古来より、宗教的なことに神々へ祈りを捧げたり、また怒りを鎮めるために様々な贄を捧げることがある。
時としてそれは作物であったり、酒であったり、、、ところによれば、、
しかし、その中で、、
「旅客機の不具合を納めてほしい」
との理由で生け贄を捧げるという、にわかには信じがたいことが、実際に執り行われたことがある。。
時は2007年8月ごろ、、
ヒマラヤ山脈を国土にもつネパールの首都、カトマンズのトリブバン国際空港を本拠地とするネパール航空の面々は頭を悩ませていた。
当時、国際線に投入していた機材は2機。
どちらもB757-200であった。
しかしB757の1機にエンジントラブルが発生し、運行できない状態になっており、事実上国際線機材が1機しかない状態であった。
その稼働機の整備期限が12月に迫っていた。
不具合を解決し故障機を復帰させないと国際線の運休を余儀なくされる事態であった。
1958年にロイヤル・ネパール航空として設立された同社は決して経験の浅い組織ではない。
しかし故障機の不調の原因がわからず、対処の方向性さえ見出だせずにいた。
困ったときの神頼み、、
とは日本でもたまに耳にしますが、
ネパール航空にとってはまさに藁にもすがる思いであったのだろう。。
それは翌月、9月4日に執り行われた、、
本拠地トリブバン国際空港は普段とは違う異様な光景が広がっていたことだろう。。
不調により、ひと月以上飛べていない同社のB757の前に出されたのは2頭のヤギ。
ヒンドゥー教のしきたりにのっとり空の神への贄として捧げられた。
同社広報によると、、
「不具合は解決し、運行に復帰した」
としている。。
こうして迎えた僚機の整備期限の12月。
ネパール航空は国際線を運休していた。。。
今回はそんなネパール航空のB757。