句を残していますが、竹植うる日とは、竹酔日のこと。竹を植える日には雨が降っていなくても蓑と笠を身に着けたいものだという句です。「竹酔日」「竹植う」はいずれも夏の季語です。奈良の大安寺では、毎年6月23日に「竹供養」が行われています。

 

京都 嵐山の竹林

 

 

 本題に入ります―。舟木一夫さんが2024年6月11日(火)に大阪サンケイホールブリーゼで行った第85回“ふれコン”「遠藤実の世界」で、3曲目に選んだのは三船和子さんが1965年12月にリリースした「他人船」(作詞も遠藤実)でした。三船さんは1947年9月1日、舟木さんと同じ愛知県一宮市の出身。舟木さんが遠藤さんに聞いた話によると、遠藤さんが蕎麦屋で「親子丼」を注文しようとメニューを見たら「他人丼」というのがあり、どういう丼なんだと食べてみたら美味しかった。そこから「他人船」というタイトルを思いついたということです。 

 

他人船 ヒット歌謡曲集

 

 

 三船さんは15歳の時に歌手を目指して上京。1965年6月、遠藤実さんが新しく立ち上げたミノルフォン・レコードの“第一号歌手”として、ベトナム戦争の反戦歌「ベトナムの赤い月」(作詞・中山正男、作曲・遠藤実)でデビューしましたが、これはヒットせず、半年後にリリースした「他人船」がヒットし10万枚を超える売り上げになりました。しかし、遠藤さんはのちに「想像したような派手な売れ方はしなかった」と記しヒット曲とは認めず、19歳の三船さんに厳しさを教えたのでしょう。

 

 三船さんはかつて、ニッポン放送の番組「中山秀征の有楽町で逢いまSHOW♪」で、「17歳だったので『他人船』は意味も分からず歌っていました。レコーディングの時、遠藤先生から菅原都々子さんの『月がとっても青いから』のようにビブラートを利かせて歌ってくれと言われ、その通りに歌ったところ、あとでレコードを聴いてびっくりしました。『私ってこんな声なの? これから歌手としてやっていけるのかしら』と落ち込んだのを覚えています」と語っています。

 

 

 ところで、ミノルフォンとは、遠藤実の「実」から取ったもので、太平住宅グループの総帥・中山幸市さんから勧められ、コロムビアを辞めて専務として立ち上げた会社でした。自前の歌手を揃えるためオーディションを行った際、受けに来た女性歌手に付き添っていた女性に才能があるとみて採用。それが三船和子さんでした。デビュー曲は、直木賞候補者でもあった作詞家の中山正男さんが社長をしていた理研映画の「動乱のベトナム」の公開に合わせて作ったものでした。

 

 

 しかし、遠藤さんにはコロムビア時代のような調子でヒット曲が出てきません。ある時、北原謙二さんのマネジャーから「美少女がいるので会ってほしい」と言われて会ったのが山本リンダさんでした。遠藤さんがなにか冷やかしを言うと、「そんな、リンダ、困っちゃう」。遠藤さんにとっては「困っちゃう」という言葉の響きが新鮮で、早速、帰りの車の中で書きあげたのが「こまっちゃうナ」でした。この歌が遠藤さんも納得できるミノルフォン・レコードの“第一号ヒット曲”になりました。

 

 

 三船和子さんは1968年9月、乗っていたタクシーがガードレールと信号の鉄柱に衝突する事故を起こし、むち打ち症の後遺症で声が出なくなり、一時引退に追い込まれますが、21歳の時に歌手の辰巳晴也さんと結婚し、リハビリなどで徐々に声を回復。1982年8月1日、東芝EMIからリリースした「だんな様」で再デビューを果たしました。この曲は50万枚のヒット曲になりました。1992年に松尾芸能賞歌謡芸能音楽賞を受賞、1995年には第46回NHK紅白歌合戦に初出場しています。

 

 

 

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下は神野美伽さんが21日(金)と22日(土)にUPされたオフィシャルブログです。

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大京テレビ映画の初回視聴率は23.4%

 

 72回。錠島(長嶋一茂)の所在がつかめず、焦る黒田(國村隼)や杉本(堺雅人)たち。と、そこに錠島が現れます。ラストシーンは夢死郎(錠島)と青舟(幸太郎・佐々木蔵之介)の一騎打ち。杉本は血しぶきを使おうとしますが、関川(石井正則)は残酷表現はダメだと反対します。黒田がダメだと判断したら使わないという条件で撮影することになり、杉本は万一のため美月(岡本綾)にお駒の扮装でスタンバイさせて撮影を見守らせます。

 

 撮影は上手く行き、幸太郎が錠島に握手を求めます。そして、錠島は美月に「有難う。美月のお陰だ」と礼を述べると、美月は涙目になります。初回放送を見守る佐々木家の家族と滝乃(大竹しのぶ)、大部屋俳優たち、そして錠島と樹里(井元由香)…。 

 

 

 

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☆青春賛歌 目次【1】2022年6月~

☆青春賛歌 目次【2】2023年1月~

☆青春賛歌目次【3】2024年1月~