【その3】で、ウーファを追加しましたが、更に、もう少し低音の量が欲しいなぁと・・・ 

そこで、同じ箱に入った同じウーファをもう一組追加しました。(同じ物を並列接続)

10F3 in A701 単独では、230Hzで+3dB、100Hzで+7.5dB、50Hzで+12.5dBのブーストでした。 

SK2153A in SX-EX7S 1組付は、145Hzで+3dB、100Hzで+5dB、50Hzで+9dBでした。 

SK2153A in SX-EX7S 2組付は、75Hzで+3dB、50Hzで+4.5dBのブースト量で済みました。 

位相干渉によるピーク・ディップも少なくなり、一層良好な低域となりました。 

 

すると今度は 10F3 の高域の濁り・ザラつきが気になり、ツィータを追加する事にしました。 

使うのは、Yamaha NS-E1000 に使われているJA05B9というツィータです。 

【アルニコ磁石】【チタンにベリリュームを蒸着した3cmドーム型】で~30kHzの広帯域です。

f0は1kHz附近だったので、カットオフは2kHz以上にすれば良いと思います。 

低域カットに使うコンデンサは、WIMA MKS 4の 4.7μF/50Vにしました。(fc=2.6kHz附近)

 直列抵抗5Ωで4dB程度落とし、更に定抵抗型の8Ωアッテネータで調整します。

 

10F3 の高域カットは、常識的にはコイルを直列に入れるという事になります。 

ですが、コイルを入れると、そのインピーダンスが振動板の制動に影響を与えます。 

昔から何度も経験してきたので、音響的にフィルターを掛ける方法を考えました。 

前面グリルの開口部に粗毛フェルトを入れる事で目的を達する事が出来ました。 

聴感上で、2kHz辺りから落ち始め、高域に向けて減衰量が増加する特性が得られました。

 

全体の回路です。

 

全体の配置です。

 

全帯域に亘って滑らかな繋がりが得られました。 

濁りの少ない、綺麗で、細かい部分まで描ける、気持ち良く、楽しい音になりました。 

10F3 だけでは金気の音、例えば、オケのシンバルが「ガヂャーン」と濁って聴こえました。 

ツィータの使用でこれが、ちゃんと「ジャーン」と聴こえるようになってきました。 

更に上質なツィータ(手持ちの中では JBL 075 が優秀)も使ってみようかと思っています。

低域は40Hz以下まで十分に出ており、これ以上弄る必要は無さそうです。