私は「再び」が好き。 | パリと音楽と大学と

パリと音楽と大学と

パリにて声楽、シャンソンを指導。パリの音楽学校在学中より、フランス各地・ヨーロッパで様々なコンサートを経験。フランス国家公認声楽講師資格。アラフィフの物語を振り返るつもりです。

昨年のこの時期、私はToursでうなっていました。プーランク・フェスティヴァルに参加中で、普通の人の健康についていけなくて、いろんな意味で苦しんでいたのです。体がついていけないのだから、ちゃんと勉強できない。となると、これはもう気分も苦しくなるばかり。「プロの意気で、どんな状況でも最低限のことはやる」といつも自分に言い聞かせているので、最後のコンサートもちゃんと歌ってきました。しかし、最終日の反省会?となると、もう言いたいことがありすぎて涙がだだもれ~~あせる

ハズカチイ。と今日は思いますが、一年前の心境を振り返ってみると理由があったのでまあ普通のリアクションだろと考えてます。


おおよそのことをいうと、身体障害認定を申請する準備を決めていました。書類をそろえ始めており、作文もきっちり書いている途中。認定を受けるとたぶんなにかいいことがあるんだけど、それにしても「私は障害者です」と認めることはやはり容易ではなかったのです。薬を使って普通に生活しているつもりだったものの、この講習会で「あんたは普通の人がやることにはついていけんわ」ということを目の前にみせつけられ、自ら実証しました。朝20分歩くのに息切れ。とか。ね。心臓ではなくて関節リウマチのせいなんだけど、病気そのものと、薬の副作用もあるのかなあ。


今年、日本から帰ってきて田舎にいる間、ふとフェスティヴァルのことを考えてオープニングのプログラムを見ると、これは聞きたい、家族に聴かせたい内容。説得して、出発。去年はちっとも観光する余裕がなかったので、今年こそ!というのもあり。


行ってみたら昨年の講習生の顔もちらほら。続けて参加しているのです。(私は4月、7月に日本行きがあり、昨年の様子で「これはとても不可能だ」と思ったので参加は全く考えず。)久しぶりに会う顔は、やっぱりうれしいです。昨年伴奏してくれた気のいいZ君も、相棒Pと来てました。演奏会はもちろん楽しく・・・・去年は、冷房が寒くてここで風邪をひいたのです。しかもそのために寝込んで・・・

今年は寒さ対策の準備バッチリ。(猛暑の日だったのにやはり寒かった)公演後、ピアニスト、ジェフ・コーエンとの話も楽しく、観光するつもりだった翌日の午前は、やはりマスタークラス見学にあてることにしました。


Jeff Cohenはパリ国立高等音楽学校で歌曲伴奏を専門に教えています。彼に出会ったのはおととしのこと。私のアレクサンダー・テクニックの先生と、ジェフふたりが指導陣となる講習会に参加したのでした。そのとき9歳だった子供もクラリネット持参でつれていき・・・それがきっかけで、親子漫才の演奏が始まったのでした。ジェフが父子の演奏を信じてくれて、(聴きもしないのに)最後のコンサートに参加させてくれたのです。このときも「歌曲」がテーマの講習会でしたが、声楽の先生は不在というおもしろい試み。

私はATことアレクサンダー・テクニックにいろいろ思うことあり信じることありだったので参加を決めました。審査ありの講習会でしたが、アレクサンダー・テクニックに関連する、自分と周りとのかかわり、自分と相方(私ならピアニストと)のかかわり「さまざまな関係」を自覚してみる演奏に焦点があてられました。


閑話休題。


トウールの公演は楽しく、翌日の見学もやはり楽しいものでした。たくさんいる先生方にビズをして回り、去年の講習生をつかまえて、ビズ。「元気そうでよかった」とみんなに言われてしまった汗(逆よりはいいか)


今でも去年のことを思うと涙が出るほどですが、あれはあれで事実、その時の正直な気持ちであり、私のありようでしたので、そのままにしておきます。健常者じゃないんだもんな~カフェイン中毒らしいこともわかったしね。


この講習会が続きますように。また参加できるといいなあ。車いす持参が便利なのかなあ・・・講習会に参加することについて書こうと思いましたが、長くなったのでまた今度。



雑歌屋 はこんな先生がやってますあせる