航空マニア的にはどうしてもエンジンが多い飛行機というのはくすぐられるものがあるようで、、
特にエンジン3基を搭載した3発機はジャンボファンと双璧を成すほどの根強い人気がある。
日本では4機種が導入され、B727、DC-10、L1011、MD-11が過去に運行された。
今回はその中でみんな大好きDC-10です。
一応は退役していますが、保存されており機材は現役当時のままに現存しています。
今回の紹介はアメリカをベースにしている非政府NPO団体、
プロジェクト・オルビス(オルビス・インターナショナル:以降オルビス)のDC-10です。
登録記号はN220AU。
形式はマクドネル・ダグラス DC-10-10。
形式のDCはダグラス商用機のことを示します。
マクドネル社と合併し、MD社となる前の計画だったため機種名はそのままDC-10が使われた。
ここからは運用者のオルビスにスポットを当てます。
こちらの団体、、
尾翼に書かれているロゴマークからも何となく想像できますが、、
こちらの団体は医療の行き届かない国・地域において眼科治療を行うことを目的としています。
飛行機自体が移動する眼科病棟のような感じであり、簡単な処置から高等な手術まで行える施設を備えてるそうです。
また、単に医療提供をするのではなく、現地の医療技術の向上のために教育を実施するための教育施設を備えているそうです。
このDC-10、N220AUは2代目で、初代はDC-8を改修して運用し、現在は3代目のMD-10(DC-10をMD-11化改修した機種。見た目はDC-10)が運用されています。
2016年に3代目のMD-10、N330AUが就役してからほどなくして事実上の退役を迎え、現在はツーソンの航空博物館で保存されています。
そしてこのN220AUなのですが、「空飛ぶ眼科」としての経歴以外にも、現存する最古のDC-10という面もあります。
その製造番号は2、、
なにを隠そうDC-10の試作2号機。。ロールアウトは1970年12月、、
メーカーであるマクドネル・ダグラスでのテスト機時代を含め、オルビスまで6事業者を渡り歩き、46年に及んだ現役時代を過ごした機材でした。
追記、、、
こちらは引退する3年ほど前の2013年に整備拠点にしていたビクタービルにて撮影したN220AU。
この塗装は2代目のデザインです。
この時には後継機となるN330AUも登録され「空飛ぶ眼科」へと改修作業の最中で機材更新も数年後に迫っていました。
たまたま訪れたビクタービルでこの機材を拝めた時の興奮は今でも思い出されるものです。。
次回は日本だけの事情で生まれた実際には奇妙な機種を取り上げます。