日本と同様に王手2社と中小のキャリアがあるのが台湾や大韓民国です。

大韓民国ではさらに王手2社の合併が本格的に進み始め、EUでも承認がおりたことが発表されました。

一方で台湾ではどちらも堅調な経営を継続しており、当面はチャイナエアラインとエバー航空の2社体勢が継続されそうです。

第3極としてスターラックスもありますが、かつては台湾にも第3のエアラインがありました。

ということで、今回のネタ

復興航空 A330-300
メーカー:スカイ500
スケール:1/500
日本では「トランスアジア」の方が通りが一般的?

当時は台湾で第3位のシェアを占めていたが、
実は同社は台湾初の民間航空会社だった。
その設立は1951年、、
実に設立から60年以上も歴史のあるキャリアでした。
その歴史は波乱に満ちていた。
(機体塗装はA320とA330とではデザインが異なっていました。)

就航から数年後の58年。
原因不明の墜落事故が発生。
ハイジャックが考えられているが、この事故を要因に自社での運行を停止、、
ケータリング業務や代理店業に転換する。
台湾初の民間航空にも関わらず2社の後塵を拝していたのは、これが背景にある。

事態が動いたのは自社運行を廃してから30年後の88年。
83年に企業グループの傘下になったことをきっかけに自社運行を再開する運びとなる。
国内線から順次路線を拡大し、運航再開から4年後の92年には国際チャーター便を足掛かりに国際線に参入、95年には国際定期便の運行にこぎつける。

日本路線への参入はわりと遅かった。
2011年、日台航空協定の締結を受けて就航を申請、2012年に台北~関空線を開設した。
同年にはフラッグシップとなるA330を導入。
高需要路線の台北~札幌に投入された。
2013年、念願の台北~東京(成田)に就航を果たしたが、
ここが同社にとっての絶頂期だった。

2013年末に台北~シンガポールを運休する。
燃油の高騰も要因のひとつであったが、もっとも大きな要因はLCCの台頭だと言われる。

LCCの台頭に対抗するため、同社でもLCCの設立を計画し、子会社の「全民航空(Vエア)」を就航させるが、
翌年2014年、続く2015年と立て続けに墜落事故を起こしてしまう。過重労働や操作ミスなどを指摘されている。
業績の悪化に歯止めはかからず、経営方針も二転三転するさまはキリモミ状態に陥った飛行機のよう。

2016年11月22日、全便の運行停止
同日の取締役会議で解散が決まった。
運行停止が発表されたのは停止の前日、
運行停止の翌日には解散が決定するという唐突な決定だった。
発売済みチケットは払い戻しや振り替えの対応がなされたが、それでも混乱は避けられず、運休路線は期限付きでチャイナエアラインとマンダリン航空により振り替え運行が実施された。

私はあまり復興航空のA330とは相性がよくなかったのか、数回程度の邂逅しかなく、あまり撮影したことがなかった。
運行停止の約半年前に偶然撮影した、このカットが同社のA330を見た最後でしたね。。
(成田には基本的にA320が就航してましたね。)