Synology DS923+の大味レビューです
前回までは不平不満と組み込みを行なってきました
『Win,Macが共存している環境で、Synology DS923+について考えた その1』
『Win,Macが共存している環境で、Synology DS923+について考えた その2』
今回は、普段使っているように使用した場合のレビューになります
なるべく通常使用時に近づけるため、
Rsync等の同期ソフトは使わず、Finderのコピペで計測しています
通信経路ですが、以下の通りです
AS6202T(2.5Gbe)からDS923+(10Gbe)にMac Studio(10Gbe)を経由して
【11TB(2000個)】の転送速度と転送時間を計測しました
『AS6202T』から『DS923+』に11.2TBを『Mac Studio』で書込
『AS6202T(2.5Gbe)』がボトルネックになります
【開始時】
送信側(AS6202T)
受信側(DS923+)
【6時間経過】
送信側(AS6202T)
受信側(DS923+)
【完了時】
送信側(AS6202T)
受信側(DS923+)
【結果】
AS6202T(2.5Gbe) ⇒ DS923+(10Gbe)
書込容量:11.2TB
書込時間:10時間30分
書込平均:約300MB/s(2.4Gbps)
ほぼ理論値の2.5Gbeで書込されました
読込は実施しませんでした(多分一緒だと思うよ)
本題の10Gbe帯域でのテストです
Mac Studio(10Gbe)のTB3接続のSSD(2TB)からDS923+(10Gbe)に
【500GB(200個)】の転送速度を計測します
使用機材は
Transcend TS2TMTE220S
(キャッシュ切れ後も1,000MB/sは維持される機種)
SAN ZANG MASTER M.2 SSD 外付けケース40Gbps
(RW性能が低いのでオススメしません)
RW性能は10Gbe限界値のほぼ範囲内です
(M1 MacではSamsung製以外は速度がでないらしい)
Mac Studio ⇔ DS923+への転送ベンチマーク
Mac Studio ⇒ DS923+ 760.3MB/s
Mac Studio ⇐ DS923+ 1,099.4MB/s
RW性能は書込760MB/s、読込1,000MB/sが限界値になります
『Mac Studio』から『DS923+』に500GBをFinderで書込をします
【開始時】
【中間時】
(余裕あるのに...)
【完了時】
【結果】
Mac Studio(10Gbe) ⇒ DS923+(10Gbe)
書込容量:500GB
書込時間:17分
書込平均:約500MB/s(4Gbps)
『Mac Studio』から『DS923+』の500GBをFinderで読込をします
【開始時】
【中間時】
(猫のトイレ掃除をしてて同じグラフを取り忘れました...)
【完了時】
【結果】
Mac Studio(10Gbe) ⇐ DS923+(10Gbe)
読込容量:500GB
読込時間:19分
平均速度:約460MB/s(3.7Gbps)
10Gbeの転送速度
書込平均速度:約500MB/s(4.0Gbps)
読込平均速度:約460MB/s(3.7Gbps)
(なんでだよ...)
まとめ
10Gbe帯域をフルで活かすことはできませんでした。細かなファイルと大容量ファイルでは転送速度に差が生じるのは当然のことです。実用的なファイル数で転送したので速度低下は覚悟していましたが、ベンチマークの数字を期待していたのも事実です。メーカー側が2.5Gbeを標準搭載としている理由が、何となく察することが出来ます。設定やネットワーク経路を見直しすれば速度向上を図れるかもしれませんが、もはや大衆向けではありません。ふわふわなネットワーク関係の知識しかない者が買っていいものではないのです。ですが、何の知識もなくてもポン付けで2.5Gbe以上の転送速度が得られるので満足度は高いと思います。
このブログは『深く考えず、ありのまま使う』が信条です。Amazonで販売されているものは一般向けというご都合解釈で成り立っているので、これ以上の深追いはしません。だって満足してるから。
転送速度にスポットをあててレビューをしてきましたが、Synology製品はメーカー純正ソフトが秀逸です。NASの利便性を教えてくれる純正ソフトは他社より1枚上手です。ユーザー数も多く、解説サイトも豊富です。NASの導入で悩まれている方はエントリーモデルでも純正ソフトは使えるので、検討してみても良いかもしれません。
おしまい