昭和世代が令和世代に伝えたい名曲

舟木一夫の「高校三年生」

 

 テレビ朝日系で2023年5月4日午後7時から放送された「昭和世代が令和世代に伝えたい名曲100選」の中で、舟木一夫さんの「高校三年生」が名曲の1曲に選ばれました。放送は「あなたと同世代で歌が上手い男性アーティスト」など様々なテーマ別に歌手を選んでもらうという趣向で行われました。

 

 

 名曲100選では、“最後の展開が切ない恋愛ソング”として太田裕美さんの「木綿のハンカチーフ」(10代の認知度26%)、“すれ違いを想起させる恋愛ソング”として小田和正さんの「ラブ・ストーリーは突然に」(同28%)に続き、“昔の記憶が蘇る青春ソング”として舟木一夫さんの「高校三年生」(同6%)が選ばれました。

 

DREAM PRICE 1000 太田裕美 木綿のハンカチーフ

 

 「木綿のハンカチーフ」は1975年12月21日にリリースされた作詞・松本隆さん、作曲・筒美京平さんによる“名曲”。太田さんの曲はしばらくこの名コンビで作られました。「ラブ・ストーリーは突然に」は1991年2月6日にリリースされた「Oh! Yeah!」のカップリング曲で、フジテレビ系の月9ドラマ「東京ラブストーリー」の主題歌に抜擢されました。「高校三年生」は1963年6月5日にリリースされた舟木さんのデビュー曲です。まもなくまる60年です。

 

ラブ・ストーリーは突然に

 番組では最近のコンサートで「高校三年生」を歌う舟木さんを、チャンネルNECOの映像で見せ、1番から3番までを聴かせてくれました。間に、“金の卵”とも呼ばれた集団就職、フォークダンスに興じる男女のモノクロ映像などを挟みながら、貧しさのために進学できなかった作曲の遠藤実さん、病弱で満足に高校に通えなかった作詞の丘灯至夫さんともに高校生活への強い憧れを持ってこの歌を作られたことなども“解説”していました。

 

高校三年生/水色のひと (クラシックCD付)

 

 この歌が好きな人の分析では、歌詞には①視覚=赤い夕陽、②聴覚=弾む声、③触覚=フォークダンスの手をとれば、④嗅覚=甘く匂うよ黒髪が―など多くの「感覚」を使って当時を描写しているのだといいます。舟木さんと同じ78歳の女性は「高校時代の全てを凝縮した曲です」と答え、66歳の女性は「この歌を聴くと学生時代を思い出します」などという声も適切に入っていました。ちなみに、ゲストの霜降り明星・せいやさんが「僕、実は、めっちゃ好きなんです」と話していたのが印象的でした。

 

 

 この種の番組では、舟木さんの古いステージの映像を使って、1番しか流さないというケースが多いため、録画もせずメモも取らずに見ていましたが、かなりしっかり流していたので、見逃された方のために記憶だけで書きました。正確性には自信がありませんが、「高校三年生」を名曲の1曲に選んでいただいたことは事実で、喜ばしいことに違いありません。詳しい内容は他の方がブログで紹介していただけるのではないかと思います。