必死に食べてる 必死に歩いてる 必死に生きてる

 

9月9日、重陽の節句、菊を飾って栗ご飯を食べる、そんな行事も最近はしなくなりましたな。この日は退院後の消化器内科外来通院日です。

 

第4サイクル退院日に武蔵小金井駅ホームで転倒、救急車搬送で救命救急センターへ逆戻りして、翌日には心不全のおそれありと緊急入院。抗がん剤治療の一週間に加えて9日間の緊急入院。

 

第4サイクル一週間の間、病院給食をほとんど食べられなかったのが原因のようではあります。はっきりしないので、第5サイクル入院中にも心筋崩壊酵素のデータをウォッチしていくとのことだけどね。

で、9月9日、消化器内科の外来受診。受診前に採尿と採血検査を受けました。前立腺肥大を患っているので採尿検査はなかなかおしっこが出なくて苦労するんだけど、この日はすんなり出せましたよ。こんな日もあるんすね。

 

採血検査では検体を7本も取りましたよ。採血留置針のチューブには勢いよく赤い血が流れて行くので、ああ、まだ血の気はあるんだな、と再確認した次第でアリンス。

ところが、外来受診予定の午後1時~1時半が過ぎてもなかなか受診番号が表示されません。午後2時前になって外来受付になかなか呼ばれないんすけど…、と申し出ましたよ。

 

受付の担当者が先生に確認してくるとのことで、いったん引っ込んだんだけど、しばらくして戻ってきて「採血データのうちのいくつかがまだ出そろっていないので、検査結果待ちになっている」とのこと。

午後2時半になってようやく呼出し番号が表示されたので診察室に入りました。主治医がいました。毎月のように抗がん剤治療で世話になっているとお顔を見ただけで安心してしまうのはどうしてなんでしょうね。

先生は開口一番「元気ですか?」と聞いてきました。

 

 

思わず「元気ですっ!」と元気良く返事をしてしまいました。

 

先生はそれはよかった。食事は食べられていますか? 運動はしていますか? と矢継ぎ早に尋ねてきます。

 

「食事は毎食きちんと食べて、日中は暑いので、朝夕に家の近所ですが早歩き運動をしています」とお答えしました。

「血液データは改善されてきています。心配した心不全も大丈夫でしょう。元気ならば、次の抗がん剤治療をしましょうかね。今度は入院後の採血検査結果によりますが抗がん剤の一種を中止してみようと考えています。それで経過を見てみます」

 

とおっしゃいました。血液データでそういう判断ができるというのだから検査手法がどんどん新しくなっているんですね。「血液型診断」なんていうレベルではないと。

 

ちなみにあきぼうはAB(+)なんだよね。ABO式で言うと輸血の際にみんなからはもらえるけれど、あげられるのはABだけという欲張り型なんすよね。ちなみに芸術肌なんだって。どんな肌ざわりなんすかね

というわけで、9月17日(火)が入院日となりました。消化器内科の外来診療を終えると入退院受付で入院手続きをします。11月に心房細動のカテーテルアブレーションで入院し、5月からは抗がん剤治療で入院、6月、7月、8月と入院手続きはもう慣れたもの。もっともあんまりこういうことに慣れちゃうのもどうかと思うけんどね。

 

帰りには、国分寺駅まで乗車して紀伊国屋書店をのぞいて「看護学事典」を探しましたが看護書籍コーナーがなくなっているのね。レジ内のレファレンス係に尋ねたら看護コーナーはなくなっているとのこと、在庫を調べたところ「なし」だって

 

いえね、日本看護協会出版会で発行した「看護学事典」は第一版一刷りが2003年に発行されたのですが編集部からの依頼で文字校正を担当していたんです。そこで、消化器内科病棟の看護師さんに世話になっているからプレゼントしようかなと思い立った次第。

家に戻ってから出版界に電話して在庫を訪ねたらなんと「販売終了、絶版」だというじゃありませんか。では2011年発行の第二版はどうかと重ねて尋ねたんだけれど、こちらも絶版。

 

https://www.jnapc.co.jp/products/detail/671

 

入手することは叶わないことに。そこで、完成したときに入手してあった第二版を持って行くことにいたしました。

 

もし本書に関心をお持ちになった方は地域の図書館を訪ねたらもしかすると内容を見ることができるかもしれません、知らんけど。

 

というわけで、そろそろ入院準備を始めますかな。

 

5月16日に外科の先生から「食道がんステージ4余命一年」と宣告されてから抗がん剤治療を受けてきました。

必死に生きてきたんであります。先週の緊急入院で改めて生死を考える機会となりました。食べないと死ぬんです。運動していないと死ぬんです。まだ死にたくないもん

 

幸い、今のところ抗がん剤治療は功を奏しているみたい。副作用はいろいろあるけどね。食欲不振というのが恐ろしいことだと今度のことで身に沁みました。

 

必死に食べています。問題は病院給食が食べられるかどうか。でも必死に食べなくてはね。

 

桔梗花 つまんで聞くや 命かな (秋望)