5月29日は「美空ひばり」の生誕87年

~舟木一夫との出会いなども~

―神野美伽のオフィシャルブログ―

―後半に第50回・51回「オードリー」―

 

みなとみらい 新港中央広場の紫陽花

 

 本題に入る前に―。「梅雨(つゆ、ばいう)」は、5月から7月初旬~中旬にかけての曇りや雨の日が多くなる時期のことを指します。この時期が始まることを梅雨入り・入梅(にゅうばい)といい、春の終わりであるとともに夏の始まりとされています。逆に梅雨が終わることを梅雨明け・出梅(しゅつばい)といい、これをもって本格的な夏の到来とすることが多いです。梅雨の期間は通常、1か月から1か月半程度で、盛夏期に必要な農業用水などを蓄える重要な時期にもなります。気象庁が4月25日に発表した梅雨入りの予想によると、九州南部は5月下旬、九州北部、中国、四国、近畿、東海、関東甲信越は6月上旬、北陸、東北は6月下旬とされています。

 

 

 

 本題に入ります―。5月29日(水)は歌手の美空ひばりさんの誕生日です。1937年生まれですから、2024年のこの日は生誕87年にあたります。ひばりさんが石原裕次郎さんと同じ52歳という若さで亡くなったのは1989年6月24日(土)ですから、今年の命日で没後35年ということになります。私が夕刊フジの記者として「ぴいぷる」欄に掲載するため、ひばりさんにインタビューさせていただいたのは、亡くなる3年前の1986年8月16日(土)でした。今から約38年前です。

 

 

 

 NHK総合で28日に放送された「うたコン」(毎週火曜午後7時57分~)では、「“永遠の歌姫”美空ひばり特集」が組まれ、貴重なアーカイブ映像が放送されたほか、同世代の歌手・北島三郎さんがVTRで白組と紅組のトリとして出場した第23回NHK紅白歌合戦(1972年)での秘話などを語りました。また、ヒット曲特集では、テレビ朝日系「サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん」で有名になった16歳の“ひばり博士”こと梅谷心愛(うめたに・こころ)さんが「人生一路」を熱唱。次期NHK連続テレビ小説「おむすび」に出演する俳優の田村芽実さんが、純烈とのコラボで「真赤な太陽」をカバーしました。

 

 

 また、29日には、横浜市港北区綱島の横浜市港北区民文化センター内の新綱島スクエア4・5階にあるミズキーホールで、「87周年 美空ひばり生誕祭~出逢いの日~」が行われます。1回目の開演が12時(11時半開場)、2回目が16時(同15時半)で、完全入れ替え制になっています。ひばりプロダクションの加藤和也社長のあいさつに続き、梅谷心愛さんによるデビュー曲を含んだミニコンサート、横浜市芸妓連による踊り、美空ひばりフィルムコンサートなどが行われます。チケット(4000円)の予約は美空ひばり後援会(03-3263-4933)です。


 

 同じ29日には“最後のステージ”を録音したCD「歌は我が命 1989in小倉~美空ひばりラスト・オンステージ「さよならの向うに」(3960円)が日本コロムビアから発売されました。1989年2月7日に福岡県小倉市の九州厚生年金会館で加藤和也さんプデュースによる公演。この公演を皮切りに全国ツアーの幕開けになる予定でしたが、ステージからファンに贈る最後の公演になってしまいました。2005年6月24日に発売されたものの再発売です。 

 

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 さらに、6月23日(日)14時から横浜市磯子区民文化センター内の杉田劇場5階ホールで、「~美空ひばり生誕の地 横浜『杉劇ひばりの日』」が行われます。内容は、ひばりさんと交流のあった人たちが明かすとっておきのスペシャルトーク、若手のコンサート…そしてたっぷりの本人出演フィルムコンサートで構成されます。一般5500円、スマイルクラブ会員3800円、美空ひばり後援会とファミリー倶楽部会員4500円。チケットの申し込み&問い合わせは杉田劇場(045・771・1212、9時~21時)。
 

 

横浜市磯子区民文化センター4階 杉田劇場

 

 

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 ひばりさんと舟木一夫さんが初めて会ったのは、雑誌「月刊平凡」の1964年5月号の“希望対談”。舟木さんにとってはデビュー2年目でした。対談はもともと舟木さんの希望でしたが、ひばりさんの弟・香山武彦さんが舟木さんの大ファンで、ひばりさんも同じ日本コロムビアの後輩歌手として大活躍中の舟木さんが気になっていたため、「武ちゃんが一緒にいたほうが舟木君も話しやすいでしよう」というひばりさんの心遣いから、東京都世田谷区上野毛の“ひばり御殿”の応接間で対談ならぬ鼎談が実現しました。

 

 

 舟木さんは2016年7月25日に東京・新橋演舞場のシアターコンサートで「美空ひばりスペシャル~ひばりが翔んだ日々~」を行っていますが、パンフレットのインタビューで当時のことを詳しく語っています。ひばりさんからいきなり「移動中の車のラジオで『高校三年生』を聴いたのね。あの時、風邪ひいてたの?」とおっしゃるんで、「いえ、地声です」って言うと、「あ、そう。あれが地声なの。この子可哀そうに、風邪ひいてレコーディングしたんだって思ったの」ですって。当時は鼻にかかって甘いところがあったじゃないですか。それで、そう思われたんですね。

 

 

 

 

 また、インタビューでは、①ひばりさんをどう歌われますか②ひばりさんの歌の特徴は?③コンサートの選曲・構成で気を使った点は?」という3つの質問に対し、①については「ひばりさんの歌を歌うポイントは、ひばりさん特有のファルセット(裏声)の部分を自分の地声でやったらどういう作りになるかということです。女性の場合は、ファルセットを持っている歌い手さんならなぞってもいいけれど、男の場合はなぞれませんから。それに加えて、ひばりさんは下から上まで全体に声の太い歌い手さんですから、その辺をどう自分の個性に合わせていくのかということでしょうね」。

 

 ②に対しては「ひばりさんはヘビーな歌い手さんだと思われているフシがあるんですが、僕の中のひばりさんはもう少し軽いんですよ。ライトなものを歌うひばりさんがすごく好きでした。軽いものを実に小気味よく聴かせてくれる歌い手さんなんです」と答え、③については「僕の中のひばりさん像というのを一番大切に選曲しました。ラストブロックの「越後獅子の唄」から「人生一路」までの曲が、僕がこれこそひばりさんだと一番強く思っているものです。構成面では「みだれ髪」と「悲しい酒」を他の曲とはっきり分けて置いた点ですね」と答えています。

 

 最初の対談から約1か月後、日本コロムビアのイベントで舟木さんはひばりさんらと北海道に行きました。行きの飛行機で隣に座った舟木さんに、ひばりさんが「この字、なんて読むの」と尋ねてきました。舟木さんはそんなことを若輩者に素直に聞けるひばりさんを“素敵な人”だと思いました。そんな二人でしたが、舟木さんが1966年10月に大阪・新歌舞伎座で初座長公演を行った際、ひばりさんも同じ大阪の梅田コマ劇場で1か月座長公演「お七かんざし/’66ひばりのすべて」を行いました。先輩後輩の“直接対決”の様相でしたが、舟木公演は連日補助席が出る超満員状態でした。

 

 

 舟木さんが19歳か20歳の頃、仕事で日活から日本テレビに移動する途中に新宿近辺に差し掛かった際、ひばりさんが新宿コマ劇場に出演していることを思い出し、マネジャーに確認してもらったうえでアポなしで3分だけ寄ってみようということになり楽屋を訪ねると、ひばりさんはきつねうどんを食べている最中。部屋にはファンから届いた花の鉢植えが点々と置かれていたので、舟木さんは勝手に化粧前に寄せたりして、結局、15分くらいお邪魔することになりました。私が「先輩への接し方ではないでしょう」と向けると、舟木さんは「先輩として尊敬しているからこそなんです」。

 

 ところで、ひばりさんが「演歌の女王」という呼ばれ方もしている点について、舟木さんは「ひばりさんは1949年、12歳の時に『河童ブギウギ』でデビューして天才少女歌手と言われました。少女であろうと、戦後の若手の最初なんです。食べるものも着るものもロクにない時代にデビューしていらっしゃる。まさに大衆の中から生まれ、大衆に向かって歌い、大衆に熱狂的に迎えられた星です。『演歌の女王』と言われるのは嫌なのよっておっしゃっていました。庶民とか大衆に根差しているのが流行歌でしょう。ひばりさんをもっと楽に聴いてもらいたいです」と語っています。

 

 

 

 冒頭にひばりさんへのインタビューの話を書きました。1986年8月16日、場所は東京都新宿区河田町にあったフジテレビの旧本社ビル地下1階の特別応接室。5月29日に発売され、味の素のCM曲としても話題になっていた「愛燦燦」(作詞&作曲・小椋佳)

を盛り上げるという狙いもあってのインタビューでした。全くの初対面の記者のインタビューを受けるのは珍しいと聞かされていたうえ、応接室の周囲には早くから電通、味の素、日本コロムビアの幹部ら20人近くの“大群衆”が取り巻いていて、かなり緊張した状態でひばりさんの登場を待っていました。

 

 

 


 

 この年は、ひばりさんの芸能生活40周年記念の年でもあって、東京、名古屋、大阪の3大都市で記念リサイタルを開催しています。そんな最中のインタビューでもありましたから、お元気な姿で来られるものと信じておりました。周りの方々も同じように思い、待っておられたと思います。ところが、ひばりさんは部屋に入る際、杖をつかれていたので「大丈夫ですか?」と声をかけると、コロムビアのディレクターから「ゴルフコンペのプレー中に腰をひねって痛められて…」と言われました。毎年、誕生日にゴルフコンペを開いていましたので、その時は軽く聞いていました。

 

 

 しかし、後で分かったことですが、ゴルフコンペで腰をひねり両足内側に激痛が走ったのは1年前の誕生日でした。それ以来、原因不明のまま悪化していたと思われますが、歌う時はそれを微塵にも感じさせない熱唱を見せていました。インタビューの際も、仲が良かったタレントのとんねるずとの裏話、相次いで亡くなった母と二人の弟のことなどを率直に話されていました。インタビューは50分近くに及び、その模様はカセットテープに録音したまま大切に保管しています。今では私の一番の宝物です。

 

 ひばりさんはこのインタビューの翌年4月、公演先の福岡市で極度の体調不良を訴え、福岡県済生会福岡総合病院に緊急入院し、約3か月半にわたって療養に専念されました。退院後の10月9日に「みだれ髪」(作詞・星野哲郎、作曲・船村徹)のレコーディング(発売は12月10日)を行い復活を果たされ、1988年4月11日には東京ドームで全39曲を熱唱するという“不死鳥コンサート”を開かれました。亡くなったのは、その翌年でした。

 

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いよいよ大京テレビ時代劇が始動へ

 

 50回。夜、美月(岡本綾)が帰って部屋に入ると、美月のことを思って滝乃(大竹しのぶ)が声を上げて泣いています。翌日、大京映画では企画会議が開かれ、監督の杉本(堺雅人)が、集めたスタッフに「これだけ若いスタッフが集まっている。これまでの決まりに縛られない新しい発想が欲しい」新しい企画への決意を語ります。新しい殺陣師は誰やという質問に、杉本は「います」と言って、カツドウ屋に向かい晋八(仁科貴)に「殺陣師になって新しい殺陣を作って欲しい」と頼みますが、晋八は「まだ19歳でっせ。年上に殺陣なんかつけられへん。ワイは役者です」と拒み続けます。

 

 杉本は「君に役者としての先はない。殺陣師としてしか必要としいない。殺陣師としての才能を生かしてくれ」と熱く説得します。そこに錠島(長嶋一茂)が入ってきて、杉本に主役への抜擢を感謝すると、晋八は駆け出していきます。美月が後を追うと、晋八は大声を張り上げながら川に飛び込みます。

 

 一方、春夫(段田安則)は雨の夜、梓(茂山逸平)のアパートを訪ね、「戻って来てくれへんか。自分の夢を押し付けて、パパが間違ってた。医学の道に行きたいんやったら応援する」と言います。梓が「どないしたん?」と聞くと、「ママ(賀来千香子)が元気ないねん。パパと二人きりでは元気でえへん。今のママは梓が必要なんや。頼む」と懇願します。

 

 翌日、美月は撮影所に行っても晋八の姿がないため、大魔像が置いてある倉庫に向かい、「大魔像が小さい時からワイの相談相手や」と言う晋八と会います。晋八は美月に「ワイの芝居、そんなに下手か。正直に言うてくれ」と言いますが…。

 

 51回。晋八は美月に「ワイの芝居、そんなに下手か。正直に言うてくれ。役らしい役やってへんのに、杉本監督は何で下手やて分かるんや」と聞くと、美月は「正直に言うと分からへん。けど、立ち回りは確かに誰よりも上手いと思う」。晋八は「ワイは役者やりたいねん。ワイまだ19やで。先輩の役者さんにああ動けこう動けって命令できるか。殺陣師は30代かて難しいで」。美月が「杉本さんに話してみよか」と言うと、晋八は「おおきに。そやけどあの人いっぺん言い出したら聞かへん」と言って倉庫を後にし、大部屋に。

 

 錠島がいて、「殺陣師になんのか」と聞かれ、晋八が「ワイは生涯役者です。大京があかんかったら東映があるし…。錠島さんに斬られたかった」と言うと、錠島は「俺もお前を斬りたかった」。美月が杉本監督の部屋に行くと、杉本から「晋八のことだったら僕の気持ちは変わらないよ。オードリーも優れた時代劇を作りたいと思うなら、説得すべきかもしれない」と言われます。

 

 愛子は美月に「もう少しちゃんと錠島さんと話をしたら? もっと良くお互いを知り合う必要があるわ」と言うと、美月は「それはそう思う。知りたいと思う、もっとあの人のことを。けど、お母ちゃまが言ってるような下品な人でないことは分かってんねん。私がいじめられた時も助けてくれたんはあの人なんや。朝帰りした時、店で倒れた私を介抱してくれたのは錠島さんや。ママが心配することはあらへん」。滝乃が二人の会話を聞いています。美月が続けて「人は表面だけで判断でけへん。あの人は誤解されてるだけなんや。あの人のええとこは私にしか見えへんねん。そやから私があの人を変える。あの人が私を愛してくれたら絶対変わると思うんや」。愛子は「美月がそこまで考えてんやったら、自分の思い通りにやってみなさい。その代わり傷ついても変わってあげられないよ。自分で立ち直るしかないのよ」と言います。

 

 滝乃の部屋に来た愛子に、滝乃は「あんた、ほんまに美月ちゃんの好きにさせる気か。あんたが突き放しても私が守る。美月ちゃんを命をかけても守る。私はあの子が可愛いねん」。一方、カツドウ屋ではもみじ(三田篤子)が東映の時代劇で役を取ったことが話題になりました。また、杉本にもまとわりついている樹里(井元由香)は大魔像がある倉庫に関川(石井正則)を呼び出し、「関川さんは私を幸せにしてくれる神様」と伝えます。

 

 滝乃は錠島のアパートに出向き、椿屋の吉岡ですと言って錠島と向き合います…。

 

 

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2024年コンサートスケジュール

 

☆青春賛歌 目次【1】2022年6月~

☆青春賛歌 目次【2】2023年1月~

☆青春賛歌目次【3】2024年1月~