【その4】でJA05B9を追加し、高域の質は大幅に向上しました。 

そうすると、更に欲が出て、もっと好みに近付けたくなりました。 

今度使うのは、JBL 075 です。(【アルニコ磁石】【アルミ製リング状振動板】【ホーン型】) 

手元にあるのは、馬蹄型フランジが脱着可能な前期型で、多分50年位前のものです。

 

ホーン部分が激しくサビて、振動板の辺りには綿埃や塵が多量に存在していました。 

ホーン外周部と砲弾部分を慎重に外し、紙やすりで研磨して見た目を多少改善しました。 

振動板の表面は綿棒にエタノールを付けて清掃し、綺麗な表面に回復しました。 

 

075は非常に高能率なので、アッテネータには100Ωを介して入力しています。 

低域カットに使うコンデンサは、SIEMENSの 0.68μF/100Vにしました。(実測で0.8μF) 

直列抵抗で22dB程度落とし、更に定抵抗型の8Ωアッテネータで調整します。

 

全体の回路です。

大昔の民生用JBLユニットは、他社及びJBLプロ用と極性が逆なので注意が必要です。 

因みに、075のプロ用である2402を確認すると、実際に極性が逆になっていました。 

 

全体の配置です。

 

 

全帯域に亘って更に滑らかな繋がりが得られました。 

JA05B9と比べて更に濁りの少ない、綺麗で、気持ち良く、もっと楽しい音になりました。 

金気の音は、非常に存在感の有る音が出てきます。 

今のところ、アッテネータは最大位置で気分良く聴けています。 

 

大昔のツィータですが、良き時代のアメリカらしい物量投入で最良を目指した銘品です。 

現在の数値基準では高域の帯域が狭いですが、聴いてそれを感じさせないと思います。 

低い方は、2.5kHzまでちゃんと使えるので、多くの低域側ユニットと組合わせ可能です。 

JBL D130 のような38cmユニットまで2ウェイで使えるのは大きな利点です。