5/3といえば静岡国際陸上。
競技場のコンディションが良く、記録が出る出る言われていたこの大会が毎年楽しみで仕方ありませんでした。

便利なもので、今ではネットでレースの結果や動画をすぐに楽しむことができます。元400mハードラーとして今年も結果を楽しみに遠く離れた北海道から見ることができました。感謝。

総合結果はこちら





まず1組目。


この組はデサントの安部選手が注目。彼が高校生の時にとんでもない子がでてきちゃったなと思ったのを今でも覚えています。世界ジュニアも銀メダルとこの先が楽しみと密かに期待をしていました。相変わらず大きなフォーム。でも、どこかふわっとした走りに。身体も少し小さくなったかな。トンネルに入って悩んで苦しんで、でも抜け出した時に手に入る自信は大きいです。まだまだこれからですかね。クレーマーの出浦選手も頑張ってます。当時、同じチームでよくトレーニングを共にしてきた仲間。2011年に覚醒した選手、ここ数年は思ったようなレースができていなかったのかな。今回のレースは5台目からの足が流れるのもなくなってきてるし、日本選手権まで修正できれば今年はまた一発タイム出してくれそう。

2組目。


以前、筑波大学でトレーニングをしていた時のトレーニング仲間の加藤選手が組トップ。加藤選手らしい前半のツッコミ。あの頃と比べても13歩4台目もいい流れになってきて驚き。もうちょいハードリング引っ張れればもっと楽にいけそう。その後の14歩2台も詰まってるしね。まだまだ修正できそう。個人的には東邦銀行の記野選手に期待したい。確か骨折があってそこから復活。記野選手の滞空時間の長いハードリングが好きでした、まだまだいけそうなレース展開。同郷として応援したい選手。

3組目。


個人的に1番可能性を感じた組。なんといっても城西大学の渡部選手。昨年、日本ジュニアで49秒台で優勝。元々、跳躍選手だった彼。「バネ」ハンパないです。日本ジュニアの際は7台目まで14歩かな。今年から13歩導入。彼のハードリングの瞬間が為末さんを彷彿させるよな間延び感。才能を感じます。今回は4台目から5台目の14歩がさばききれなかった感じかな?400mハードルはストライドとピッチを調整する能力がとにかく大切。ハードリングで調整するのか走りで調整するのか。まあ、僕がこんなことをごちゃごちゃ言う前に千葉監督がいくらでもトレーニングレパートリーを持っているので全く問題ないでしょう(笑)早く48秒いってほしいです。全体的に学生が多く若さが出たレース。風が不規則だったりした時にはやっぱり経験。たくさん経験積んで速く強い400mハードラーになってほしいです。上位の選手達は皆、49秒台をすぐ出しそう。

最終組。


MIZUNOの野澤選手はもう48秒台は時間の問題ですね。春先からかなり高いレベルで安定してますね。レース展開は13歩で3台目まで?そこからの14歩もスムーズ。ピッチを高めるのに苦戦しそうな走りに見せかけて、速い動きもできる。400mのフラットレースを走っているようなレース展開。前半のスピードもついている印象。8日の川崎GPが楽しみ。個人的に楽しみにしていたのが、春先の六大学で49秒台を出した早稲田の中野選手。確かオール15歩。オール15歩の場合、歩数が変わらない分、USAのB・ジャクソンのように5台目からのスピードのアクセントが重要であると考えます。歩数を変えずに速度の緩急を付けるこの難しさ。400mハードルは奥が深い。MIZUNOの松下選手もこの冬のトレーニングの内容や走りを動画で見ると仕上がりは悪くなさそう。ハマればもっと前半どんどん攻めれそう。8日の川崎は出場予定。どう修正してくるか。日本人選手は富士通の岸本選手も出場。怪我で出遅れているのか、あえてなのか。こちらも今季初戦かな?楽しみ。

毎年5月の川崎は周回系は風は不規則でなかなか難しいレースになりそう。
その中でも野澤選手の48秒台に期待ですね。

とまあ、偉そうにだらだらと書きましたが、、ワクワクさせてくれるような選手達がどんどん増えてほしいなあと思う陸上ファンでした。
2012年のセンバツ高校野球にて選手宣誓をした阿部翔人選手(石巻工)にあった「人は誰でも答えのない悲しみを受け入れることは苦しくて辛いことです」この言葉を思い出しました。

なんでこんなことが起こるんだろう。怒りの矛先を向けられないこの辛さ、悲しさ、悔しさを私も2011年に味わいました。今でも放射能の影響で地元にまだ家があるのに帰ることができません。

私も経験してきましたが、今回の地震で報道されていないこと、想いが届ききっていないこと、現実とは違った情報が流れていること、様々なストレスがあると思います。

今は現実を受け止めることができないことも、悲しみしかないことも、時間が解決するのを待つか、前を向いて今できることをやっていくのかは自分自身次第なんだと学びました。

熊本の皆さん、九州の皆さん、頑張りましょうと軽々しく言えないというのが本音ですが、僕自身、震災の当事者として少しでも気持ちを察してあげたいという気持ちです。

東日本大震災の時、九州の方々にもたくさん助けていただきました。今、してあげたいことと必要なことは=にはなりにくいこともあるんだと学びました。正しい情報収集を行い、必要なところに必要なモノを届けられるよう慎重に行動して行こうと思います。

必ず。
日本陸上競技連盟が現在スポーツ界で起こっているドーピング問題や賭博問題についての文章を発表しました。


アスリート、指導者、陸上競技に関係する皆様へ



会長の横川氏だけでなく、陸上選手を代表してアスリート委員会代表の高平慎士選手の文章も記載してあります。

陸上にはプロ野球やJリーグのような「選手会」というものがありませんでした。存在していたのかもしれませんが具体的な活動内容は公開されていませんでした。今回の件のように、選手自身も先頭に立ち、こういった想いを発信することは非常に大切なことであると思います。

詳しくは分かりませんが、この「公益財団法人日本陸上競技連盟 アスリート委員会」が選手会のような役割を果たし、陸上選手に取り巻く環境の改善や人としての教育、引退後のキャリアフォローなどの確立に繋がっていってほしいです。選手自身が発言力を持てるようになるということは今の陸上界には必要だと思うんです。
水泳の日本選手権を毎日見入っています。
続々とリオデジャネイロオリンピックの代表選手が決まっています。

ゴール後すぐに自分は代表になれたか、なれなかったのかが分かるシステムは視聴者にとっても分かりやすく、感情移入しやすいものがあります。

陸上も各地でシーズンイン。
一線から退いて4年が経ちますが一陸上ファンには変わりありません。引退してからはサッカーや野球といったスポーツとの関わりが多くありましたが、先日初めて世界室内陸上2016の解説の仕事をいただき、改めて陸上熱に火がつきました。

4/9に母校、国際武道大学でも記録会が行われています。110mハードルでは栗城アンソニー選手(大2)が13秒97(+1.8m)の好記録。彼は400mハードルで国民体育大会優勝、日本ジュニア優勝、ベストタイムも50秒45と素晴らしい実績です。私の大先輩でもあります櫻井健一コーチの指導を受け、これまでの多くの選手が自己ベストを出し、輝かしい実績を残してきました。今後、彼が110mハードラーとしてやっていくのかどうか、詳しくは分かりませんが、時期と記録だけで判断させていただくと個人的に楽しみな選手です。櫻井コーチのtwitterによれば、この大会で9人もの選手が自己ベスト更新。

陸上競技は長距離種目以外の多くの選手は約11月~3月までがオフシーズンとなります。と同時に「冬期」と呼ばれる長い長い鍛錬期に入ります。様々なスポーツのトップアスリートから言わせるとこの期間はかなり長いようで、試合感は薄れないのか?と質問されました。たくさん練習できていいねではなく常に試合を想定している見方が興味深かかったです。

ただ、長い期間だからこそ結果に直結するとは限りません。いかにコーチが、自分が、その期間に長所を伸ばすには、短所を克服するためにはどのようなトレーニングをすればいいかを深く考え、実行する必要があります。結果を見ると、きっとそれが達成できたからではないでしょうか。

ということで、いつもよりかなり長文になってしまいました。今後はブログの方向性を少し変えていきながら自分の考えを書いていこうと思います。