ゾンビのキャラクターをジャケットに据える、世界的に有名なイギリスのロックバンドがあります。。


アイアン・メイデン(IRON MAIDEN)


1970年代から活動するヘヴィメタルの代表的なバンドです。

ジャケットにデザインされるゾンビにはエディという愛称があります(公式)。


よくミュージシャンのワールドツアーなどで旅客機を丸々チャーターする事がありますが、このバンドは一味違います。。

何しろバンドメンバー、ボーカルのブルース・ディッキンソン氏が自ら操縦桿を握って飛んできちゃうんです。。

ブルース・ディッキンソン氏はバンドマンのかたわらでイギリスを本拠地にしていたチャーターキャリアのアストライオス航空のパイロットとしての顔もありました。

ワールドツアーの際にはアストライオス航空の機材をチャーターして開催国をまわる。

この際には

バンドのロゴを大きく書き込み、
尾翼にはジャケット同様にゾンビのキャラクターが描かれます。
キャラクターのエディが描かれた同機はアメリカ大統領専用機、通称エアフォースワンになぞらえ、エド・フォースワンと呼ばれてました。

同機を保有するアストライオス航空はウェットリース(機材と乗務員を込み込みで派遣する)を主軸としていたキャリアでしたが、2011年に経営破綻、運行を停止してしまいます。

また大規模なステージを行うアイアン・メイデンの機材運搬にはB757では不足気味になり、別途輸送の手配が必要になっていました。
そこで一念発起?機材を変更します。
パイロットのブルース氏はシミュレーター訓練を経てB747-400の操縦資格を取得。
そして2016年、機材をB747に変えてのワールドツアーが始まる。
機材はかつてのアストライオス航空と同様にチャーター便をメインにするエア・アトランタ・アイスランドの機材をチャーターし、
これまで同様にバンドのロゴを大きく書き込み、尾翼には
エディも睨みをきかせております。
機首下部には開催都市が書き込まれました。
(ヘルパの印刷技術の全てをかけた繊細さです)
さて、この2016年ツアーでは日本公演もあり、飛来が期待されました!

ところが!!
途中の空港にて、グランドスタッフの不手際により地上の支援車両と接触。
エンジンナセルを損傷する事故にあってしまいます。
公演を中止にするわけにはいかず、メンバーやバンドの機材は別の便を手配してツアーを継続せざるを得ませんでした。

もはや日本への飛来は絶望的といわれた数週間後、、なんと交換部品の手当てができ、修理が行われる。
そして2016年4月、、
羽田空港で休むエド・フォースワンの姿が!
飛来は1時間程遅れて日没後となった。
機首に書かれた開催都市の多さに驚きます。。

飛来から数日後、
次の開催都市北京へ向けての離日、、
ひねりを狙って城南島で狙いましたが、捕らぬ狸のなんとやら、、素直にターミナルで狙うべきでしたね。。

さて、、
ここから後日談、、
アストライオス航空倒産後、ブルース氏はイギリス(ウェールズ)のLCCを買収しカーディフ・アビエーションを設立。
これまでも、歌手、作家、DJにパイロットと多彩な肩書きをもってましたが、あらたに会社経営者の肩書きも加わったのでした。。


予告
次回の投稿は年明け一発目!
お正月といえば多くの方がご来光、初日の出をみに早朝から出掛けられるかもしれません。
というわけで、
次回「ライジング・サン」