事務所の近所に街中のオアシスと呼ぶべき公園というか森がありまして、そこには以前、台湾リス(外来種)が大量に巣くってました。割とウォーキングする連中には親しまれていたんですが、市の外来種駆除対象にされてしまったらしく、最近はほとんど見かけなくなっていました。

 

そんな先日、ウォーキング中に森で1匹のリスに遭遇しました。

そこそこ大き目で、こちらを警戒しながらも元気よく枝から枝へ飛び回っているそいつを見ると、ちょっと応援したくなるわけです。

 

どんなに環境が変わり、どんなによそ者扱いされ冷遇されても、最後に生き残るのは、環境にしなやかに順応するしたたかな生命力です。がんばれ負けるな。何をしてでも生き残れ。

 

さて、ストライクフリーダムの最小限改修、最初は胴体です。

造形自体は問題ないものの、全体のバランスを見ると寸詰まりで最もサイズに違和感を覚えた箇所ですが、最小限改修となるとやはりポイントは「腹部」。

「最小限の改造」というワードには、①「最も変えるべき造形部分だけを改造」するという意味と、②「できるだけ楽な作業で効果の上がる改造」をするという意味のふた通りがあるんですが、今回のストフリさんには全ての方で作業を進めたいので、色々考えた挙句、上の画像の通り青いパーツのみ幅増しすることに。

 

このパーツを一度ばらしてカットするラインを決めますが、切る箇所はダボが無くて、できるだけ楽な部位を選びます。

そしてこのラインをゆがまないように真っすぐ引くのには、なんども書きますがこれ↓を使用。今回大活躍です。

 

これを使ってラインを引いたら即カット!ではないです 笑

 

今回のキットはこのような幅増し作業多いので最初に書きますが、微妙に斜めのパーツや曲面のパーツは、のこで切っている間にズレていってしまうんです。これが余計な修正作業を生む原因。

 

ですので、カットする部位には必ず筋彫りガイドテープか、細いマスキングテープを貼り、それをカットのガイドに作業すると、切断作業中にズレにくいです。ぜひやってみてください。

ここで使用したのは画像のシモムラアレック - ハイパーカットソー (刃厚0.1mm)

 

 

見ての通り10年選手なので刃こぼれがスゴイですが、ガイドがあればきっちり正確に切ってくれます。ここでこれを使うのは、比較的安易な部位のカットだからです。


断面をきれいにGUNPRIMER - サンドループ フラット スターターセット(ミニハンドル付)の#400程度で均してから、エバーグリーン プラシート(ホワイトプレーン各種)の1.0mmを上下カットしたパーツでズレないように挟んでGSIクレオス - Mr.セメント SP(スーパーパワー)などで接着します。

 

 

 

 

 

流し込み接着剤は、強力ながら研磨作業で簡単にはがれることも時々あるので、執拗なくらいしっかり接着してもらいましょう。

 

接着完了後のパーツ自体は意外に幅がありますので、使うツールは最初は強力なもので、徐々に繊細な作業ができるものに持ち替えていきます。
 

①シャインブレード ウルトマ(アイアンUブレードでもOK)

②シャインブレード16

 

③サンドループ フラット #200 → #400 → #600

 

その結果このようになりますね。

かなり伸びました 笑
 

ただ腹しか伸ばしていないので、胸部と一体パーツの「腹部カリドゥス複相ビーム砲」の部位が不自然な位置になっちゃいます。

 

しょうがないので、このビーム砲のパーツを胸部パーツからカット。
この時はシモムラアレック - ハイパーカットソー PRO-Sを使用します。

 

狭い箇所、というかのこぎりをゴリゴリ引けない箇所はやはりこれです。
 

このように模型用のこぎりひとつでも、カットする箇所によって使い分けが必要です。これを適所的具と個人的には呼んでます。
 

今回のような比較的造形が良く単純な幅増し作業でも、副次的に別の箇所を合わせて改修する必要は必ず出てきます。その状況に合わせて使うツールを使い分けると。

それを以前から多くの方が自然にやっているツールの代表が研磨剤ですが、それ以外のツールも同じように使い分けることは必須になりつつあります。

 

ですが昔と違い、より細分化された目的別ツールや塗料が増え、メーカーにはツールの「目的の明確化」が、ユーザーにはそれをどう何に使っていくのかという「使用目的の最適化」が求められます。

 

このマッチングがお互いに上手くできていないと、ユーザーにとっては「このツールは使えない」などということになり、双方にとってマイナスでしかないですよね。


だから、新しいツールを作るメーカーさんも、仮にそれによって用途目的が絞られてしまうとしても、とにかく使い方、何にどう使うかを徹底的に説明し尽くすぐらいしてほしいわけです。

 

同時に今後ユーザーさんにとっては、モデリングの最適化作業をしっかり行う事が、その作業にとって最適なツールを選ぶために、より大事な工程になるのではないかなと思います。こんな感じでとにかく最小限。同様の方針で次は頭部です。

 

 

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