第64艦 艦橋研究1「ヤマト」 | アニメに見る宇宙戦艦・宇宙艦隊の研究室

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このブログはモビルスーツよりも宇宙戦艦の方が気になる!好き!という「少数派」の方々にお送りします。

宇宙戦艦の「艦橋」を考えます。「ブリッジ」と呼ばれることが多いですが、ヤマトではブリッジの言葉は使われません。艦橋です。
宇宙戦艦の艦橋と言えば、まず思いつくのは宇宙戦艦ヤマトの第1艦橋でしょう。艦橋としてはあまりにも有名です。昔、この作品で艦橋という言葉を知った!という人も多いと思います。

ヤマトの艦橋の特筆すべきは、そのデザインの完成度の高さです。
機能美だけでない何とも言えないカッコよさがある素晴らしいデザインです。このあたり松本零士氏が関与している作品はグレードが違います。
やはりアニメならではできたことなのでしょう。数年前に実写化されたヤマトの艦橋には、ここまでの印象は持てませんでした。

配席ですが、前方中央は波動砲の引き金もある戦闘指揮席、その左右は右は主操舵席、左は副操舵席です。さすが日本製の宇宙戦艦、右ハンドルのようです。
右舷前方は技術士席、同後方は航法士席(2199では右舷の二席はこの逆)、左舷前方砲術士席、同後方は通信士席、手前の中央後方の上段に艦長席、艦長席前右はレーダー席、左は機関士席です。

ヤマト2199での第1艦橋

レーダー席は森雪、彼女以外の時でも女性の指定席で、紅一点の席です。このイメージが強いのか、とにかくレーダー担当は女性がしっくりくるんだ!と思ってしまいます。

レーダー席に咲く一輪の花
あまりにも有名な森雪さん


森雪不在の際のレーダーは西条未来さん
森雪に勝るとも劣らない美人です



広さについてです。旧作ヤマトのヤマトの全長の263mでは、この艦橋の見た目は少々広すぎな気がします。2199の全長333mの設定なら違和感は減ります。

ヤマトには3つの艦橋があります。第1艦橋の下の第2艦橋はサブブリッジです。第1艦橋よりやや広そうです。劇中では内部が描かれることは殆どありませんでした。


艦底部には第3艦橋があります。艦底部に構造物の少ないヤマトにおいて第3艦橋は目立っています。存在感ある突起物です。
艦上部以外に艦橋があるのとは珍しくありません。ファーストガンダムのマゼラン級戦艦とサラミス級巡洋艦は左右両舷にも艦橋があります。都合三面が上甲板のように機能します。宇宙空間においてはとても有効です。
ヤマトの第3艦橋はそれとは少し違います。主たる機能は潜水時の指揮所です。旧作ヤマトではガミラスの冥王星基地攻略戦で潜水し上下反転し潜水時指揮所となるシーンがあります。
一方、ガミラス本星での戦いでは潜水するのですが、その前に海に浮かんでいて、海が濃硫酸と気づき離水した時には細い支柱が蝕まれており溶け落ちてしまい、その後、潜水しで出番が来た時には既に第3艦橋はないということもありました。

ヤマト上下反転!


濃硫酸の海の気づき離水するも
時すでに遅く脱落する第3艦橋

アニメの中の宇宙戦艦は、艦内が描かれる時は、多分、艦橋が一番多いということで間違いないでしょう。ゆえに大事な背景です。ヤマトはその点でとても優秀です。

初代ヤマトでの第1艦橋

個人の勝手な判断ですが、ヤマトには「アニメ艦橋大賞」を授与したいと思います!