【その2】で、「低域も意外と不足を感じません。」と書きましたが、聴き続けていると・・・ 

やっぱり、もう少し低音の量が欲しいなぁと思うようになってきました。 

そこで、ウーファを追加しました。(別箱での動作です。) 

 

使ったのは、大昔の Victor BLA-104 というSPシステムに使われている10cmウーファです。 

ウーファの名称:SK2153A(8Ω、8W:アルニコ・マグネット Φ30 x L 25mm)

箱はボロボロだったので、 Victor SX-EX7S の箱に入れ替えました。 

背面には2つのバスレフ・ポートが有り、1つは塞ぎ、もう一方は径を小さくしました。 

低域の量感よりも、より低いところまでの伸び重視で、ポート共振周波数は33Hz附近です。 

やはり、低い方に向かってダラ下がりになるので、ある程度バス・ブーストを利用します。 

 

10F3 in A701 の低域周波数特性は、f0以下が2次の傾斜で下降するHPFとなっています。 

追加するウーファは、10F3 in A701 のf0以上を遮断する2次のLPFを使う事にしました。

  (HPF:ハイ・パス・フィルター、LPF:ロー・パス・フィルター) 

使用素子は、18mHのコイルと公称47μF(実測では56μF)のMUSE BP電解コンデンサです。

計算上のカットオフ周波数は、約159Hzとなります。(Cは実測値で計算) 

 

SK2153A in SX-EX7S の姿はこうなりました。

 

10F3 in A701 と SK2153A in SX-EX7S の比較です。

 

 

全体の配置では、 SK2153A in SX-EX7S を少し離れた邪魔にならないところに置きました。 

クロスオーバー周波数は200Hz以下と非常に低いので波長も長く、問題ありません。

 

接続の位相を正相・逆相のどちらにするかを検討しました。 

10F3 in A701 は2次のHPF、SK2153A in SX-EX7S に使用するLCフィルタは2次のLPFです。 

なので、普通は逆相接続とすべきですが、スピーカが相手なので、聴いて判断します。 

単一周波数の信号を可変させて、クロス周辺の聴こえ方をチェックしました。

  ×:同相接続:110Hz付近で、ほぼ音が消える!

  〇:逆相接続:180Hz付近で、音が少し小さくなる。 

という結果だったので、逆相で繋ぐ事にしました。 

 

10F3 in A701 単独では、230Hzで+3dB、100Hzで+7.5dB、50Hzで+12.5dBのブースト量でした。 

SK2153A in SX-EX7S 付は、145Hzで+3dB、100Hzで+5dB、50Hzで+9dBで良いバランス。 

SK2153A in SX-EX7S 付は少ないブースト量ですが、むしろ量感・伸びは良好です。