新居宮池の動静
桜葉が紅くなる宮池の遊歩道。
そうだったんだ…
手塩にかけて「おむすび」を握る
料理に欠かせない身近な調味料の塩は、昔から日本人は「海神(祓戸大神(はらえどのおおかみ))の化身」として、一切を清めてくれる不思議な威力があるばかりか、新しいものを生み出す神秘的な霊力があると崇めてきた。それだけに、神棚へは毎日塩をお供えするし、相撲を取る前の力士が土俵に塩をまくのも、神聖な場所を清めるためだ。もともと相撲は神事で、その年の豊作・凶作を占う儀式だったとされ、その場を塩祓いして清めるのは当然なのだ。お葬式から帰った時に肩口などに塩をひとつまみかけるのも、清めの力を利用した風習の一つで、「死のけがれ」を祓い清めるため、葬祭場から出た所で塩が配られることは多いし、塩でできた道を歩くという方法を取り入れている地域もあるようだ。
これは清めとは直接かかわりがないが、「手塩にかけて育てる」という表現の「手塩」というのは、おむすびを握る時に手に付ける塩のことで、こうすることで、ご飯にほんのりと塩味が付くのをたとえた言葉で、この場合は塩=愛情ということも言えるだろう。いや、そもそも「おむすび」の形と名は、神の下りる聖なる山「カミムスビ」に由来するとか。その意味では、やはり清めの意味もあるのかもしれない。
日本人の生活と塩は、古くから深い縁があったのだ。
Walking & Potteringの風景
城山神社-社号標と注連柱、境内(坂出市府中町)。
西山神社-石段と鳥居、参道(坂出市府中町)。
鼓岡神社-鳥居と石段参道、石段参道と拝殿(坂出市府中町)。
<Flower arrangement>
頭上に広がる空間、空(そら)
A seasonal flower
◇ウォーキングコースに咲いていた背高泡立草
北アメリカ原産で、日本では切り花用の観賞植物として導入された帰化植物(外来種)であり、ススキなどの在来種と競合する。花は10~11月に咲き、ミツバチの蜜源植物として養蜂業者が全国に広めたこともある。背の高くなる多年生草本地下茎を伸ばして良く増え、大きな群落を作る。背は高く1~2mに達し、葉は茎に沿って多数が密生して付き、披針形で先端は伸びて尖り、茎や葉の全体に短くて固い毛が多く、手触りがざらついている。
◇史跡巡りの道中で寺院の境内のギンナン(銀杏の実)
中国原産のイチョウの木の実で、生命力の強い植物として知られ、中国では子孫繁栄を願って結婚式の日に、新郎新婦がギンナンを食べる習慣があるという。主成分は糖質で、カロテンとビタミンCが多く含まれている。カリウムも豊富で、取り過ぎたナトリウムを体外に排出し、血圧上昇を防ぐため、高血圧予防に有効である。ギンナン特有の成分にギンコライドがあるが、血栓を防止して生活習慣病を予防するほか、脳の働きを活性化し、ぼけを予防する。
また漢方では、滋養強壮、せき止め、ぜんそくの改善に用いられている。また膀胱を温め、尿意を抑える働きがあることから、夜尿症の治療などに利用されている。咳や気管支炎には、煎ったギンナンを水煮したものを食べるといいという。頻尿、夜尿症には煎ったギンナンを毎日5~6個食べるのがよいとされている。注意すべきは、食べ過ぎるとアルカロイドの毒成分が消化不良を起こさせるので要注意で、大人は1日10個、子どもは5個以内にとどめるべきとのことである。
◇ウォーキングコースに咲いていたサルビア・レウカンサ
中央アメリカ原産で、レウカンサとは白い花の意味で、晩夏から晩秋(8月中旬~11月中旬)にかけて赤紫色や紫色の萼の中に、白や紫のビロード状の花を咲かせる。草丈は150cm前後になる。別名は「アメジストセージ」、「メキシカンブッシュセージ」と呼ばれる。
◇ウォーキングコースに咲いていた木通(あけび)の花
花図鑑には「花は4~5月に咲き、受粉に成功した個々の雌しべは、成長して果実となり、10cm前後まで成長し、9~10月に熟して淡紫色に色づく。」とあるのだが、突然変異なのか。
<akijiiの塗絵-(60)>
今報の塗り絵は和暦二十四節気の「静かな冬の訪れ-立冬 rit to」です。
引き続き、Vol.502-2/4をご覧ください。