時は2024年3月11日夜、、
不審者の姿は羽田空港第3ターミナルにありました。
実は遡ること3か月ほど前、、、
「マイルの期限がきてるのでさっさと使え!」
とのメールがありまして、、
当初は北海道で除雪するラッセルでも撮影に行こうかな、、、
とか思っていたのですが、想像以上の暖冬で北海道で雪がないという異常事態でラッセルがほとんど出動していない。。
というわけで、マイルの行使はするけど、少し方向性を変えました。
(どのように使ったのかは、後々、、)
 
そんなわけで、昨年の11月に続いて、会社の同僚のお茶氏を巻き込みまして、再びの国外逃亡です!
コロナ前は多い時は年に5回も逃亡していたザ・ワールドワイド・フシンシャな私め。。。
まるで堰を切ったように逃亡します。。
 
出発前に会社の飲み会に出席していたので、ベロンベロンだった不審者、、
ついっぃ出国前の羽田空港での記念撮影を忘れてましたわ。。
そんなわけで日付が変わりまして、3/12 01:30発のピーチにてソウルは仁川国際空港へ!

まずは両替窓口でサクッと1万円分両替します。
そして、空港内のコンビニでとあるICカードを購入します。
「Tマネーカード」というICカードで、日本のSuicaやICOCAみたいなものですが、現在の韓国ではこれがないと電車に乗れません。で、カードの柄はいくつもありますが、鉄道駅では単一のデザインなので、あえてコンビニで調達したのでした。
一部のコンビニではチャージもできますが、空港内のコンビニでは対応していなかったため、まずは空港鉄道の駅へ向かい、チャージ機でチャージします。
(ちゃんと日本語に対応しております)
そして、バスで移動します!
(電車じゃないんかぁ~い!)
というのも、日程の都合上ソウル初日にある程度行っていきたい場所があるのですが、ソウルからはそこそこ離れており、、
電車でもバスでも所要時間は大差はなく、電車の方が圧倒的に安いのですが、、いかんせん
電車の座席が硬くて
長時間はキツイ!
なので、リムジンバスでとある駅へ向かいます。
ソウルは生憎のお天気でした。。
まず、向かうは水原駅、、
むこうでの読み方はスウォン駅と読みます。
到~着!!
あれ?セリュって読める?
そりゃそうです、、だってセリュ駅に来たんですもの、、、
 
実は、スウォン駅から電車で一駅乗ってくる予定だったのですが、、、
ついっぃねこけて、、、気が付いたらスウォン駅を過ぎてしまった!
で!
たまたまバスの次の停車場がセリュ駅の近くだった!
そこで(特に清算もなかった)降りまして、歩いてセリュ駅へ!
エスカレター設置工事の真っ最中の下りホームへ向かいまして、ここでしばし撮影します。
この後による場所があるので、そこがオープンするまでの時間調整も兼ねています。
ハングルで書かれた駅名、、
その下には英語表記と中国語・日本語(カタカナ)が併記されています。
ホームドアの戸袋に張られた大きな路線図、、
ここにも駅名版と同様に多言語が併記されています。
日本語表記はカタカナでされています。
 
さて、、撮影画像を紹介する前に、、
まず、韓国の鉄道は基本的に
撮影禁止
です。。
なので、ホームなどで撮影していると止められる事があります。その場合は素直に従いましょう。。
(撮影が黙認されているだけ)
まず、韓国は今でも「戦時中」の国であること、鉄道や空港は軍事施設の一つでもあることを念頭に、、
ホームなどでの軽い記念撮影程度は咎められないですが、ガチでの撮り鉄行為は規制されることがあります。
それを頭においておき、、、
まずはEL8200型牽引の客車急行「ムグンファ」です。
韓国の鉄道は基本標準軌で、左側通行です。
なお、路線や区間によって右側通行もあります。
ディーゼル機関車牽引の客車特急「セマウル」。
DLには給電設備がないのか電源車が連結されます。
客室装備はムグンファ・セマウルでそれぞれ揃えていますが、車両は転用もあり編成がデコボコしている。
これは波動対応が容易なメリットもあります。
4両編成×2の8両編成で運行される新型特急ITX-マウム
ITXはKTXの廉価版のような感じに見えますが、実は客車で運行されるムグンファやセマウルの代替列車として設定されています。車両形式は220000系、、桁が多いですが、韓国鉄道公社(以降:コレール)は機関車は4桁、電車は6桁で形式名を付けてるようです。新しい特急のはずですが、、そこそこの頻度で走ってました。
上り方面(スウォン方面)へ向かう通勤型電車。形式は312000系?
見た感じはアルミ合金車の様に感じた。
ちなみに韓国の電化方式は交流25000vです。
一般もKTXも同じ方式ですので、線路は分けていますが、事実上同じ線路を走れます。
そのためか、離線対策なのか、一般電車はパンタグラフが大量に装備されています。
コレール線に直通しているソウル地下鉄公社(以降:ソウル地下鉄)の1000系。
なんだか西武鉄道の車両に似たようながありますが、、
製造は韓国の現代ロテム。ですが、電装品には日本の三菱電機製のインバーターが採用されています。
で、こちらもものすごいパンタの数です。
10両固定編成で、パンタ搭載車は5両なのですが、それぞれがダブルパンタなので、合計で10基のパンタが装備されています。
またそのパンタがどれもこれも下交差式、、一部の変態にはぶっささる仕様です。。
EL8500型牽引のコンテナ列車。
日本の貨物とは異なり、海外の鉄道貨物は基本的にタッパの高い海上コンテナをそのまま搭載できます。
これは日本の鉄道の建築限界や車両限界が狭いため、海上コンテナを乗せられないため。
日本しか知らないと、日本のガラパゴス状態を知ることができないですが、実際に見てみると、日本の独特さが垣間見れます。
312000系通勤型電車。
中々独創的なワイパーです。。。
ちなみに、海外の鉄道では運転士は無帽が普通です。
また、日本の電車の運転席は進行方向左側へ寄っていることが多いですが、韓国の車両では基本真ん中です。
先のソウル地下鉄1000系も前面非常ドアがあるにも関わらず真ん中に運転士がいます。
通過するムグンファ号。
先の編成とは異なり、1両増えています。
ムグンファは客車3両を基本としているようで、そこに客車を追加しているようです。
日本的な形式名で言えば、
スハ+スハ+スハフ
をベースにしています。
ここにスハやスシ(カフェカー)を増結して組成しているようです。
カフェカーは営業をしていないため、事実上ラウンジのような扱いとなっているとか、、
DL7400型牽引のセメント列車。
大規模な開発の続くソウル近郊へのセメント輸送からの返却かな?
韓国の機関車はディーゼル機関車はアメリカ製、
電気機関車はヨーロッパ製をベースにしている。
輸入車両もありますが技術移転などを受けての国産車両が多く、運転操作などの改善を図り自国開発した車両も多い。
通過する上りムグンファ。
この編成は割と帯が揃っていますね、、
ちなみに、、、
韓国では「後部標識」というものの認識があまりないのか、客車や貨物列車では尾灯がない。。。
保安装置の信頼性に絶対の自信があるのか、運転扱い上必要がないのか?
しかし、同じ線路を走る電車特急のITXや高速列車特急KTXはちゃんと尾灯がある。。
結局滞在中は理由を考察できなかった。。
312000系普通電車、、、
ってさっき白いのも312000系だった気が、、、
おでこのあたりに既視感もあるが、こちらはステンレス車体、、、
なので、ブラッシュアップされたのが白い編成なのかも?
ちなみに多くの普通電車は連結器にカバーがついていますが、向こうの一般電車の連結器は日本でもよく見かける密着連結器でした。なお、貨物や客車は自動連結器でこちらも日本で見るものと同じもののようです。。
ITX-セマウル
客車特急のセマウル号の代替列車がこちら。
6両固定の電車特急です。現代・ロテム製のアルミ製車両で、最高速度は150㎞/hです。
一応併結して12両編成での運転もできるようですが、現在の運用上設定はないそうです。
ところで、、
撮影後に気づいたのですが、、、
基本韓国の特急ってパンタグラフを1基だけあげて、進行方向後方のパンタをあげるのですが、、
この列車では前よりのパンタが上がってる。。
この列車がイレギュラーなのか、この系列はここが固定なのか?
ちなみに、客車列車からITXへの置き換えで事実上特急化されることにより停車駅も整理されており、運賃の事実上の値上げと通過駅の増加という問題もあるそうな。。
ようやく真打登場、、、
韓国新幹線と呼ばれることもある、高速列車の
KTX!
愛称はKTX-I(他との区別で言われてるだけで公式ではないそうな、、)
形式名は100000系。
フランスのTGVをベースにした両端の機関車と機械室と客室の半造車、客車による20両固定編成という長大編成です。
ちなみに不審者は12年前に一度韓国を旅行しており、その際にソウルから釜山までヒコーキで移動し、釜山からソウルまでKTXに乗りました。
その時の乗り心地は
非常によかった
事を覚えています。
日本の新幹線とは全く異なる原理で、編成の両端に動力が集中しており、中間客車は挟まれているだけです。
しかし連接台車が採用され、カーブの通過時も音や揺れがほとんどなく、発車や停車も非常に静かです。
今回は乗車を見送っていますが、韓国旅行の際にはぜひとも行程にいれるべき列車だ思う。
DL7400牽引客車特急「セマウル」
電車へ順次置き換えと言われ、数年内には客車列車は全廃、、なんて話も聞くことがあったのですが、、
思いの外多くが元気に走ってます。。
EL8500牽引のカモレ
実は全行程でカモレは何度も撮影したのですが、一度もオイルタンク車を見ませんでした。。
実際には見かけたのですが、貨物のヤードの中で停められている状態で走ってるところを終ぞ見ませんでした。
ソウルなんて大都市の石油需要は膨大でしょうし、その近郊にそれをまかなうだけのコンビナートがあるとも思えないのですが、、、夜間に集中しているのか、それとも知らないだけで割と近郊にコンビナートがあるのか、、、
おっ!!
ムグンファ用客車をグレードアップ改装したセマウル用客車!
事実上の固定編成なのか、電源車以外の塗装が揃っています。
ITX-マウム
なんでどいつもこいつも前照灯を消しますかね??
なお、この電車が4連単独で走ってるところもみませんでしたね。。
ちなみにこの列車、去年2023年9月から営業を始めたばかりのピッカピカの新型特急なんですよ。。
撮影中で遭遇した最も短編成だったムグンファ。
基本の3両に1両だけ増結した編成です。
通信用のアンテナがあることから後ろから
スハフ+スハフ+スハ+スハ
といった感じでしょうか?
 
さて、、そろそろ件の施設がオープンの時間になりますので、、、
というときに、、
ソウル地下鉄1000系ですが、、
車体が鋼体車体です。。
じつはコレ、、同じ1000系でも導入年次の古いグループです。
制御方式は抵抗制御、パンタグラフも各ユニットに1基の合計3基しかない。
実は同じ1000系でもVVVF制御の3次車の導入により数を減らした希少系列だそうな、、、
この編成の側面の塗装がすごくいいのですが、、、
 
スリョ駅出発時間が迫ってきましたので、、
これまで撮って、、、
日本では見られないウィングルーフ貨車を大量の連結したDL7600型牽引のカモレ。
7600型ディーゼル機関車はアメリカGE製のモデルを現代・ロテムがライセンス生産したもの。
コレールが2014年から導入している最新型。ただ、あまり見かけず、今回の行程ではここでの邂逅が唯一でした。。
 
ちなみに、途中で作業員の方が話しかけてくる場面がありました。
しかし、英語が判らない様子で、、
スマホの翻訳機能を使って会話することに、、、
結論からいいますと、
「乗車位置じゃないところまで行ったから不思議に思った」
「日本から来たのか、そんなところで何をしているのか?」
「列車の写真をとる??へぇ~~」
といった感じ。。
単に不思議に思ったので来ただけでした。
実は韓国では鉄道趣味があまり認知されていません。。。
なので、電車の乗車位置から大きく外れた位置に男二人が長時間とどまっていることが奇異に思ったようでした。
 
そんな鉄道趣味のない国を行く、鉄・海・空の珍道中が始まったのでした。。
 
 
続く。。。