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せつ菜一行は、九州の鉄道博物館である、『九州鉄道記念館』に到着した。
かすみん
「9:00からのオープンですが、かすみん達はその少し前に来ました」
璃奈
「その時点で自分達以外にも何人か来ていたね」
ミアち
「このようなPosterもあるのかい」
璃奈
「こっちは期間限定のイベントについてだね」
せつ菜
「」
かすみん
「せつ菜先輩どうしたんですか」
せつ菜
「いや~私はあまり鉄道に詳しくないものでして、どこまでついていけるのかが心配です」
かすみん
「言われてみれば、かすみんも分かりませんよ~」
璃奈
「あ、宮崎から連絡だ」
ミアち
「おそらく絵里か。何があったんだろう」
寝そべりーチカ様
「もしもし、寝そべりーチカ様よ。
毎日冒険の書を記録してるけど、なかなかハラショーな内容ね」
せつ菜
「それで、どうしたんですか?」
寝そべりーチカ様
「予定なら今頃、鉄道の博物館に来ている時間のはずよ。
遅れていたらハラショーじゃないわね」
かすみん
「はい、その博物館にいますよ」
寝そべりーチカ様
「それはハラショーね。
でも優木達は、鉄道に詳しくないはずよ」
せつ菜
「そうなんですよ」
寝そべりーチカ様
「そこで、ハラショーな助っ人を用意したわ。
ブログ主よりも鉄分が高い初音よ」
ミクさん
「鉄道の事なら詳しいので、構わず聞いてください」
ミアち
「おぉ、それは助かるよ」
璃奈
「鉄分という言葉の使い方を間違っているような…」
こうしてミクを助っ人に加えたせつ菜一行は、九州鉄道記念館に入場した。
九州の交通系ICであるSUGOCAを利用した事で、割引価格となった。
かすみん
「メガジャンボだったら、この看板の顔にハマりそうですよ~」
せつ菜
「入場ゲートには機関車がありましたよ!」
ミアち
「いきなり車両の展示があるのかい」
ミクさん
「これは『9600型蒸気機関車』の1つ、59634です。
JRの前の国鉄のそのまた前の鉄道院の時代からあった機関車です。
日本最初の貨物機関車として、四国を除く全国で使用されました。
国鉄時代で最後まで稼働していた機関車なんですよ」
かすみん
「とにかく、歴史が長い機関車という事ですね~」
ミクさん
「この59634という車両は、もともと米坂線用の車両で、1974年に後藤寺機関区に転属されました。
あ、米坂線というのは山形~新潟の区間の、現在はJR東日本の路線です。
また、後藤寺機関区というのは、今の福岡県田川市にある田川後藤寺駅の近くにあった車両基地です。当時はたくさんの9600型が来ていたそうです」
かすみん
「山形って、そんな遠くから来たんですか!?」
ミクさん
「当時はその番号から『ごくろうさんよ』と呼ばれていたそうです」
ミアち
「まるで愛が付けそうなあだ名だな」
ミクさん
「その後、福岡県の糟屋郡粕屋町中央公園や小倉工場で保存された後、この博物館の開館に合わせて移設されました」
璃奈
「番号はどうやってつけていたんだろう」
かすみん
「59634から9600を引くとかじゃないんですか」
ミクさん
「9600型は計770両作られました。
1~100番目の番号は9600~9699ですが、次を9700にすると9700型と重なるので、19600にしていました。
なので、公式は『万の位の数字×100+下2桁の数字+1』です」
璃奈
「これを59634に合わせると…535番目だ!」
かすみん
「まさかここで数学をするとは思いませんでしたよ」
せつ菜
「ミクさんの鉄分は凄まじいです!」
つづく