*こえ部クエスト* ~そして伝説へ~
~登場キャラクター紹介~
一般:かつてプレミアム姫を助けに向かった伝説の勇者。税金はおさめない。
マスターチャック:一般の姉にして大賢者。魔王ウンエーイに立ち向かうべく
一般を助ける
プレミアム姫:ウンエーイによって捕らわれた姫。ゴールド会員ってなんですの!?
ウンエーイ:国王。仕様変更政策を打ち出し、LIVEメインの部員を追い詰める。
混雑先輩:ご存じ混雑先輩。最近混雑しているのだろうか。
ポリス:親衛隊長。不死身にして神出鬼没。
エージェント:スパイの意。通報者を指す。あらゆることを通報する者。
~劇中表記~
一般/子供:♂:
マスター:♀:
プレミアム:♀:
ウンエーイ:♂:
混雑:♂:
ポリス:♂:
エージ:不問:
・・・・・・・・・・・・・
~一般の家~
一般:マスチャ姉さん、ついにこの日が来てしまったね。
マスター:そうね、一般。あの闘いから4年。ついに王国も消えてしまうのね。
混雑:4年か。あっという間だったな。あの改革以来俺の出番はめっきりと
へっちまったからな。
一般:とはいっても、混雑先輩は回線のあるところならどこでも活躍出来る
じゃないですか。いたるところで回線が重いという悲鳴を聞きますよ。
混雑:そうだな。確かに俺様にはあまり関係のないことだが……
マスター:…私は、大賢者からただの女の子になっちゃうのかぁ。
混雑:……女の『子』?
マスター:な に か ?
混雑:……なんでもない。
一般:こ、こほん。今頃、ウンエーイさんやプレミアム姫もさぞ気を落としている
だろうな。姉さん、混雑先輩、これから久しぶりに王国に行きませんか?
マスター:そうね、一般。それもいいわね。
混雑:ポリスの顔も見納めかもな、いいだろう。
一般:よし、決まり! 行きましょう、こえ部王国へ!
~その頃、こえ部王国~
ウンエーイ:が~っはっはっは!今日も注目のこえは豊作だのう!王国は
盤石よのう!ぬふふ、耳が孕みかねんぞ~。
プレミアム:(ちょっとポリス!まだお父様にあのことを報告してないの!?)
ポリス:(いや~だってめんどくさくって。あっはは)
エージ:(笑えないっす、空気重いっす……)
ウンエーイ:ふむふむ?なんだか今日はライブ部屋が大人気じゃのー。
素晴らしいのー!こりゃあニ○生もツイキ○スも敵じゃないのう!
プレミアム:お父様……あの。
ウンエーイ:うむん、どうしたカワイイ我が娘よ。パパに何かようかな?
プレミアム:あの、ですね。ろうそくとは燃え尽きてしまう前に、ひときわ
輝きを放つものらしいですわ。
ウンエーイ:にゅふ?ろーそく?なんじゃ、部屋のランプを変えたいのか?
ぬわっはは!この欲しがりさんめ!
ポリス:例え話だったんですけどねー。えーっと……急にライブが繁盛して
いるんですよね~?なんでですかね~。前の盛り上がりはなんでした?
ウンエーイ:前に盛り上がったとき?…ああ、健全化政策じゃな!
エージ:そこは察しがいいのですね。まあなんだかんだ押し通しましたもんね。
ウンエーイ:はっはっは、税も治めぬ勇者になど、負けはせんわ。
ポリス:戦に負けても、勝負には勝つ。いや~政治って怖いわぁ。
プレミアム:私ももう姫じゃなくなるのね。……一般君とは付き合いやすく
なるかしら?
ポリス:あっはは!4年間なにも進展なかった関係じゃ無理じゃないですかねー?
プレミアム:うぐっ!?
エージ:ポリス様!そのようなことをおっしゃっては……
ポリス:正直でごめ~ん、お姫様。
プレミアム:あんたねぇ!
ウンエーイ:これこれ、姫。高貴な身分でそんな言葉を使ってはいかん。
この私のように洗練された大人の言葉遣いを身につけるのだぞ。
プレミアム:……私はまぁ、地位を失った女の子だからいいとして……。
エージ:ウンエーイ様は地位を失った中年……。
ポリス:最近増えてるらしいよ、中高年ニート。
プレミアム:やめて★
ウンエーイ:むふふ、ウンエーイR18タグ巡りしちゃうぞー!
ポリス:今もあんまり変わらないか。
プレミアム:再就職出来るかしら、お父様……。
エージ:む?門番より使いが……。国王様、姫様。どうやらお客様が……
一般:プレミアム!会いに来たよ!
プレミアム:一般くん!
マスター:お久しぶりですね、皆様。
混雑:ようポリス、元気そうじゃねーか。
ポリス:混雑~。会いたかったよ。また、勝負するかい?
混雑:ほう、面白い。だがお前はもう仕事もなくなるだろう。
一般:プレミアム、今回はその、こんなことになっちゃって……
ウンエーイ:おー!一般君、久しぶりだな。相変わらず税金払ってないのかね。
まあいい。私はライブ部屋盛況で気分がいい。こっちでお茶でも飲みなさい!
マスター:……ウンエーイさん?
一般:あれ、ウンエーイさん、こえ部王国はもうすぐへい……さっぶぁ!?
プレミアム:まだ!まだ言っちゃダメ!一般君!
エージ:姫様、殴って黙らせることはなかったのでは……
混雑:ウンエーイのやつ、何も知らないのか?
ポリス:言うに言えないっていうか~、なんで気づかないのかなっていうか?
マスター:苦労して一代で築いた王国だし、信じたくない気持ちはわかるけど……
一般:信じる信じない以前に、脳が拒否しているね。
ウンエーイ:おほっ!?ゴールド会員も増えたぞ!キタコレ!
プレミアム:ああ、餞別ってものかしら。今はプレミアムじゃなくてゴールド
なのね……。名前、変えなきゃかなぁ?
エージ:どうせあと少しですし……。国民への案内書類には、ウンエーイ様の
判もおされているのですが…
混雑:ありゃあ絶対書類読んでないな。
ポリス:サイトのTOPにも出したんだけどねー。
プレミアム:最近はR18タグに夢中なの……。
一般:(4年前もそのタグ作って気にいっていたよなー、この人)
マスター:あ、ウンエーイさん、なんか踊ってるわよ。何かしら?
ウンエーイ:なんじゃなんじゃ!?見ろ、プレミアム!急に感謝のメールが
沢山届いておるぞい!素晴らしい!王国は安泰じゃな!
ポリス:こういうのって、終わるとなると感謝されるよね。
エージ:そういうものです。思っていたことを伝える契機になりますからね。
プレミアム:そうね。普段親しい人に感謝してても、毎日大好きとかありがとう
とはなかなか言わないものね。気を付けなきゃ……
一般:気を付けなきゃ、はいいけどさ。
マスター:舞い上がっているウンエーイさんは、どうするの?
混雑:いっちょ脳の回線ぶっとばしとくか?
ポリス:うーん、まあまだもう少し王国は存続するし……
プレミアム:お父様……いい夢を見ていてね……
ウンエーイ:が~っはっはっは!ジーク・ウンエーイ!ほれ皆の者、続け!
ジークウンエーイ!ジークウンエーイ!こえ部王国ばんざーい!
一般:ど、どうするの?
マスター:もう、付き合うしかないんじゃないかしら?
エージ:我々はまあ、異存はありませんが……
ポリス:そうだねぇ、僕も四年ちょっとここで生きたし。
混雑:まあ、それもいいか。どうせ最後だ。
プレミアム:はぁ、皆、ごめんなさいね。
ウンエーイ:ぬわっはっはっは~!快進撃じゃー!いくぞー!
ジークウンエーイ!こえ部王国ばんざーい!
一同:ジークウンエーイ!こえ部王国ばんざーい!ばんざーい!
・・・
プレミアム:もしもし。ハローワークさんですか?あの、中高年の再就職の
案内を…はい。はい…えっ、本人のスキル?資格?そうですね、王国の
運営経験があってですね……違います!いたずらじゃありません!!
とりあえず本人を?それはあの、もうちょっと……半年後には本人を連れて
はい、きっと……伺います……。
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子供:僕、声劇したーい!
ウンエーイ:ほっほっほ、それじゃあこえ部王国に……おっと。
子供:こえ部王国?なあに、それ?
ウンエーイ:ほほっ、昔、そういう声劇の場所があったんじゃよ。
子供:へんなの!声劇っていったらニコ生かツイキャスか、裏劇なんだよ!
ウンエーイ:そうかい。そうだねぇ……。ほっほっほ……ジーク……ウンエーイ……
こえ部クエスト・完!
illustration:coconinaさん