舟木一夫~御園座に行って来ました
開場とともにエスカレーターで劇場に向かう観客
2023年9月23日(土)に愛知県名古屋市中区栄の御園座で開かれました舟木一夫さんのシアターコンサート2日目のステージを観て来ましたので、ご報告します。コンサートは24日(日)まで行われます。
3日間とも早々に完売になりました
<第一部>
13時過ぎ、ピアノの旋律が暗い会場に流れ幕が開きました。黒のスリーピース、細かい模様のあるグレーのネクタイ、グレーのポケットチーフ姿の舟木さんは、ブルーのライトの中、舞台中央で「湖畔の宿」を歌いながら登場。
トーク⇒お忙しい中、蒸し暑い中、ようこそいらっしゃいました。この夏は猛暑で節電するように言われていたので、夜8時以降は電気を消して懐中電灯で過ごしたり(笑)、水が足りないというので5、6日顔を洗いませんでした(笑)。
トーク⇒一部は<ブルースのかけら>をお届けします。わがままに付き合っていただいて有難うございます。ブルースは静かな曲なので、ごゆっくりお過ごしください。
「別れのブルース」「君忘れじのブルース」「星の流れに」「東京ブルース」。
トーク⇒いつもお伝えしていますが、1曲1曲の拍手は大変ですからしなくて結構です。この辺で拍手がいただきたいという時には頭を下げますので、その時にはひとつ面倒を見て下さい。
トーク⇒このところコロナがまた流行り出しています。7回目のワクチン接種のお知らせが来た方?(少ない挙手に)こんなに少ないか? まぁ僕は高齢者どころじゃない、後期が付いちゃうからね(笑)。コロナとインフルエンザのワクチンは一緒に打っても大丈夫なんだそうです。ついでに打っちゃって下さい。いっぺんに打つのが嫌な方は朝打って、夜1本打って下さい(笑)。
トーク⇒ブルースはハッピーの反対。色で言うならハッピーはピンク、ブルースはブルー。スはどこにあるか分からない。この歌でブルースの種類が増えたのかなという…ブルースの印象が変わった歌があります。まず、その1曲を。
「黒い花びら」。
トーク⇒ブルースの印象は、暗い、哀しい、夜の酒場。ブルースとくれば夜の世界が90%。あんまりお昼のブルースは聞かない。モノマネしながら、森(進一)君の「港町ブルース」は本来「港町めぐり」とか「港町あっちこっち」とか。(歌詞を挙げながら)文字の数で港を決めている。港町ブルースの題名が先に決まったんでしょうね。あんまり長くなると、寝ちゃう人が出ると困るので、次は夜の街のあれこれです。
「赤いグラス」「女と男のブルース」(コーラスの女性が影マイクでデュエット)「東京しぐれ」。
トーク⇒何にもましてブルースは服部良一先生が「東京ブギウギ」「青い山脈」を書いてから、𠮷田正先生のフランク永井、マヒナスターズ、松尾和子…。そして「黒い花びら」へ繋がっていく。一部をあんまり長くやって、二部が短くなると怒られるから…。
「赤坂の夜は更けて」「グッド・ナイト」。そして、片手をポケットに入れて「夜霧よ今夜も有難う」を歌いながら階段を上り、霧の中をそのまま向こう側に下りて行って幕が降りる。
※今回の曲では「湖畔の宿」と「別れのブルース」が服部良一、「東京しぐれ」と「グッド・ナイト」が𠮷田正。「黒い花びら」は作詞・永六輔、作曲・中村八大で、「夜霧よ今夜も有難う」は作詞&作曲が浜口庫之助の各氏です。
ホールの緞帳には名古屋城と干支が描かれている
<第二部>
幕が開き、「あいつと私」を歌いながら階段の上に登場した舟木さん。シルバーのタキシード、襟もシルバー、黒の蝶ネクタイとポケットチーフ。そのままブルーのレーザービームが四方に広がる中、階段を下りて「雨の中に消えて」。
トーク⇒一部はわがままを聞いていただきました。二部は皆さんと一緒に過ごしてきた、皆さんが聴きたい曲、たいがい50年以上前の歌になります(笑)。ある歌を歌うと好きだったことやその頃の様子を思い出す。歌は短いサイクルで回って、記憶に思い出を刻んでいく。18歳でデビューして、もう15、6年たちますけど…(笑)。改めて、ごゆっくり。
「山のかなたに」「北国の旅情」「青春の鐘」。
トーク⇒今一番最後の所を4小節抜かしました(笑)。入場料20円お返しします。
トーク⇒永遠の青春歌手・舟木一夫、そして歌謡界のレジェンドなどと言われています。殺すな、人を。僕が一番好きなのは「60年歌い続けている歌謡界のミッキーマウス」(※ミッキーマウスは現在94歳!?)。「永遠の青春歌手」とポーズを決めながら、それではそんな雰囲気の歌を。
「たそがれの人」「哀愁の夜」「高原のお嬢さん」「湖愁」。
トーク⇒松島アキラさんは高校2年生の時にデビューした。同い年なんです。僕の誕生日のほうが遅いですが。誤解を恐れずに言えば、「湖愁」は「高校三年生」より大きいんです。名古屋のジャズ喫茶で行われた松島さんのバースデーコンサートに行って、最後にお客さんと歌うということになって僕が歌って、それを見ていた週刊明星の恒村さんという記者が僕を見出してくれて、ホリプロの堀さんに紹介してくれて、コロムビアのオーディションを受けることになって、その時に歌ったのもこの「湖愁」。「高校三年生」に連れて行ってくれた曲なんです。僕が現役の間は大事にしていきたい。不思議ですが、この歌を歌うと17、8歳の頃に戻るんです。歌が大好きだった頃にリセットされるんです。
トーク⇒ここら辺で、皆さんにも一汗かいてもらいましょう。全員スタンディングして「ROCK’N ROLL ふるさと」(途中、舟木さんのハーモニカの演奏「旅愁」が入る)。ステージ上のモンキーダンスに合わせて会場でも…という場面も。
トーク⇒ここへ来たら、この歌を歌わない訳にはいきませんからね。皆さん、平均年齢の割にはいい動きですね(笑)。いつまでこんなバカなことをしてられるんだろう…そんなことを考えても仕方ない。健康と悪運が続くまでやりましょう(笑)。
トーク⇒来年の9月にまた、こちらにお邪魔します(拍手)。あと3か月で79。80までやるってことは81歳までやるってこと。ステージをバリアフリーにしてマイクスタンドを立てて、横に支える枠を置いて…。私一人頑張っても出来ない。皆が元気でいてくれないといけない。フィフティフィフティ。どちらが欠けてもいけない。横に寄っかかりながらやりますから、どうぞ皆さんも杖ついていらして下さい(拍手と笑)。
トーク⇒名古屋で生まれて名古屋で育ったが、故郷の風景も変わってきている。そんな昔のままの風景を歌った歌を。上着を淡いピンクのジャケット、白のポケットチーフに着替え。
「あゝりんどうの花咲けど」に続いて「吉野木挽唄」を歌いながら階段中央に上り、「絶唱」へ。 階段を下りる。
トーク⇒今はこういう歌はあんまりない。僕らがデビューした頃はやたら恋人を殺しちゃう歌が多かった。山鳩(和泉雅子さん)が今度見に来るって言ってました。彼女はボーイシュで可愛くてまん丸。僕は細長くて、団子と団子の串のようで相性が良かったんですね。
トーク⇒30代の頃はこういう歌を歌うのが照れくさかったんですが、60過ぎたあたりから平気になりました。
「高校三年生」から「学園広場」まで一気に。
※3日目の千穐楽は「高校三年生」から「学園広場」までを飛ばしそうになるハプニングがありましたが、歌い終えて「ずいぶんたくさん飛ばそうとしてた」と“反省の弁”があったそうです。
トーク⇒これだけ時間がたっても残っていく歌。言ってみればスタンドナンバー。やっぱり残る歌っていうのはそういう風に作られているんですね。大変な歌に巡り合った歌手なんです(拍手)。いっぱく置いて…。その拍手はどういう意味?(笑)。80目標にやっていきますが、80ということは81歳までやるってことなんですが(拍手)、生きているかどうかは来てみてのお楽しみということで。
ここで着替え。グリーンに黒のチェックの上着、黒い衿、赤いポケットチーフ。
「花咲く乙女たち」「東京は恋する」(♪恋する町よ~の所でコブシを入れてノッていた!)「北国の街」。
階段を上って中段に立って「友を送る歌」。歌い終わって三方にお辞儀するのに合わせて幕が降りる。アンコールの拍手が鳴り響いて再び幕が上がる。「銭形平次」の音楽とともに全員がスタンディングで拍手。舟木さんは上着を脱ぎ、バンドのメンバーも白シャツ姿、コーラスの女性陣も白い法被のような上着を着て登場。舞台が明るくなる。
「銭形平次」。歌い終えると、舟木さんは上手側の客席に近づいてお辞儀をし、同様に下手側でもお辞儀をした後、真ん中に立って会場全体にお辞儀。踵を返して軽快に階段を駆け上り、大きな拍手の中、満面の笑みで両手を大きく振ると、ゆっくり緞帳が降りて行った…。
[お断り]
トークは公演中にメモしたもので、発言内容を正確に記したものではありません。
<第一部>
ブルースのかけら
(オープニング)
湖畔の宿(高峰三枝子)
別れのブルース(淡谷のり子)
君忘れじのブルース(淡谷のり子)
星の流れに(菊池章子)
東京ブルース(西田佐知子)
黒い花びら(水原弘)
赤いグラス(アイ・ジョージ&志摩ちなみ)
女と男のブルース(島和彦)
東京しぐれ(フランク永井)
赤坂の夜は更けて(西田佐知子)
グッド・ナイト(和田弘とマヒナスターズ&松尾和子)
夜霧よ今夜も有難う(石原裕次郎)
<第二部>
ヒットパレード
(オープニング)
あいつと私
雨の中に消えて
山のかなたに
北国の旅情
青春の鐘
たそがれの人
哀愁の夜
高原のお嬢さん(バラード・バージョン)
湖愁
(スタンディング)
ROCK’N ROLL ふるさと
あゝりんどうの花咲けど
吉野木挽唄~絶唱
高校三年生
あゝ青春の胸の血は
修学旅行
仲間たち
君たちがいて僕がいた
学園広場
花咲く乙女たち
東京は恋する
北国の街
友を送る歌
(アンコール~スタンディング)
銭形平次
終演後、会場を離れて行く観客
◇
《舟木一夫・2023年コンサートスケジュール》
■2月16日(木) 埼玉・大宮ソニックシティ 14:00
■2月24日(金) 東京・かつしかシンフォニ
ーヒルズ 14:00
■3月1日(水) 静岡・アクトシティ浜松 14:00
■3月18日(土)~23日(木)
大阪・新歌舞伎座 シアターコンサート
14:00~16:30
■3月27日(月)~29日(水)
東京・新橋演舞場 シアターコンサート
各 14:00
■4月12日(水) 千葉・松戸森のホール21 14:00
■4月14日(金) 群馬・高崎芸術劇場 14:00
■4月25日(火) 東京・中野サンプラザホール 15:00
■5月10日(水) 岡山市民会館 14:00
■5月11日(木) 広島・上野学園ホール 14:00
■5月26日(金)~28日(日)
京都・南座 シアターコンサート 各13:30
■6月5日(月) 大阪・ふれんどコンサート
大阪・メルパルクホール
14:00
■6月7日(水) 愛知・日本特殊陶業市民会館 14:00
■6月12日(月) 東京・ふれんどコンサート
文京シビックホール・大ホール
15:00
■6月21日(水) 神戸国際会館 14:00
■6月22日(木) 大阪・梅田芸術劇場 14:00
■7月3日(月) 秋田・あきた芸術劇場ミル
ハス 14:00
■7月4日(火) 東京エレクトロンホール宮 城 14:00
■7月11日(火) J:COMホール八王子
14:00
■7月25日(火)~27日(木)
東京・浅草公会堂
25日は17:00、26日と27日は14:00
■8月7日(月) 埼玉・ウエスタ川越
14:00
■8月24日(木) 埼玉・川口総合文化センター
・リリア 14:00
■8月31日(木) 神奈川・相模女子大学グリー
ンホール 14:00
■9月7日(木) 神奈川・神奈川県民ホール
14:00
■9月13日(水) 千葉・市川市文化会館
14:00
■9月22日(金)~24日(日) 名古屋・御園座
各13:00
■10月2日(月) 大田区民ホール・アプリコ
14:30
■10月6日(火) 静岡市民会館 14:00
■10月10日(火) サンシティ越谷市民ホール
14:00
■10月16日(月) フェスティバルホール
14:00
■10月17日(火) ロームシアター京都 14:00
■10月19日(木) 神戸国際会館 14:00
■10月30日(月) 風アダルトに
文京シビックホール 15:00
■11月7日(火) 新潟県民会館 14:00
■11月16日(木) 東京国際フォーラム
ホールA(ファイナル)
15:00
■12月12日(火) ホテルニューオータニ大阪 16:00
■12月19日(火) ホテルニューオータニ東京
16:00
※いずれもバースデイデーディナーショー
■12月20日(水)、21日(木)
東京・浅草公会堂
20日17:00、21日14:00
※確定分のみ掲載しています