舟木一夫~東京ふれコンに行きました!

 

開場前の文京シビックホール大ホール

 

制限入場が行われました=文京シビックホール

 

 

   舟木一夫さんは2023612(月)15時から、東京都文京区の文京シビックホール・大ホールで東京ふれんどコンサートを開きました。6月5日(月)の大阪ふれんどコンサートから1週間です。大ホールと小ホールは文京シビックセンター内に芸術文化活動の拠点として2000年に開館。大ホール(客席数1802席)は2023年1月26日にリニューアルオープンして半年足らずの“新鮮さ”が漂っていました。

 

 

 この日のコンサートの私の個人的な感想は、いつものふれコンに比べて“かなり完成度の高い内容”でした。只今絶好調の舟木さんだけあって、構成&曲目から音響、ライティングまで、リニューアルした会場を十二分に使いこなし、“内輪”ならではのコンサートに仕立て上げました。 舟木さんは今後、東京でのふれコンはこの会場を使っていくことになりそうです。

 

(オープニング)

 

都井岬旅情

 

帰郷

白鳥(しらとり)

一葉舟

 

津和野川

春哀し

 

あなたの故郷

ふたつちがい

夢のハワイで盆踊り

 

京の恋唄

恋人形

 

(長いインストゥルメンタル)

     <火消し若衆><野狐三次>

   

若君風流

 

右衛門七節

敦盛哀歌

里の花ふぶき

 

葵の剣

総司が行く

江戸の淡雪

ああ!!桜田門

魔像(台詞入り)

 

(エンディング)

 

鶴八鶴次郎

船頭小唄

 

 新しい場所のため、リハーサルを入念に行ったのか。コンサートはいつもより1時間遅い15時開演。時間通りに緞帳が上がると、舟木さんは白の紬の着物にチャコールグレーの兵児帯、黒い鼻緒の下駄姿で登場し、オープニングで「都井岬旅情」(作曲・服部良一)を歌いました。いつ聴いても“いい歌”です。

 

 舟木さんのトーク⇒湿度は90%あるんじゃないかという暑さです。今日から新しい場所です。メルパルクより楽屋も綺麗になりました(笑)。建物というのは寿命がありますし、あちこち同時期に建ったホールが一斉に建て替えになっています。そこで心機一転、新たな気持ちで…。何はともあれ、本日はようこそいらっしゃいました。

 

 続いて、「帰郷」(作曲・船村徹)、「白鳥(しらとり)」、「一葉舟」(作曲・浜圭介)を歌った後、トーク⇒この辺の歌は通常コンサートには入れづらい。佇まいが違う歌もあるので…。次は船村演歌と言っていいのかな。

 

 「津和野川」と「春哀し」を続けました。トーク⇒「津和野川」にしても「春哀し」にしても言葉が強いですよね。この歌を出した当時は届かないことがあって…。流行歌って40歳を過ぎないと雰囲気なんて出ないですよ。今で言うと50歳くらいでしょうか。

 

 トーク続き⇒マスクを外そうって言っていたら、全国で感染者が増えたとか。マスコミは高齢者は気を付けろ、気を付けろって繰り返してて、僕らの世代はそりゃ高齢者ですが、いい加減腹が立ちますよね。家で一人でテレビを見ながら「うるさい!」って。

 

 続き⇒こういう歌を歌っていると、アップテンポのものはないので、(お客さんは)後半に向かって疲れてくるでしょうから、ここで軽いテンポの歌を。

 

 「あなたの故郷」、「ふたつちがい」(作詞・万里村ゆき子)、「夢のハワイで盆踊り」。これらの3曲もすべて船村さんの作曲です。「ふたつちがい」は2歳違いの恋人と別れ、故郷(岐阜・郡上八幡)を出た夜の想い出の歌。ちなみに、船村さんの楽曲を一番多く歌っているのは、いわゆる“船村門下生”ではなく舟木さんです。

 

 「夢のハワイで盆踊り」は1964年7月にリリースされ、翌月には東映で映画化されました。トーク⇒(歌詞にある)「年はとっても気持ちは若い」というのは(映画に出演した)笠智衆さんの話。19歳の頃はこれで良かった。これいい歌ですよね。船村先生の手になると盆踊りもこうなる。(サビの部分をアカペラで歌って)オンチです(笑)。

 

 続いて「京の恋唄」と「恋人形」の後、舟木さんは舞台の下手に引っ込んで着替え。この間、ステージ上では舟木さんのバンド・アバウト9のメンバーがスポットライトを浴びながら「火消し若衆」と「野狐三次」を交互に演奏(コーラスの3人娘も参加)。演奏をこうしてじっくり聴くと、なかなかの腕前!! まもなく、舟木さんは古代紫の小紋に白い角帯、白い鼻緒の雪駄姿で登場し「若君風流」。

 

文京シビック内から外を見ました

 

 トーク⇒後半は時代劇で。ここで皆さんにお知らせです。今日はアンコールはありません。冷たいようですが、流れがそう出来ているので、構成がアンコールを含めての形になっている。平にお許しを…。手を叩いて出てくるのは池の鯉だけです…。私も餌をもらいたい(笑)。古いものばかりとも言えますけど、昔のお芝居や映像のワンカットを思い出して聴いてください。

 

 「右衛門七節」~「敦盛哀歌」~「里の花ふぶき」

 

 いずれもNHK大河ドラマの主題歌、挿入歌。トーク⇒まぁこの辺は順番が決まります。この3つの順番が変わると落ち着かない。今日はアンコールはありません(笑)。

 

 トーク続き⇒たくさんの芝居をやりました。普通は例えば大阪でかけたものを名古屋で、そして東京で同じものを出していく。同じ役を同じ人にやっていただくとなるとこうなる。僕の場合はハコちゃん(葉山葉子)とキヨちゃん(長谷川稀世)がいてくれましたから、乱暴にやりたいものをやっていました。あの頃(の舟木さん)は綺麗だったわと思い出していただいて、どうぞ。この後5曲を続ける。

 

 舟木さんが若い頃、明治座公演で演じられたもので、舟木さんの“役者の基礎”を作った舞台と言っていいと思います。「総司が行く」と「江戸の淡雪」の作詞はすずきじろう、舟木さんのペンネームです。

 

 トーク⇒(歌っていると)光本さっちゃん(幸子)や伊志井(寛)のおやじさんを思い出す。何もできなかった僕に付き合ってくれました…。今日はアンコールはありません(大笑)。ラスト2曲です。

 

   エンディングに東京・新橋演舞場で1か月公演を行った「鶴橋鶴次郎」(作詞&作曲・舟木一夫)と「船頭小唄」。「船頭小唄」では会場で涙ぐんでいるお客さんもおられました。

 

 大きな拍手の中、静かに幕が下りました。スタンディングはありません。さすが、後援会の皆さん中心のコンサートでした。舟木さんも会場の雰囲気に満足されたんではないでしょうか。

 

 <追伸> 舟木さんは歌の終わりに「1曲1曲の拍手は要りません」とおっしゃいますが、今回は全くその必要はなく、後援会の皆さんは心得ておられました。また、大阪のフレコンでおっしゃって今回言われなかったことで、「これから演じるとすれば、水戸黄門、吉良上野介、『剣客商売』の秋山小兵衛」というトークがありました。今後、舟木さんが演じられるかもしれないお芝居ですので載せておきます。

 

 <お断り>トークの内容はメモですので、必ずしも正確な内容ではありません。間違いがあれば、ご指摘ください。

 

終演後、帰路を急ぐお客さんたち=文京シビックホール前