『こんな近くに専門の病院があったのねぇ?一年前に一度行った病院は、街のど真ん中で駐車場が少ないから電車だったけど、ここは田んぼのど真ん中でそんなに混んでないから、駐車場も余裕だわねぇ?ところで、この近くの若い頃に行った事のあるパチンコ屋さんがなかったわね?つぶれちゃったのかしらぁ?ボーリング場とかテレビで紹介されてたラーメン屋さんは、まだあるのかしらぁ?』
(先月)
『シロヤギさん!
紹介状を書きましたので、こちらの大学病院に行って詳しい検査を受けて来て下さい!桶川の17号沿いの警察署の近くの病院を紹介しようと思ったんですけど、僕が御世話になった優秀な先生が、今こちらの大学病院の泌尿器科におりますので、ちょっと遠いんですけどこちらの大学病院の方を御紹介したいのですが宜しいですか?』
『はい!あの辺りでしたら庭みたいなものですから、全然大丈夫です。
直ぐに行って来ます。本日はわざわざ紹介状まで書いて下さり、ありがとう御座いました。
では先生、さようなら!』
『多分、お薬で何とかなるとは思うけど、もし前立腺も膀胱も手術で全部取られちゃったら、もう男の機能は諦めなくちゃならないのかしらぁ???
8年前の夏に、大宮の桃仙郷にイッたのが最後だったよなぁ?
その前が、ラブ&ピースで内田有紀が出て来たんだよなぁ?
あの時はまだ四十代だったからなぁ?オレよりでかい大層立派な疣痔のお姉さんだったなぁ?
でもみんないい人だったなぁ?
どうせこんなことになるなら、競艇選手なんかにお金を配らないで↑もう一回くらいイッておけば良かったかなぁ?』
(夏)
(夏)
(夏の大宮駅)
(夏の大宮駅前)
(先月)
『どっちに転ぶかわからないけど、そろそろ出発するかぁ?』
(ワタシは子供の頃から、電車は必ず一番前に乗ります。)
(椅子が空いていても座らずに、到着駅まで前方の景色を見ております。)
(十条駅から徒歩10分)
『マッシローさ~ん、お待たせしました!どうぞ診察室にお入り下さ~い!』
『今日はどうされましたか?』
『どうされましたか?って、埼玉の病院からの紹介状を、ちゃんと出してるじゃないですか?
それに詳しく書いてあるんじゃないんですかぁ?
わざわざ一から説明しなくちゃならないんですかぁ?
実は最近、毎日15分に一回くらいの間隔でオシッコにイッているので、お薬でなんとかならないかと思いまして。。。
夜もオシッコが近過ぎて、最近全く眠れないんです!昨晩も一睡も出来ませんでした。
それにオシッコがしたくなってからだと、おトイレに入るまでに間に合わなくて、毎回大量にお漏らししちゃうんですよ!
だから何時もワタシは、パンツをびしょびしょに濡らしておトイレから出て来てるんです。
だましだまし市販薬を飲んでいたのですが、全然効かなくて?
価格は高い薬でしたけど、殆どと言うより全く効きませんでした。
先生!何かいいお薬はありませんでしょうか?』
『なるほど、なるほど?いつもすぐ濡れちゃうんですね?』
『はい、そうなんです先生!いつもお漏らししてしまって、パンツをびしょびしょのぐしょぐしょに濡らしてしまうんです。
このままじゃ、正真正銘のお漏らしヤギさんになっちゃいますよ?
先生!何かいいお薬はないでしょうか?』
『すぐ濡れちゃうなんて、それは羨ましいですな!(笑)
エロヤギさんはよほど想像力が豊かで、感度が高いんですよ!
だから体が敏感で、イキやすい体質なんだと思いマスよ!
すぐイケるなんて、贅沢な悩みですよ!(笑)お漏らしヤギさんなんて、ユーモアがあっていいじゃないですかぁ?(笑)』
『先生、なに冗談イッてるんですか?
真面目に診察して下さい!
去年から毎日15分に一回オシッコにイッているので、仕事にも支障をきたしてしまって困っているんです。
だから、いいお薬でも処方してもらえないかと思って、こんな強風の中来たんですよ!
駐輪場の自転車はみんなひっくり返ってたし、こんな強風じゃ
、きっと競艇場も全て中止になってると思いますよ!
なにしろ十条駅からここまで歩いて来るのも、強風のせいで大変だったんですから?』
『それはそれは失礼しました。ところで、シロヤギさんは競艇にお詳しいんですか?』
『去年までハマっていました。
でも去年の12月中旬頃から禁博しているので、今年は一切やっておりません!所詮、公営ギャンブルなんてパチンコ屋と一緒で、客の不幸で成り立っている業界ですからね?
博打事なんて、江戸時代からカラクリは一緒なんですよ?
庶民からカネをまきあげる為に行われているんですから?
この年まで続けていたんですから、ボクは気づくのが遅すぎましたよ!
そんなことより、早く診察して下さい!オシッコが溜められなくて15分に一回トイレに逝ってるなんて、何かの病気ですよね?』
『そのお年で15分に一回イクことが出来るなんて、ホントに羨ましいですなぁ?
まるで、AV女優の《小林ひとみ》さんなみですな?(笑)
僕も浦和高校時代は、パチンコに麻雀、ポルノ映画にエロビデオとハマりまくりましてね?
浦高時代に遊び過ぎたせいで、あの日大の医学部に入るのに三浪もしちゃいましたよ!(笑)
でも当時は《小林ひとみ》さんにも随分お世話になりマスた。
高校時代にパチンコなんかにハマらなければ、現役で医科歯科大くらい入れたんですけどね?
でも、当時パチンコに熱中して打ち方を勉強したのは、外科医になってからとても役に立っているんですよ!
当時のパチンコは今のようなハンドル式じゃなくて、玉を一個一個レバーで弾いて出す方式でしたから、微妙な指先遣いが勝敗を分けたんですよ!
僕の場合、パチンコで会得したあの繊細な指先遣いは、後に手術に活かされるようになっているんですよ!
確かに今の手術を語るのに技術の進歩は欠かせませんけど、私はガキの頃から手先は器用な方でしたけど、外科医なんて所詮職人芸のようなものですから!
あと難しい手術であればあるほど、僕はその壁を乗り越えたいと思うようになるんです。
他の大学病院では手に負えない患者さんが僕のところには連日運ばれて来ますけど「その人の命を必ず救ってやろう」と、俄然やる気が出て来るんですよ!
その様な考え方も、僕はパチンコで学んだような気がします。パチンコと言うのは、玉が出る台でも必ず出なくなるスランプがあるんですよ。素人はそこで台を替えてしまうでしょう?
それを乗り越えてその台を打ち止めにすることができるかどうか?それを僕は人生哲学として
、当時パチンコを通して学んでいたんだと思いますよ!
まぁあ、僕も大学時代は一生懸命勉強したし、卒業後も鴨川の亀田総合病院などで人一倍努力して来ましたけどね?
それにしても、毎回濡れすぎちゃうなんて羨ましいですな?
僕もそういうサプリでも飲んで
、もう一人くらい子作り頑張ろうかなぁ?(笑)』
『先生!自分語りはもう止めて下さい!
ボクは先生の自慢話を聞きに来たんじゃないんですよ!
ボクだって日大の医学部くらい
目を瞑ってでも入れましたよ!
これでも孫正義と同じ高校出身ですからね?
僕も久留米大の医学部でも良かったんだけど、うちはサラリーマンの家庭だったから学費が用意出来なくて。。。
だいたいそうやって人をバカにして楽しんでマスけど、今日はお暇なんですかぁ?冗談なんてイッてないで、早く診察して下さい!こっちは本当に極度の頻尿で悩んでいるんですから?』
『僕は患者さんの緊張をほぐして、リラックスさせてから診療に入るスタイルなんですよ!
その方が患者さんも、よく濡れマスから?
とにかく頻尿で大変お困りなのはわかりましたので、取り敢えずCT尿路造影検査の予約を入れておきましょう!』
(検査当日)
【検査結果を聞きに来ました】
『お待ちしておりました。
先日は検査お疲れ様でした。』
『先生、それで。。。
ワタシの病気は。。。』
(CT画像)
『。。。。。。。。。???
まだお若いのに、参ったなぁ?
まだまだお若いのに、大変申し上げ難いのですが。。。
シロヤギさん、よく聞いて下さい!このまま放っておけば、あなたは必ず死にます!
このまま進行して行けば、残念ですが来年の桜は恐らく見れないと思います。ですから今年は上野公園で、人生最後のお花見をされて下さい!
しかし、シロヤギさん!
諦めるのは、まだ早いです!
私を信じて、私に命を預けて下さい!
私に命を預けて下さると言うのでしたら、特別チームを編成して全身全霊でシロヤギさんの病と戦い、勝利を勝ち取る為に私の全てを捧げるつもりです!
シロヤギさん?
今こそ、お互い手と手を取り合って頑張りましょう!』
『。。。。。。。。。
ガチンコファイトクラブの竹原さんと全く一緒じゃねーか?
あの人も誤診で悪くなるまで放っておいたんだったよなぁ?
あの国保の保険証を馬鹿にした事務員のいた病院の医者が、誤診してやがったのかぁ?』
(先生と握手)
『シロヤギさん?かなり動揺しておられるようですが、今から私が話すことを落ち着いて聞いて下さい!
私の目を良く見て、今からお話しすることを真剣に聞いて下さい!』
『せっ、先生?
なっ、なんなんですかぁ?
そんなマジな顔をしてぇ?』
『シロヤギさん!鼻の穴を良くほじくり返して聞いて下さい!
あなたは今、悪性の病に犯されておりマス!先程もお話しさせて頂きましたように、私にシロヤギさんの命を預けて下さり一刻も早く手術をしなければ、残念ですがあなたの明日の命は保証出来ません!一年以内にあなたは必ず死にマス。
まだまだお若いのに、本当に残念でなりません!
御愁傷様でした。謹んでお悔やみ申し上げます!
ザーーーメン?
じゃなかった、そうめん?
でもなかった、にゅうめん?
いや、ラーメン・つけ麺・僕イケメン!でも、なかった。
アーーーメン!』
『ワハハハァ!』
『先生!ここ、ギャグ言うところじゃないでしょう?』
『失礼しました。日大では落研だったものですから?
兎に角、シロヤギさん!迷っている時間などありません!
私にシロヤギさんの命の全てを預けて下さい!
取り敢えず、直接触診してみましょう?その場で素っ裸になって下さい!
早く恥ずかしがらずに、一糸纏わぬ姿になって下さい!』
『。。。。。。。。。』
『うひょ~!いやぁ~!
これはこれは???
さすがは黒くて立派なモノをお持ちで。。。
まるで黒人なみですな?(笑)
エロヤギさんも、若い頃はさんざん女を泣かせてきたんでしょうねぇ?』
『せっ、先生!
さっきから、なに冗談ばかり言ってるんですかぁ?
それに大きさなんて、この際どうでもいいじゃないですかぁ?
それにしても、数年前から頻尿で悩んでいたのに、良くならないのに放っておいた自分が悪いんだよなぁ?』
(CT画像)
『CTを視る限りでは、かなり悪性度の高いステージですね!
誠に残念ですが手術以外にもう命を救う方法はありません!』
『マジかよー!俺はもう、助からねのかぁ?
あぁ、神様?なっ、なんで俺はそんな病気になっちまったんですかぁ?』
『なーーに、ターーーマ・タマですよー!
大丈夫ですよ!何も心配は入りませんよ!
手術をして何もかもスッキリ取ってしまえば、完全に治りマスから!これからは医者と患者同士、お互い手と手を取り合って力を合わせて頑張って逝きましょう!
そのような医者と患者の信頼関係こそが、病を治す原動力になるのですから!
僕は亀田総合病院にいる頃から
年間500件以上の手術をこなして来ました。僕はこれまでに15000件以上の手術に携わって来ました。成功率は98%です。
ですからエロヤギさん、ご安心下さい!僕が必ずバカヤギさんの命を救ってあげますから!
僕の場合、本当に浦高時代にパチンコで会得した繊細な指先遣いが、繊細さを要求される手術に大いに活かされているのですよ!医者にならなければ、本当にパチプロになっていたことでしょう?
とにかく僕を信じて、直ぐに手術を受けて下さい!
帝京は東大病院と昔からつながりがありますので、あの元ボクサーの竹原さんの命を救った僕の後輩を東大病院から呼んで助手をやらせますから!
シロヤギさんの命を救う為に、最高のチームを組んで手術に挑みますので、どうぞ御安心して手術を受けて下さい!
アオヤギさん!お互い頑張りましょう!』
『先生!もうボクは緩和ケアでいいですよ!何処かいいホスピスでも紹介して下さい!大学病院の実験台になってまで痛い手術をして、もう生き延びたいとは思いません!
だいたい1月に救急車で運ばれて、心筋梗塞のステント治療をされているので、血が止まらない薬を飲み続けているんです。なので、そんな大出血するような大手術なんて出来ませんよ!
もう、自分の命を諦めました。。。』