「銀行」と例えられた航空会社がありました。
かつてのスイスのフラッグキャリア、スイス航空。自社が結成した資本提携によるネットワーク拡大などが祟り、2001年に破綻に追い込まれます。

今でもよく勘違いされてますが、スイス航空は破綻して精算されています。
しかし、、
成田にはスイスの航空機が飛来しています。
なので「経営再建された」とか「運行継続しながら再建」とか言われますが、、
実は別物なんですよ。。
このキャリアは
スイス
インターナショナル
エアラインズ
(以降 S.I.Aと表記します。。理由は後述)

スイス航空と同じグループの傘下だった地域航空会社のクロスエアにスイス航空の路線と機材を丸々移管した航空会社です。

なので2レターコードはスイス航空のSRではなくクロスエアのLXが継承されています。

(理由:存続会社はクロスエアですが、3レターはスイス航空のSWRが継続使用されているため)


それでは模型に目を向けます。。
ヘルパ製 1/500スケールです。
尾翼とエンジンの白い部分はプラの整形色なので、胴体と質感が異なります。。
クロスエアをS.I.Aに再編した直後はスイス航空のままでしばらく運行していましたが、A340ではスイス航空塗装での運行はありません。
というのも、、
A340はスイス航空時代の機材ではなく、再編された後に導入された機材だったため。。
2002年に再編されたS.I.AはMD-11の後継としてA340を選定しますが、これはスイス航空の計画が踏襲されたもの。
スイス航空で運用されていたA330が継承されていたことからも自然な流れです。
A340-300の生産が2008年に終了したことをかんがみると、かなり後発な発注だったことがうかがえます。
  さて、、
   そんなSIA、、
じつは地味ぃ~に塗装を変えていたことはあまり気付かれてない事でした。。
まずはこちらを、、
   2016年頃、、
  なんだかサッパリしてますね。。
SWISSのロゴの横に小さな文字でかかれていた多言語でのスイスの国名表記がなくなり、スイス国旗を描いた尾翼と同社のコールサインの「SWISS」表記だけ、、
またSWISS表記も小文字から大文字に変わっています。。
かつてのスイス航空(コールサイン:SWISS AIR)に近い感じになりました。。
模型に目を向けます。
こちらもヘルパ製 1/500スケールになりますが、先の模型と同様に尾翼とエンジンはプラ整形ですが、白い部分も塗装されており、胴体との質感の違いがほぼなくなっています。
実は胴体タイトルの長さはそれまでと同じなんです。。
先の塗装もこの塗装もNo,1ドアとNo,2ドアの間に収まるようにかかれています。
しかし小文字の多言語国名がなくなったことからSWISSの文字自体は大きく、幅も増えました。
また、同社の塗装で唯一社名を記載していたエンジンのロゴがなくなったため、ある意味ではスイス航空より直接的にフラッグキャリア感を押し出した感じになりました。。
(スイス航空は「SWISS AIR」また末期では「swiss air」の表記でした)

ところで、、
実はごくごく短期間だけ存在した、、
まるで暫定塗装のような存在があることをご存知でしょうか?
もちろんスイス航空からS.I.Aへの過渡期、、
   じゃないんです!
なんとS.I.Aへ再編されてから2016年頃からの塗装になるまでに、、
わずか数年間だけみられた塗装があります。。
  それがこちら!
胴体はそのまま、、
エンジンだけ真っ白という、、
暫定塗装か?
と思われそうですが、実は多くの機材がこの塗装を施されたことから、これもSIAの公式なものでした。。

変わる度に文字が減っていくSIAの塗装、、
最終的には社名すら短くして、名実ともに新「Swiss Air」となるのやもしれない。。