新年明けましておめでとうございます。


一年の計は元旦にあり、、ともいいます。

さて、、元旦と元日は少々意味合いが異なります。

元日とはその一年の最初の日、、つまり1/1を意味します。

そして元旦とはその元日の朝を示すのだそうです。

朝といえば日の出!

というわけで、今回はこちら!

日本国政府専用機をとりあげます!
日本における政府専用機の歴史は諸外国と比較して短いものです。
今回の主役、B747-400も1992年に導入され、それ以前は主に日本航空の機材をチャーターしていました。

しかし政府が専用機の必要性を感じていたのはかなり以前からです。
特に大きく議論されるきっかけになったのが、1975年、ベトナム戦争でのサイゴン陥落に伴う邦人脱出であった。邦人救出のために向かったJAL機が出発までに時間を要するばかりかマニラで立ち往生する事態に、、
1978年には具体的に「首相の外遊や邦人救出のためB707を2機ほど調達しては?」という発言が閣僚からも出てくるようになった。
その後に検討が重ねられ、機種について議論される。
候補は多岐にわたった、、
JALで運用されたDC-8にDC-10、B747はもちろん、全日本空輸(ANA)で運用されたL1011、東亜国内航空(TDA)のA300はおろか、先の発言にあったB707さえ検討された。
この中で、B707とDC-8は騒音とキャパシティの問題で検討から外れ、A300は航続距離の問題で外れた。L1011はロッキード事件が尾を引き印象が良くないという理由で外された。
残るはB747とDC-10であったが、以外にも政府がもっとも有力としていたのはDC-10であった。
B747ではなかったのは、その大きさが要因だった。当時の政府としてはB747は大きすぎるという判断であり、事実JAL運行による特別機はDC-10が使用される事が多かった。
(民間機とは異なり塗装は変更される事はなかった)
ここでしゃしゃり出てきたのがボーイングだった。ボーイングは「-SPであれば大きさも価格もDC-10とさほど変わらない」として重役を日本へ派遣してのトップセールスをしてきた。
対するマクドネル・ダグラスは「JALがDC-10を運用しており、これまでの実績もありDC-10の方が効率的」として有用性をアピールしていた。
検討が重ねられた専用機議論の決め手となったのは当時の情勢だった。
1)対日貿易赤字の縮小を求められた
2)半官半民だったJALの完全民営化
そして当時最長の飛行航続距離をもつという性能を鑑み、1987年にB747-400型を2機導入する事が決定された。
航空自衛隊が運用しており、国有資産であるとこもあり、アメリカの大統領専用機エアフォースワンことVC-25と比較されることもあるが、実のところ、性質がまるで異なる。

VC-25が大統領のプライベートジェットとしての側面が強い一方で、政府専用機は政府のために運行され、首相や皇室の海外への外遊や式典への出席などに限定される。
そのため、運行機会がVC-25と比較すると少ない傾向がある。

首相の外交姿勢でも大きく変わり、外交に力を入れる政権では運用頻度が格段にあがる。

さて、、
ここでちょっと視点をかえて、、
見上げてみる!
政府専用機ともなると、整備には万全の体制がしかれ、主翼の前縁が磨き上げられ銀色に輝いている。
エンジンには整備を請け負うJALに合わせたのか、ゼネラルエレクトリック社のCF6エンジンが採用された。

非常に細かいところまで再現されてます。。

それもそのはず、、
こちらは1/200スケールだからです。。
なお、モデルメーカーは1/500がホーガンウィングスです。
1/200は全日空商事ですが、メーカー自体はおそらくホーガンウィングスでしょう。
1/200のほうはプラ製です。
しかし塗装は素晴らしく、実機さながらの写り込みです。。

B747-400の専用機は2019年に退役し後継のB777-300/ERに交代しました。
巨大な尾翼に堂々とした日の丸を書き込んだジャンボジェットの存在感がなくなり、寂しさを感じたものでしたが、模型では今もその姿が健在です。。


予告
政府専用機が度々比較されたアメリカ大統領専用機。
VC-25の前にはどのような機種が使われたのか、、
次回「白頭鷲とコールサイン」