第60艦 名艦隊戦12 「地球へ(テラへ)」 | アニメに見る宇宙戦艦・宇宙艦隊の研究室

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このブログはモビルスーツよりも宇宙戦艦の方が気になる!好き!という「少数派」の方々にお送りします。

「地球へ(テラへ)」は1980年公開の映画です。
原作は漫画で竹宮惠子氏。当時は少女漫画風?のSFは珍しく、特に宇宙物は極めて稀です。ヒットしてました。大勢に支持されたというより、一部に熱烈なファンがいたような感じだった気がします。私のような昭和40年前後の生まれの人でも記憶にある人は少ないでしょう。

そもそもこのタイトルは何でしょう。「地球へ」で「テラへ」なので、テラとは地球の意味だとわかります。アースでない?アースは地球の英語名で、テラはラテン語名です。ラテン語では月、ムーンはルナ。火星、マーズはマルスになります。なかなか味があります!ルナなんてかなりいい感じの名前ですね。
ラテン語は古代ローマ帝国の公用語だった言語です。現代でラテン語を公用語にしているのはバチカン市国だけですが、多くのヨーロッパの言語に影響を与えてますし、学術用語には今も多くが残り生きています。

さて物語についてです。人類社会はスーパーコンピュータの高度管理に全てを委ねていて、子は人工的に産まれ血の繋がりのない養親に育てらて、大人の社会と子供を育てる社会は分けられていて…。ミュウと呼ばれるエスパーは排除対象とされていて、でもミュウは密かにコロニーをつくっていて、迫害されていて、外宇宙の人工都市から故郷の地球(テラ)を目指す長い旅路に着く…。
大まかにはそんな話ですが、このブログの目的はストーリーを紹介することではないので、このくらいにしておきます。
ヤマトやガンダムと違いこの作品を知らないだろう方も多いと思い、ついつい書き綴ってしまいました。

さて本題の艦隊戦です。ミュウ船団の船は異様な程、生物的なフォルムです。巨大な巻貝のような感じです。明るく光る大きな目のようなものがあり、まさにエスパー達の船というイメージです。世界観とよく合っています。元々戦闘艦ではなく、移民船が武装もしている。ということだろうと思います。


私が好きなのは対象的に極めて機械的な地球軍の艦です。多くの場合、左右対称でさえなく、機械機械した無骨なスタイルで、白銀色に輝いています。出てくる艦はどの艦もデザインはバラバラで同型艦はないように見えます。
どの艦隊も駆逐艦隊と呼ばれているようですが、ずんぐりむっくりしていて、高機動な艦型には見えず、常識的な宇宙駆逐艦のイメージとは一線を画した存在です。

ミュウに迫る地球軍駆逐艦隊

爆発するミュウの船

ミュウの船団を追撃する地球軍駆逐艦隊
ホンットに艦型はバラバラのようです
地球を目指すミュウの船団
ミュウの戦闘機と交戦する地球軍駆逐艦
この駆逐艦のデザイン、大のお気に入りです
食玩で模型を出してもらえると嬉しい!です
地球軍の戦闘機
人類を支配するスーパーコンピュータが共通の敵と気付くに至り行動を共にする両陣営の艦船

長い戦いを終え地球に降りたったミュウの船、そこには地球の船の姿もある

なんと清々しい光景でしょう
ラストの清々しさは、あの「ルパン三世カリオストロの城」に次ぐレベルだと勝手に思っています

ちなみにミュウの船もですが、地球軍の駆逐艦も艦載機を搭載しています。航空戦艦としての側面も持ち合わせています。

ネット上を含め、この作品の艦船の情報は少なく、それ故にマニア心を揺さぶるのが、この両陣営の艦船です!