舟木一夫さんとサザエさん
朝日新聞で連載中の「サザエさんをさがして」。3月25日付朝刊には、「舟木一夫 人気ぶりは社会現象に」というタイトルで、“舟木一夫さんとサザエさん”が掲載されました。舟友さんから教えていただきました。
4コマ漫画では、サザエさんが花を持ってお墓参りに向かう途中、花束を持つおばあさんに出会って「ごいっしょにまいりましょう」と声をかけると、おばあさんは「あたしゃ舟本カズオのがくやにいくんですよ」と答え、タクシーを止めて行きます。
この漫画が掲載されたのは1964年7月14日。「舟本カズオ」は舟木一夫さんのことです。舟木さんはデビュー2年目ながら、“国民的スター”でした。長谷川町子さんは誰もが分かる有名人の名前をわざと変えて表記することがよくあったそうです。
― 毎日新聞社「毎日グラフ(1949年7月1日号)Wikipediaより ―
記事によりますと、舟木さんは当時のことをよく覚えていて、「国民的な漫画である『サザエさん』に取り上げられたことを光栄に思います。一つだけ残念なのは顔を描いていただけなかったことです」と答えています。
記事では、舟木さんが芸能生活60周年を記念して、昨年12月に松島アキラさんの「湖愁」をカバー、舟木さんの新曲としてシングルリリースしたことにも触れてくれています。
長谷川町子美術館のしだれ桜が見頃を迎えております!今だとサザエさん通りの桜と一緒に楽しめるのでおすすめです。サザエさんたちもお花見の相談をしているようですね。 pic.twitter.com/3u0M7f9DrD
— 長谷川町子美術館 (@machikomuseum) March 22, 2023
―15歳でデビューを果たした「天才少女」長谷川町子(『少女倶楽部』1935年10月号』)Wikipediaより―
漫画(アニメ)と言えば、2011年7月16日に公開されたスタジオジブリ製作の東宝映画「コクリコ坂から」(宮崎吾朗監督)のワンシーンを思い出しますね。嬉しい思いをしたシーンでした。
主人公の「海」が妹の「空」に声をかけると、テレビを見ていた「空」が「もうすぐ舟木一夫が出るのにぃ~」と一言発する場面です。この場面を再度観たくてDVDを買いましたから。
やはり、あの時代の象徴は御三家や四天王と呼ばれた橋幸夫さんでもなく、三田明さんでもなく、西郷輝彦さんでもなく、舟木一夫さんなんです。「高校三年生」が当時の若者に強烈に響いたんですね。