2023年4月25日14時過ぎの中野サンプラザ前
舟木一夫コンサートに行ってきました㊤
~2023.4.25中野サンプラザラスト公演~
舟木一夫さんが2023年4月25日15時から、東京・中野サンプラザホールで「さよならサンプラザ」と題したコンサートを開きました。サンプラザが老朽化のために今年7月に閉館されることが決まっており、舟木さんにとっては今回がラストコンサートになりました。舟木さんはトークの中で、サンプラザに寄せる熱い想いを何度も語りましたので、ご報告の前に舟木さんとサンプラザについて触れておきます。
舟木さんが中野サンプラザで初めてコンサートを行ったのは1991年12月5日の「プレ30周年 舟木一夫コンサート」でした。舟木さんはこの年の6月に㈱アイエス社長の伊藤喜久雄さんから「おカネの匂いがしてきましたよ」と言われました。そういう意味では、半年後の“はじめましてサンプラザ”は10数年に及んだ“寒い時代”から抜け出すきっかけになったコンサートと言えます。
舟木さんはその後、2004年12月12日の「赤ツメコンサート プレイベント」、2005年12月11日の「赤ツメコンサート ゴールイン」を除いて、その年の通常コンサートを締める形のファイナルコンサートを毎年11月か12月にサンプラザで開いてきました。最後は2022年11月15日~16日のコンサートでした。舟木さんとサンプラザは長~い付き合いになりました。
そんなわけで、舟木さんにとっては愛着のある忘れられないホールです。それだけに「さよならサンプラザ」のステージには、中野サンプラザに寄せる舟木さんの熱い想いが詰まり過ぎるぐらい詰まっていて、ラストコンサートに相応しい充実した内容でした。会場を埋め尽くしたお客さんにも舟木さんの熱い想いが直に伝わり、口々に「ものすごく良かったわね」と堪能していました。
当日券が1枚もないほどの超満員になりました
「満員御礼」の垂れ幕が立ち並ぶ中、ラストコンサートには長谷川稀世さん、娘の長谷川かずきさん、林啓二さん、丹羽貞仁さん(大川橋蔵さんの次男)ら娯楽時代劇“舟木組”の常連メンバーらも客席に陣取って舟木さんの歌とトークに聴き入っていました。また、舟木さんとはお馴染みのチャンネルNECOのカメラ数台も入っていました。12月ごろに放送する予定ということです。
会場入り口で配られた“プログラム”
さて、ご報告に入ります。舟木さんは「さよならサンプラザ」の1日だけの公演のために2部編成のプログラムを作り、構成&選曲を手がけました。PARTⅠは「輝さんのおもかげ」と題して、西郷輝彦さんの若い頃の10曲を選曲しました。西郷さんは2020年3月19日、舟木さんに友情出演してもらい、芸能生活55周年コンサートをサンプラザで行う予定でしたが、コロナ禍で延期。2021年にも再調整しましたが、やはりコロナ禍で中止になり、西郷さんは果たせないまま2022年2月20日に亡くなりました。
幻のコンサートになったポスター
PARTⅠの幕が上がると、舟木さんは薄いピンクのスリーピース、ブルーグレーのシャツ、同じ色のポケットチーフ、チャコールグレーの靴という衣装で登場。開けた胸元には銀色のネックレスが光っていました。オープニングで西郷さんのデビュー曲「君だけを」を歌い終えると、「なんで輝さんの歌を並べたかというと、彼がこのサンプラザの舞台に本当に立ちたがっていた。そんな彼のことを考え、是非、彼の持ち歌でやりたかった」と語りました。
そして、いつものように「一曲一曲の拍手は要りません。拍手が欲しい時は頭を下げますから、その時は温かい拍手をお願いします。わがままを聞いてもらいます」と会場のお客さんに語りかけ終ると、軽快に腕を振りながら「恋人ならば」と「星娘」を歌いました。歌い終えると、「舌を噛みそうです。輝さんはどちらかと言うとポップスでしょう…」。
「ホリプロ社長の堀威夫さんと新橋でそばを食べていて、店を出る時、彼の曲(「君だけを」)が聞こえてきた。いい曲だった。その声に何とも言えない色気があった。彼の基本線は明るいポップス系だったのですが、ここで別のバラード系の曲を2曲歌います」と話し、「十七才のこの胸に」、兄貴ィ~と叫びながら「涙をありがとう」を続けて歌いました。「三男坊の彼は9歳の時に次兄、15歳の時に長兄を亡くされていて『涙をありがとう』を歌うのは大変だったと思います」と話しました。
「ある日、輝さんが僕の新曲『潮風が吹きぬける町』を聞きましたか??って尋ねてきて、ああいい歌だねって答えると、あの歌は俺の歌じゃないですよ。あれは舟木さんの曲じゃないですかと言うんです。玉置宏さんにも聞いたんですよ。玉置さんも『そうだね』って言ってましたって笑うんですよ。こういうことはよくありましたね。それでもいろんな歌を歌えと言われた時代でしたから」
この後、「チャペルに続く白い道」、口笛を挟みながらの「初恋によろしく」、ライトで深紅に染まった中での「星のフラメンコ」を続けて歌いました。「彼に最初に会った時、あの薩摩隼人らしい眉毛がうらやましくて、触らせてくれとせがんで触らせてもらった。次に会った時、輝さんが『おはようございます』と近寄って来て眉毛を差し出したんです。そんな男の子のいたずらみたいなこともしたりしました」
「1部のラストには単純に輝さんの歌を聞きたい。この歌が好きだということで選びました。この歌はまさしく輝さんそのままです。皆さん、スタンディングで…」と客席のお客さんを促し、手拍子の中、「青年おはら節」を歌い上げました。舟木さんとしては、このステージで2人で西郷さんの55周年をお祝いする予定が叶わなかった分を1人で歌い上げ、遅ればせながら“約束”を果たすことになりました。
終演後、舟木さんは「スポーツ報知」の取材に対し、「当初は気持ちが追い付かなくて、心が揺れていました」が、今年2月に一周忌を迎え、しのぶ会を終えたことで、「最後のサンプラザで、今なら整理がつけられるのではと思い、楽曲を猛練習して本番に臨みました」と応えています。
PARTⅠ「輝さんのおもかげ」
オープニング
君だけを
恋人ならば
星娘
十七歳のこの胸に
涙をありがとう
潮風が吹きぬける町
チャペルに続く白い道
初恋によろしく
星のフラメンコ
スタンディング
青年おはら節
㈱アイエスはこの日のツイッターで以下のように掲載しています。
【満員御礼】
— アイエス (@aiesu_19711208) April 25, 2023
舟木一夫コンサート2023
〜さよならサンプラザ〜
満員御礼‼️
ありがとうございます🙇♂️
1991年からお世話になっていた中野サンプラザも今年で一旦お休みです。
舟木一夫さん、次は来月岡山と広島にお伺いしたします。 https://t.co/UiCKMs3iRQ pic.twitter.com/egzix8dHPI
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会場には「西郷輝彦ファンクラブ一同」を含め多くの花環も出ていました。またこの日のサンモール商店街は、舟木さんとの別れを惜しむかのように「湖愁」のポスターと舟木さんの歌で“舟木商店街”の様相でした。
「舟木一夫コンサートに行きました㊦」は明日4月26日に掲載予定です。
ー来い のぼれ 中野サンモール商店街のこいのぼりー(東京新聞)
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《舟木一夫・2023年コンサートスケジュール》
■2月16日(木) 埼玉・大宮ソニックシティ
14:00
■2月24日(金) 東京・かつしかシンフォニ
ーヒルズ 14:00
■3月1日(水) 静岡・アクトシティ浜松 14:00
■3月18日(土)~23日(木)
大阪・新歌舞伎座 シアターコンサート
14:00~16:30
■3月27日(月)~29日(水)
東京・新橋演舞場 シアターコンサート
各 14:00
■4月12日(水) 千葉・松戸森のホール21 14:00
■4月14日(金) 群馬・高崎芸術劇場 14:00
■4月25日(火) 東京・中野サンプラザホール さよならサンプラザ 15:00
■5月10日(水) 岡山市民会館 14:00
■5月11日(木) 広島・上野学園ホール 14:00
■5月26日(金)~28日(日)
京都・南座 シアターコンサート 各13:30
■6月5日(月) 大阪・ふれんどコンサート
大阪・メルパルクホール
14:00
■6月7日(水) 愛知・日本特殊陶業市民会館 14:00
■6月12日(月) 東京・ふれんどコンサート
文京シビックホール・大ホール
15:00
■6月21日(水) 神戸国際会館 14:00
■6月22日(木) 大阪・梅田芸術劇場 14:00
■7月3日(月) 秋田・あきた芸術劇場ミル
ハス 14:00
■7月4日(火) 東京エレクトロンホール宮 城 14:00
■7月11日(火) J:COMホール八王子
14:00
■7月25日(火)~27日(木)
東京・浅草公会堂
25日は17:00、26日と27日は14:00
■8月7日(月) 埼玉・ウエスタ川越
14:00
■8月24日(木) 埼玉・川口総合文化センター
・リリア 14:00
■8月31日(木) 神奈川・相模女子大学グリー
ンホール 14:00
※確定分のみ掲載しています