舟木一夫&神野美伽~6日から“後半戦”

~大阪・新歌舞伎座の舞台を駆け抜けろ!!~

~荒木とよひさ氏や三遊亭好楽師匠も来場~

 

―後半に「オードリー」。美月が女優としてスタート―

 

5月5日 御殿場アウトレットから望む富士山

 

 本題に入る前に―。「五月晴れ」の読み方は「さつきばれ」です。5月のさわやかな陽気と思いがちです。「さつき」は旧暦の5月の呼び名で、新暦では6月から7月の梅雨の頃にあたります。「五月晴れ」の本来の意味は、うっとうしい日々が続く“梅雨の晴れ間”や“梅雨の合間の晴天”のことでした。梅雨の長雨で人々の気分もすぐれない時期に、ふと晴れ間が見えた時に使う言葉です。俳句の世界では初夏の季語になります。しかし、時が経つにつれ、新暦の5月のよく晴れた日という意味でも用いられるようになりました。最初は誤用でしたが、正しい意味のひとつとして定着しました。

 

ひたち海浜公園 ネモフィラ

 

◇ 

 

 本題に入ります―。大阪・新歌舞伎座で行われている「舟木一夫&神野美伽ジョイントコンサート」は、5日(日)の休演日を挟んで6日(月)から“後半戦”に入りました。ここからは千穐楽の8日(水)まで一気に駆け抜けます。「静の舟木」と「動の神野」の組み合わせ。二人は「今後の流行歌のコンサートのモデルケースになれば」と話していましたが、その“想い”は“前半戦”だけで十分に伝わっているではないでしょうか。

4日目の6日には神野さんの元夫で作詞家の荒木とよひさ氏や「笑点」でお馴染みの落語家・三遊亭好楽師匠らも来場されました。

 

【曲目リスト】 

一部〉

 

オープニング

銭形平治(舟木&神野)

 

春夏秋冬屋形船(神野)

火消し若衆(舟木)

浮雲ふたり(神野)

あゝ荒城の月かなし~荒城の月(舟木)

日本の男(神野)

初恋(舟木)

 

王将(舟木&神野)

王将・夫婦駒(舟木&神野)

 

舟木が上手に下がる

 

ラスト

あんたの大阪(神野)

 

<二部>

 

オープニング

―神野のコーナー

東京ブギウギ

大阪ブギウギ

センチメンタル・ダイナ

ラッパと娘

 

男船

夜が泣いてる

 

天の意のまま

 

無法松の一生

 

舟木が上手から登場

 

旅の夜風(舟木&神野)

 

神野が下手に退場

 

―舟木のコーナー

友を送る歌

 

あゝ青春の胸の血は

仲間たち

君たちがいて僕がいた

 

高校三年生

学園広場

 

絶唱

 

たそがれの人

高原のお嬢さん

湖愁

 

神野が下手から赤いドレスで登場

 

世界の国からこんにちは(舟木&神野)

 

 

 私は2日目の3日(金)早朝、横浜から東海道新幹線→地下鉄御堂筋線→近鉄を乗り継いで新歌舞伎座に駆け付け、お二人の楽屋でご挨拶してからステージを観てきました。楽屋での舟木さんはいつもの自然体、初めてお会いした神野さんは着物姿の綺麗な方でした。その日は私自身がコンサート内容などをご報告しましたが、それ以外の日は、舟友さんからのご連絡などで状況を把握して、皆さまにお伝えしています。

 

 先日、このブログで「神野美伽という歌手の“基礎知識”」を書き、神野さんが大阪府貝塚市の出身であることを書きましたが、実は舟木さんの9番目の母親(父・栄吉さんの9番目の妻)の節さんも貝塚市の出身です。節さんは貝塚市で鉄工所を経営していた節さんの父親が終戦直後に亡くなり、6人きょうだいの長女として弟妹の面倒を見ていて婚期を逸しかけていた頃の結婚でした。舟木さんが小学5年生、11歳の時です。

 

 関西弁の節さんと共にひとつ屋根の下で暮らしていた影響で、舟木さんも関西弁を操るのは上手で、これまでの座長公演でもしばしば披露してきました。今回のジョイントコンサートでも、舟木さんと神野さんとの関西弁での掛け合いが客席の笑いを誘っています。後半戦ではもっともっとお二人の関西弁でのやり取りを増やしていただき、舞台を華やかにしてもらいたいと思っています。

 

 

 ところで、舟木さんの頭には、昨年に神野さんと新歌舞伎座サイドにジョイントコンサートの提案をされた時点で、構成面のかなり具体的な「素案」=「初稿」が出来上がっていたのだと思います。それをある程度両者に伝えたうえで、了承を取られたのではないでしょうか。今年に入ってから、舟木さんと神野さんは構成&選曲などについて、検討に検討を重ねられたようです。

 

 「決定稿」は皆さんがご覧の通りです。一部では「銭形平次」のデュエットで始め、基本的に舟木さんと神野さんが交互に持ち歌を歌うという構成にされました。神野さんの歌はいずれも大ヒットした代表曲で、舟木さんはそれに合う曲を選曲された感じです。後半は大阪を代表する将棋棋士・坂田三吉がモデルの曲をデュエットし、ラストを神野さんが大阪を歌ってヒットした「あんたの大阪」で締めくくりました。

 

 二部は神野さんが自らの歌の中には“この方のDNA”が生きていると語っている笠置シヅ子さんのヒット曲5曲で幕を開けます。神野さんが笠置さんを題材にした音楽劇「SIZUKO! QUEEN OF BOGGIE~ハイヒールとつけまつげ~」を演じたのは2019年11月ですから、2023年10月から2024年3月まで放送されたNHK朝の連続ドラマ「ブギウギ」(主演・趣里さん)の4年前になります。

 

 

 元夫の荒木とよひささんが作詞された神野さんの新曲「天の意のまま」、自身のコンサートでは必ず歌うという「無法松の一生」で“神野コーナー”に区切りを付けて、1938(昭和13)年9月10日にリリースされた日本で最も古いデュエット曲「旅の夜風」(作詞・西條八十、作曲・万城目正、歌=霧島昇&ミス・コロムビア)を舟木さんと神野さんでデュエットされましたが、実に面白い演出でした。

 

 

 この後、舟木さんが「友を送る歌」から「湖愁」まで計10曲の持ち歌を披露され、歌い終えると、今度は真っ赤なドレス姿の神野さんが下手から登場し、なんと1970年の「大阪万博」のテーマ曲「世界の国からこんにちは」(作詞・島田陽子、作曲・中村八大)をデュエットされます。2025年の「大阪・関西万博」を盛り上げるための選曲だと言われて納得です。とにかく、あれこれ考え抜いたな!と思わせるものでした。

 

世界の国からこんにちは

 

 私は、20年以上の大先輩への尊敬の念をたえず見せながら、お客さんに喜んでいただく場面ではズバッと物申す神野さんの姿に大変好感を持ちましたし、何と言っても初めて幅広いジャンルの生の歌声を聴かせていただいた私には、“実に上手な歌手”という印象を強く植え付けられました。前半戦ではまだ舟木先輩への遠慮が強すぎたきらいがあります。後半戦ではもっと舟木さんに接近していただきたいと思います。

 

 

 今回のコンサートは異色中の異色の二人の歌手のジョイント。そして、始める前に舟木さんも神野さんも仰っていた「ベテランが今もステージを楽しんでいるよというのをお見せしたいし、今後の流行歌のコンサートのモデルケースになれば」という熱い想いについて、改めて「実際にやってみて、どういう感想をお持ちですか?」と問うてみたいと思っています。あと3日間、二人で突っ走って下さい―。

 

 ♡ ♡ ♡

 

神野美伽がブログで報告

 

 神野美伽さんが4日目の6日(月)もオフィシャルブログでコンサートの様子を伝えてくれました。神野さんらしく、一番は差し入れが充実していること、次がコンサートの話で笠置シヅ子さんのカバーアルバムコーナーが盛り上がっているということです。この日は「笑点」でお馴染みの三遊亭好楽師匠が東京からお見えになったようですね。

 

 

★ ★ ★

 

 

 31回。卒業式の後、そのまま大京映画に向かった美月(岡本綾)は、社長室で黒田(國村隼)と関川(石井正則)に「大京映画で女優になりたい」と頭を下げます。映画人気が急落していることもあり、黒田は断りますが、美月は「大京映画で働きたい」と言って諦めず、黒田の前で関川を相手に「葉隠仙鋭」の台本を読みます。

 

 黒田は「才能はあるけどスターにはなれん。華がない」と言うと、美月は「脇役でええんです。大京映画の映画作りに参加したいんです。お願いします」と頭を下げます。大部屋の女優たちは、幹幸太郎(佐々木蔵之介)らと親し気な美月が気に入りません。楽屋に行って錠島(長嶋一茂)や晋八(仁科貴)を問い詰めます。

 

 一方、椿屋では、女優になることに反対する滝乃(大竹しのぶ)、愛子(賀来千香子)、春夫(段田安則)を前に、美月が決意を語ります。「物心ついた時から、お母ちゃまとママとパパは私のことで言い争ってた。私はそこから逃れたくて“ええ子”を演じてた。撮影所に行ったのも、そこでは嘘をつかず演技をせんでも良かったからや」。

 

 そして、滝乃に「山鹿で自分のことは自分で決めると言うたの覚えてる? あれから6年間ずっと考えとったんや。ここでお母ちゃまのこと聞いて諦めるときっと後悔すると思うんや」と伝えると、愛子は「分かったわ。やってみなさい。大京映画がダメやったら東京に行けばええわ」と美月の決意に“援護射撃”します…。

 

 32回。滝乃が黒田に「美月はまだ18歳。一人で東京に出せません。私の目の届くところに置いておきたいから、大京映画に入れて下さい」と懇願。黒田は「大部屋というところはなかなか怖いところで、箱入り娘は3日ともたん。諦めてくれたら、あんたはそのほうがええんやろ。大いなる貸しというところか」と承諾します。

 

 美月は大部屋女優となり、黒田の秘書・関川の案内で挨拶回り。大部屋の前には吉岡美月の名札も。関川が大部屋女優たちに「今日から専属女優になる」と説明しますが、誰も見向きもしません。それどころか「あんたの席」と言われたところへ行くと落とし穴でした。その後、衣装担当の榊原の部屋にも挨拶に行きます。

 

 日高組の中に美月の名前が合って、午後から早速の出番です。街なかを歩くシーンで突然杖が折れて倒れます。死体が浮かぶ川をのぞくシーンでは後ろから押されてドブーン。いじめられていることに気づいた美月は「大部屋は怖いところ。けど負けへん!!」と自らに言い聞かせます。

 

 一方、佐々木家では、愛子が春夫に「美月はどうしているかしら」と声をかけると、春夫は「うるさい!」と怒ります。愛子は「うるさいって言われたの初めてよ」と返すと、春夫は「オードリーのことは言わんといてくれ。何も聞きとうない」。愛子は「新人だから、パパが心配しているラブシーンはないわよ」と宥めます。

 

 その後、倉木麻衣が歌うテーマソング「Reach for the sky」が歌詞とともに流れ、幼い頃の美月の撮影所での様々なシーンが映し出されます。 

 

 

 

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2024年コンサートスケジュール

 

☆青春賛歌 目次【1】2022年6月~

☆青春賛歌 目次【2】2023年1月~

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