まず、、

タイトル詐欺です!

今回の話は横浜には出没してません。。


最近は東京も曇りや雨の日が増えてきました。。じめじめ鬱々な梅雨の時期が迫っているのを実感させられます。


さて、、

今回はこんなの時期に来日した特殊な船の撮影の話です。。

(横浜には出没しません。。)


時は2018年の6月、、

梅雨を迎え、曇り空でたまに雨も落ちる。

日付は15日。。

不審者の姿は羽田に程近い城南島に、、

離陸したエア・カナダのB77W

この空からもお分かりな通り、、、
天気は分厚い雲が広がり、暗ささえ感じるほど。
こんな天気に不審者は何をしに来たのか。。
この日の狙いは空ではなく、、
目の前を通る船です。。
レストラン船のヴァンテアン、、
懐かしいですね~かつて竹芝桟橋を発着していたレストラン船。

さて、、実はこの少し前にアメリカから変な船が来日するらしい、、との話が流れてきました。
で、、数日前に東京湾の通行予定が出されました。
基準を超える大型船が東京湾内へ入る際には事前に東京海上交通センターに通知、公表されます。
(リンク↓)

そして、それっぽいのが15日に浦賀水道へ入航し大井出口に向かうと出ていました。
ヒコーキマニア御用達のフライトレーダーと同じように船にも、搭載されたAISを表示するマリントラフィックというサイト(アプリ)があります。
これを時折確認しながら
待つ、、
ヒコーキと違ってゆったり動く船は近くに来てからが長い。。
目の前を通過するジェットフォイルやRoRo船を撮ったり眺めたりしながら待つこと小一時間。。
ようやくお出まし。。
アメリカ海軍
病院船「マーシー」
見るからに異彩を放ちますが、見た通り、、
この船は戦闘艦艇ではない。
負傷した兵士の治療や捕虜の収容を任務とする船です。
第二次大戦時に各国で運用された病院船はそれ専用に建造されることは基本なく、貨客船を転用していました。このマーシーも例外ではなく、元々は民間でタンカーとして運行されていた船を転用しています。
ながぁ~い船体はそのタンカー時代の面影を残しています。
マーシーはこのまま港湾を進み大井ふ頭へ。
翌日の16日に公開がなされました。

さて、、このマーシー、、
実は病院船に関心をもった日本政府がアメリカに要望して招聘しました。
公開を終えたマーシーは数日後の18日、、
アメリカ海軍の根城、、横須賀へ、

マーシーをストーカーして、不審者の姿は横須賀基地を見下ろす高台に。。
軍艦マニアには有名な場所ですが、路駐が絶えず近隣住民からの苦情が多いため、警察による重点警戒な場所。。
お陰さまでここでは職質必至です。
不審者は駅からテコテコあるいてきました。。
横須賀は起伏が激しいため、ここへいくのはなかなかにしんどい。。
確か私がここへ行ったのはこれが最後になりましたね。。
海自の護衛艦を眺めてしばし、、
防波堤の向こう側に巨大な影が、、
手前の建物と比較しても大きさが判ります。
この日は空母が不在。
そもそもマーシーみたいな巨大な船が接岸できる場所は限られ、いつもは空母が過ごすドックにマーシーは入る見込み。。
入港してきたマーシー。
狭い港湾内での巨大船の取り回しにはタグは必須。。
ついてるタグはアメリカ海軍のものです。
タグの助けを借りながらゆっくりと港湾内をすすむ。。
病院船は船体をどの角度からみても赤十字が見える必要があるため、船首や船尾の絞られた箇所にも赤十字がかかれる。
むらさめ型護衛艦の「むらさめ」と「いかづち」が仲良く並び、見慣れない船を眺める。

マーシーには同型船が存在するが、これは同じ図面で作られた同型のタンカー2隻を取得して改装したためで、どちらも元々はタンカー。構造上不都合な部分も多い。
極めつけはこの取り回しの悪さ。
収容力こそあるものの、、
足が遅い
ヘリの運用が限定的
構造上の問題
これらの問題と就役自体は1986年でもタンカーとしては1976年、、
船体自体の老朽化もあり高速輸送艦を後継として退役する予定となっています。

おそらく、この航海がマーシーにとって最後の来日となるんでしょうね。。
アメリカ国内でもほとんど動かない病院船。
こんなのを撮影できる貴重な機会を作ってくれたことに感謝した不審者でした。。