― リュウキュウメジロと寒緋桜 ―
舟木一夫コンサートツアー
~2023.2.16 大宮からスタート~
「舟木一夫コンサート 2023」が2月16日、埼玉県さいたま市の大宮ソニックシティ・大ホールからスタートしました。2023年最初の通常コンサートとあって、会場の外には寒風の中を13時半の開場前から舟木ファンの長蛇の列が出来ていました。男性客もそこそこ見えていたように思いました。
会場入り口には「満員御礼」の立て札。1階1687席、2階818席の計2505席が文字通りの満席で、まさに“立錐の余地もない”状態でした。今年の通常コンサートは休憩なしの1部構成ですが、途中の「銭形平次」などによるスタンディングタイムが“トイレタイム”ということになります。16日も何人かが“利用”されていました。
あくまでも私の個人的な感想ですが、16日のコンサートは「抑制をきかせながら会場に響き渡る歌声のコンサート」だったのではないでしょうか。舟木さんは時々、発声方法を変えられます。16日はどうだったか伺ってみないと分かりませんが、少なくとも80歳まで歌っていくための“何か”を編み出されたのではないでしょうか。
様々な理由で大宮ソニックシティまで足を運べなかった舟木ファンのために、16日のコンサートの模様を暗がりの中で書いた拙いメモだけを頼りに、可能な限り再現してみたいと思います。完璧というわけにはいきませんので、出来れば他の方のブログも参照していただければ幸いです。
◇ ◇ ◇
オープニング
友を送る歌
青春の鐘
あいつと私
雨の中に消えて
くちなしのバラード
花咲く乙女たち
今日かぎりのワルツ
たそがれの人
29小節の挽歌
夢幻-MUGEN-
序曲だけのコンサート
スタンディング
銭形平次
あゝ青春の胸の血は
修学旅行
仲間たち
君たちがいて僕がいた
高校三年生
学園広場
吉野木挽唄
絶唱
夕笛
残雪
東京は恋する
北国の街
哀愁の夜
その人は昔
アンコール
高原のお嬢さん
湖愁
14時すぎ、緞帳が上がると、舟木さんはウグイス色のジャケットに黒のパンツベスト、胸に黒のポケットチーフという衣装①で、いつものように階段の上から登場。オープニングは「友を送る歌」でした。舟木さんはかなりお好きな歌ですね。ノリやすいんでしょうね。
早速トークから。1日おきに寒暖差が激しく、自分もその寒暖差のせいで鼻がつまっています。風邪ではありませんが、気になるので岸田首相のように鼻の手術をしようか…。寒い中をようこそ、今年のコンサートの初日です(拍手)。今まで2部構成でしたが、今回は通常コンサートに戻すという意味もあって通しにしました。真ん中にトイレタイムの歌も入れています(笑)。ごゆっくりどうぞ。
この後、「青春の鐘」「あいつと私」「雨の中に消えて」「くちなしのバラード」「花咲く乙女たち」と続きます。
1曲、1曲の拍手はお気遣いなく。拍手を欲しい時には頭を下げます(笑)。久しぶりに1部構成でやります。大変でしょうが、お付き合い願います。とにかく皆さんは歌を聴いていただいているお客さまなのです。どうぞ目が合ったら、そらさず睨み返してください。次の曲は何となくフワッとする柔らかい、角がない曲を2曲。
「今日かぎりのワルツ」と「たそがれの人」。
ニュースを見ていて日銀の次の総裁の名前が報道されます。「植田和男」。私は本名・上田、芸名は一夫。植田さんの名前が呼ばれるたびに「はい」と返事をしそう。これから時事問題を伝えて行こう…嫌だよ、そんなの(笑)。
60周年を迎えましたが、順風満帆だったわけではありません。僕の気持ちが沈んでいた30代半ばに、その時の想いをぶつけるように発散させるために書いた曲が何十曲かあります。「WHITE」から3曲を。ここでボルドー色のジャケットに着替え②。
「29小節の挽歌」「夢幻-MUGEN-」「序曲だけのコンサート」と続く。
どこまで行けるか。とりあえず8(78歳)まで来たので0(80歳)を目指そうかと思っている(拍手)。しかし、私だけではダメ。1人で舞台に立つだけでは出来ないことです。どうぞ皆さまもお大事に。お越しいただいたお客さまに1グラムでも気持ちが軽くなって帰っていただけたらと思っています。ここで上着を脱いで客席はスタンディング。
「銭形平次」。
僕のファンの平均年齢が5つ下だそうです。「高校三年生」を聴いたのが高校生だった方は?…拍手がパチパチ。中学生だった方は?…盛大な拍手。小学生だった方は?…さらに大きな拍手。舟木さんはバンドのメンバーに「もう帰ろうぜ!!嘘ばかり」と言いつつ、「私も『高校三年生』を聴いた時は幼稚園でした」(会場、大盛り上がり)。スタンディングで手拍子はそろそろしんどいですか? 大丈夫だと言うお客さんから盛大な拍手が起こり、バンドに向かって「女性は強い!!」。
ここで、赤い上着(襟は黒)に着替え③ると、会場からワ~ッと歓声がわく。胸に白のポケットチーフ。
デビュー当時の歌のメドレー。「あゝ青春の胸の血は」~「修学旅行」~「仲間たち」~「君たちがいて僕がいた」~「高校三年生」~「学園広場」。
この時代は歌詞が大らかですねぇ。風景が広いし、空がまた高いし。いい時代にデビューできた。一番いい時代に青春を過ごせた。田中角栄のマネで「まあ、その…」。流行歌は時代の中で生まれ、消えていくからいい。流行歌は浮き沈みがあってこそ心に残っていくのではないか。
ここで、グレーのチェックのジャケットに着替え④。ここからは抒情歌を。抒情歌は選び方、並べ方で日本的なところが強めに出たり、それほどでもなかったりします。
「吉野木挽唄」→「絶唱」~「夕笛」~「残雪」。
「残雪」を入れないで「初恋」「夕笛」「絶唱」とすると日本的になりますが、「残雪」が入るとあまり日本的な風景が広がらない。映画で括ると、「絶唱」が21歳、「夕笛」が22歳、「残雪」が23歳の時です。最近はメロドラマ向きの女性が少なくなってきた。松原智恵子さんは綺麗だった。片方(和泉雅子さん)はボーイッシュでサッカーのボールみたいな顔をしていました。悪口ではないですよ。本人にも言ってます。
ここで、映画の主題歌を。
「東京は恋する」~「北国の街」~「哀愁の夜」(5番が入る特別バージョン)。
階段を上る。中ほどまで行くと波の音が入る。
「その人は昔のテーマ」。
階段を上り最上段。百人浜の荒波の音が続くなか幕が下りていく。アンコールの手拍子で再び幕が上がる。黒のジャケット、グレーの軽いストール⑤。
「高原のお嬢さん」(バラードバージョン)~「湖愁」。
舟木さんが歌い終えると、客席はスタンディングオベーションで拍手喝采。舟木さんは上手、下手、中央のお客さんにお辞儀をされ、いつものように10段の階段を駆け上り、両手を振って応えました。
会場ではCDとともにサイン入り色紙(下の写真)も発売されていました
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《舟木一夫2023年コンサート・スケジュール》
■2月16日(木) 大宮ソニックシティー
14:00
■2月24日(金) 葛飾シンフォニーヒルズ 14:00
■3月1日(水) アクトシティ浜松 14:00
■3月18日(土)~23日(木)
大阪・新歌舞伎座 シアターコンサート
14:00~16:30
■3月27日(月)~29日(水)
東京・新橋演舞場 シアターコンサート
各 14:00
■4月12日(水) 松戸森のホール21 14:00
■4月14日(金) 高崎芸術劇場 14:00
■4月25日(火) 中野サンプラザホール 15:00
■5月10日(水) 岡山市民会館 14:00
■5月11日(木) 広島・上野学園ホール 14:00
■5月26日(金)~28日(日)
京都・南座 シアターコンサート 各13:30
■6月7日(水) 日本特殊陶業市民会館 14:00
■6月21日(水) 神戸国際会館 14:00
■6月22日(木) 梅田芸術劇場 14:00