8まで来たから0まで行く
~舟木一夫・ロングコンサートB2日目~
1部
ーオープニングー
①初恋
②まだ見ぬ君を恋うる歌
③夕月の乙女
④あゝりんどうの花咲けど
⑤吉野木挽唄~絶唱
⑥夕笛
⑦恋唄
⑧逢う瀬
⑨京の恋唄
⑩都井岬旅情
⑪星の夜北へ帰る
14:00。緞帳が上がると、舟木さんは濃いめのグレーの羽織と着物の対、ベージュの兵児帯、黒の鼻緒の下駄に黒の足袋という装いで登場。1部のオープニングは「初恋」で、舟木さんは「真ん中の3日間(14日~16日)は抒情歌系をお聴かせしようと思います」と挨拶しました。
舟木さんは今回のコンサートで「抒情歌」について、イコールふるさとの風景、イコール人恋しさ、イコール初めての恋…などと表現し、この日は10代、20代、30代の恋ごとに2、3曲ずつ括り、徐々に年齢層を上げて歌う“工夫”をしていると話しました。なるほどと、ちょっと感心しました。
舟木さんが抒情歌を歌うようになったのは、「西條八十先生との出会いが大きかった」と話し、「夕笛」の裏話を披露しました。西條八十が舟木さんが歌う自ら作詞の「絶唱」を聴いた時、先輩の詩人・三木露風に「先輩の『ふるさとの』という詩が好きだから、いつかこれをベースに流行歌を作っていいですか」と言って快諾してくれたことを思いだし、それを「夕笛」に生かしたということでした。
また、この歌は昭和20年代後半に、ある女性歌手で吹き込んだものの、その時は上手くいかなかったので、舟木さんの歌でリベンジしたということも。「夕笛」というタイトルは舟木さんの発案ですから、その時は何だったんでしょうか。おじいちゃんほど年齢の離れた師弟間のいい話ですね。
そして、羽織を脱いで、色っぽい艶歌として京都が舞台の歌2曲を挙げましたが、「逢う瀬」は「舟木一夫の新しい名刺『友情』」というLPに収められています。また、「京の恋唄」は映画にもなった「永訣の詩」のB面の曲です。舟木さんは好きな曲ですが、ステージの流れの中に入り込ませるのが難しい歌です。舟木さんのファンの中では非常に人気の高い曲で、今回は嬉しい組み合わせになりました。
1部のラストの「都井岬旅情」は服部良一、「星の夜北へ帰る」は船村徹の作曲で、舟木さんは特に服部良一の名前を挙げて「実に幅広い方々に僕の歌を作っていただきました」と話しました。ちなみに、前の曲の編曲は服部克久、後の曲は歌手生活15周年記念大全集「限りない青春の季節」というLPの中の1曲です。
2部は藤紫のジャケット(襟は黒)、ポケットチーフは黒にエメラルドグリーンの模様入り、黒のベストとスラックス姿で登場。オープニングは久しぶりの「センチメンタルボーイ」で、映画「君に幸福を センチメンタルボーイ」の中の内藤洋子さんの顔(おでこ?)が浮かんできました。
2部
ーオープニング―
⑫センチメンタルボーイ
⑬くちなしのバラード
⑭ブルートランペット
⑮星の広場に集まれ
⑯夏子の季節
⑰水色の人
⑱今日かぎりのワルツ
⑲たそがれの人
ーこの1曲ー
⑳夢のハワイで盆踊り
ースタンディングー
㉑銭形平次
㉒高校三年生
㉓修学旅行
㉔仲間たち
㉕君たちがいて僕がいた
㉖学園広場
㉗東京は恋する
㉘北国の街
㉙哀愁の夜
㉚高原のお嬢さん♪バラード調
㉛湖愁
ーアンコールー
㉜青春の鐘