舟木一夫~2024年コンサート曲⑬⑭

銭形平次」「君よ振りむくな

―スタンディングの“起源”は…―

 

 

 本題に入る前に―。3月14日は「ホワイトデー」です。一般的にバレンタインデーにチョコレートなどをもらった男性が、そのお返しとして女性にキャンディやホワイトチョコレートなどを贈る日。バレンタイン司祭が愛を取り持った恋人たちが、改めて愛を誓った日ということらしいですが、日本の全国飴菓子工業協同組合が3月14日をホワイトデーに設定したとされ、今では中国や韓国でも親しまれています。 

 

 

 

 

君よ 振りむくな (オリジナル・カラオケ)

 

 舟木一夫さんが2024年通常コンサートの“ヘソ”のスタンディング曲に選んだのは、1966年5月にリリースされた「銭形平次」(作詞・関沢新一、作編曲・安藤実親)と1999年1月にリリースされた「君よ振りむくな」(作詞&作曲・上田成幸、元は1998年5月発売のアルバム「WHITEⅢ」の収録曲)の2曲でした。

 

 

 そもそも舟木さんがコンサートの途中にスタンディング・タイムを挟むのには、いろんな意味があります。コロナ禍前までは、サインボールをラケットで打ち、お客さんに受け取ってもらい、帰る際にロビーで「昨夜書いて布団の中で温めていた」(トーク)という舟木んのサイン色紙をいただくというために必要な時間でした。

 

 コロナ禍に入ってからはお客さんの休憩&トイレタイムという意味合いも大きくなっています。もっとも、2曲続けてやるということは、舟木さんはもちろん、お客さんにとっても結構な“運動タイム”になっていますが、舟木さんに言わせれば「この元気があれば、まだまだ大丈夫」ということにもなります。

 

 では、舟木さんのスタンディング・タイムが始まったのはいつからでしょうか。古い資料を引っ繰り返して、いろいろ調べましたが、結論的には何年何月何日のコンサートからという確たるものは分かりませんでした。ただ、恐らくこの頃からではないかというものは判明しましたので、お知らせします。

 

 1998年5月20日付の産経新聞夕刊には写真が載っていて、「最近のコンサートでは、客席“総立ち”の場面も」というキャプションが付いていました。本文には“寒い季節”と呼ぶ売れない時期にⅠ、Ⅱを発売したまま立ち消えになっていた3部作の完結版アルバム「WHITEⅢ」が21日、約15年ぶりに発売される―とあります。

 

WHITE III

 

 “総立ち”という表現は懐かしいです。山下久美子さんが1980年のデビュー曲「バスルームから愛をこめて」や1982年の「赤道小町ドキッ」をリリースした頃には“総立ちの久美子”というキャッチフレーズが出来ており、私も彼女にインタビューしました。産経新聞のキャプションはそれを思い出して付けたのでしょう。 

 

 

 舟木さんのコンサートを支援し続けている㈱アイエスの幹部に聞きますと、舟木さんが「君よ振りむくな」を歌っている時に、お客さんから自然に手拍子がなり始めるとともに徐々に立ち始め、8月の東京・新橋演舞場公演から本格的にスタンディングが始まったようだということですから、25年以上の“歴史”があるんですね。

 

 

 WHITEⅢが発売され、すぐに収録曲の「君よ振りむくな」が選曲されたことになりますが、さて「銭形平次」はいつからか―という“問題”が出てきます。舟木さんは全体のステージ構成の中で“置き場所”が難しい「銭形平次」をスタンディング・タイムに据えるのが一番しっくりいくという結論に至ったんではないでしょうか。

 

 それでも「『銭形平次』はいつからスタンディング曲になったの?」という問題は残ります。皆さんの中で「銭形平次」がスタンディングの曲になった時期、出来れば正確な日にちをご存知の方がいらっしゃったら教えていただけますか。よろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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