政府専用機
それは文字通りに各国の政府により
保有、運用される機材のこと。
政府高官・要人などの外遊や移動の際に
使用され、その安全性は極めて高い。
その最たるもの、、
「世界一安全な乗り物」
とまで言われる物が
アメリカ空軍により運行される
VC-25A
通称
「エアフォースワン」
でしょう、、
政府専用機というよりは
合衆国大統領のプライベートジェット
の意味合いが強い。

しかし、
エアフォースワンがアメリカ国外を飛ぶ
場合、、影でもうひとつの「専用機が飛ぶことはマスコミには取り上げられることはない。

その名は
E-4B
世界最後の日の飛行機
終末を告げる飛行機
などと揶揄される
世界一物騒なジャンボ機です。

エアフォースワンは通常、
主務機(正)と副務機(副)の2機体制で
運行される、、と言われるが、
実際には正副予備の3機体制で、
「予備」として影で随行しているのが
このE-4Bです。
そしてこの機材は主に政府専用機として
国務長官や国防長官の搭乗機として
運航されることが多い。
しかし、、機種名がおかしい、、
要人搭乗用の機体なら
「VC」が付く。
しかしこの機材は電子戦機を意味する
「E」が付けられている。

ヒコーキに明るくない方でも
察しの良い方なら大体予想が付くかも?
何せ何しろこのヒコーキ、、
核戦争を想定した空中指揮所、、
空飛ぶ作戦指令センター
が本来の用途。
核戦争攻撃から大統領を守り、
空中から潜水艦を含め全てのアメリカ軍に
作戦指揮を行うことを想定して作られた機材でした。

計4機ある同機は3機が民間向けに製造中だったB747-200型を「接収」して作られました。
そのためB747型をベースにしていながら
製造番号もカスタマーコードも付与されていない、、
また製造を待っていられる状況でないほどに冷戦当時の緊迫した状況が感じられます。

もぅ10年以上も前から退役の話が出ては消えるを繰り返す同機、、
核戦争の現実味が薄れたことで後継機の取得の必要性が認められにくくなったことが、かえって延命に繋がりました。

本来の用途で使用されたことのない
物騒なジャンボ機
しかしそれは何事もない日常の証なのかもしれない、、


VC-25
当時のオバマ大統領来日時
羽田空港にて撮影

E-4
全て横田基地にて撮影
エアフォースワンの予備ではなく、
国務長官、国防長官の搭乗機としての運航でした。