ゼロの使い魔の作者ヤマグチノボル氏が亡くなられたと今日発表された。
もともと末期癌を公表されていたが、twitterなどでは数日前にも元気な発言もさていただけに突然のことのように感じる。
PCゲーム時代から「グリーングリーン」などの名作シナリオを担当されていた氏だが代表作は「ゼロの使い魔」として記憶されていくことだろう。
00年代のツンデレブームを決定付け、その後のヒロイン像に多大な影響を与えたのがゼロ魔のヒロインであるルイズだ。
声優の釘宮嬢の素晴らしい演技とともに当時爆発的な人気を誇った。
ゼロの使い魔には個人的な思い入れがある。
私自身単行本を集めていたこともあるのだが、アニメ放送時に発売されたフィギュアがスケールフィギュアを集めるきっかけとなったからだ。
今まで続くフィギュア収集の趣味はゼロ魔となのはがなければなかったと思っている。
それまで小さく気軽なものしか購入していなかった自分に1/8スケールの比較的大きなフィギュアの魅力に気づかせてくれたキャラの一人がルイズだ。
当時、そのキャラクターは魅力的だったし可愛かった。決して革新的ではなかったかもしれないが新しいキャラクターとして魅力を与えたのは氏の力量のなせた業だろう。
それだけにゼロの使い魔が未完のまま絶筆となってしまう事実と氏の今後の作品が読めなくなることは悲しい。
今までにも未完のまま絶筆となってしまったライトノベルは何作もある。
それでもライト層からマニアまでこれほどの影響力を誇った作品が絶筆となってしまった事実は辛い。
自分の生死より作品が完結するかどうかを問題にしてくれる人がいる
そういう作品を送り出せたことはある意味本望かもしれない。
このようなことを癌の公表時に言われていた。
それだけの情熱を作品に注いできたからこそ言える台詞だ。
誰よりも未完で終わってしまうことを無念に思っているのはほかならぬ氏自身だろう。
残されたものはいつも悲しい。
決して記憶からすぐに忘れられる作品ではないだろうし、文化としても重大な意味を持つ作品として記録されると思う。
死後の世界を信じるわけではないが次元を超えた向こう側で続きを執筆してくれていることを期待してならない。
ヤマグチノボル氏のご冥福を祈って