「もし本気でつくるなら買ってやる」

この挑戦的にもとれる言葉はB707の倍のキャパシティをもつ大型機をボーイングが提案したときにパンアメリカン航空の社長が放ったとされる言葉です。


この挑戦に勝利し開発された巨人機が

Boeing 747

通称「ジャンボジェット」

です。

パンナムは約束通りにローンチカスタマーとして20機以上の大量発注を行い、

1969年2月28日

パンナム向けの最初の機体が完成する。

N732PAとして登録された同機はパンナムのフリートに加わるとより分りやすいナンバリングを施された。

その登録記号は

N747PA

パンナム最初のジャンボ機にして
ジャンボ機最初の営業飛行を行い
パンナム最後のジャンボ機となった。
パンナムの盛衰を見届けた同機はもう1つの初めてを経験する。

それはジャンボ機初の

人身事故

だった。


就航から1年程度の1971年7月30日。

ロサンゼルスを出発しサンフランシスコに到着した845便は映えある一番機N747PAにて運行されていた。

最終目的地は東京国際空港(羽田)。

サンフランシスコを出発した際にミスが重なり滑走路端の進入灯に接触する事故を起こしてしまう。

胴体にあるランディングギアを著しく損傷したばかりか機体構造にも大きなダメージをうけた。

しかし操縦系統が4重化されていた事が功を奏し、緊急着陸に成功。

多数の負傷者を出したが、死者はなかった。

(事故の概要はこちら↓)


機体は全損に近い状態であったが、まだ導入から間もない新鋭機であったことや同機の経歴から修復が決まった。

その後同機は一時リースされることがあったがパンナムの運行停止まで在籍し続けた。
大西洋路線をデルタ航空に売却したときもその後もパンナムは同機を手放すことはなかった。
パンナムにとって同機は特別な機材であり続けたのかもしれない。

今回の模型は
スタージェッツ製 1/500スケール
スタージェッツは尾翼の仕上げで好みが別れますが、造形はかなり良く、正直ヘルパより好きだったりします。