最近、コレクション系の投稿がご無沙汰な不審者です。。
撮影が立て込んでおりまして、もう暫し、撮影記が続きます。。
この日の日付は7/27。
多摩の奥地の自宅を午前1時に出発した不審者の姿は茨城県の某水田地帯にありました。
ここでは今では珍しくなったヘリコプターによる農業支援が行われています。
しかしそれは夜明け直後に始まります。
夜が明け始め、明るくなりつつある空を飛ぶヘリ。
ベル社のベストセラー機、ベル206ジェットレンジャーです。
シリーズとしては発展型のジェットレンジャーⅢになります。
胴体下部に抱え込んでいるのが、この日使用する散布装置です。
この日は合計9機のヘリ(ヘリサービス機が8機、佐賀航空が1機です)が飛ぶそうですが、この機の受け持ちエリアは撮影にあまり適さない為、他の機のエリアへ、、
さっきとは違う機のエリアへきました。。
既に作業に入ってますね。。
後々に周辺の環境を紹介しますが、散布しているのは殺虫剤の類いではありません。
また一過性で持続性がないため、土着もしない。
地域によっては虫を寄せ付けないために酢を撒いてる所もあります。
こちらは応援で参加している佐賀航空の
アエロスパシアルAS350。
遥々佐賀から2日かけて飛んでくるそうです。
散布するからには補給が必要です。
ヘリの離陸重量はさほど大きくありませんので、小刻みに補給にいきます。
なので、エリア内に臨時の発着場が設けられています。
補給を受けて離陸滑走するベル206。
抱えてる散布装置には200~300リットルの薬液が入っています。
その為、垂直に上がるのはかなり大変。
こういう時は地面効果を得られる低空で飛行し、速度をあげてから高度をあげます。
その為、臨時発着場周辺は草刈りが行われ、車や通行人が立ち入らないように看板が設置されます。
また、散布にもかなり気を遣うそうで、、
農道の上を通過するとき、散布装置は止まっています。
通過すると再開されます。
散布は決められた水田のみに実施され、その他の場所に薬液がかかることの無いよう慎重に実施されます。
散布が早朝に行われる大きな理由のひとつが道路の交通量が増える前に行うため。
薬液が無関係の車や通行人にかからないよう、往来の前に始める必要があるためです。
また、順番も重要、、
まずは道路に近い水田の縁から始め、エリア内の道路脇近くを終わらせた後にそれ以外を進めます。
そして、この縁をやってる時に、なかなか見られない光景が広がるのです。。
(注:私は田んぼの脇にいます。高台ではありません)
がっつり背中を見せる206。
普段、高いところをパタパタ飛んでる姿からは想像し得ない軌道で飛行する。
水田はいくつも並んでるが、先のように全ての水田が対象ではない。また、広いように見えて、電線などの障害物も多いため、ヘリが旋回できるスペースは大きくない。
障害物を避けて高度をとると、散布範囲が大きくなってしまい、対象外の場所にも降りかかる恐れもあるため、散布時はあまり高度をとれない。
その結果、アクロバティックな飛行になってしまうわけです。
この普段は見られない、ヘリが躍動する姿を求めて、早朝から足を運んだのでした。
だいぶ日も高くなり、気温も上がりだした頃、この後のこの機のエリアは撮影しにくいため、別のヘリのエリアへ向かうことにしました。