抵抗の歪測定系は、以下のような信号の流れです。 

年金暮らしなので、基本的にあまりお金を掛けずに構成出来るようにしています。 

歪測定は、通常、歪率計かオーディオ・アナライザを使います。

しかし、低歪率(せめて0.002%)まで測ると高価(動作品は数万円~)で、壊れると大変です。

そこで、信号源はPCとDAC(元々音楽再生用に持っている)と低歪のアンプで構成します。 

計測系は、CDレコーダでデジタル化し、光出力をUSBに変換し、PCで歪成分を計測します。 

以下がそのブロック図です。 

 

【信号源】 

1. PCで「WaveGene」という信号発生ソフト(フリーソフト)を用い、信号を発生させます。

  私はPCからHDMIでモニター(液晶TV(AQUOS))に出しており、TVの光出力を使います。

  (HDMI出力100%では、低域で歪が出る(20Hz附近で0.6%も!)ので、99%で使います。) 

2. DACには、日本製の≪Amulech AL-38432DR≫を使っています。(十分に低歪です。) 

3. プリアンプは、≪Nakamichi  High-Com Ⅱ≫というカセットテープ用NR機の改造機です。

   不動品をヤフオクで入手(不動でも数千円!)して、電源とメーター系以外は別回路です。

   信号源の低域歪を低減させる為、バスブーストを最大(+16dB at 25Hz)に効かせました。 

4. パワーアンプは、≪Sony MU-A051≫プロ用改造(余計なモノを外す)のDCアンプです。 

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                        測定対象物 

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5. 電圧測定は、≪Kikusui AVM13≫という交流電圧計です。(ヤフオクで安価に入手) 

6. 歪測定に際して、アッテネータとして≪Fostex PC-1e≫を使っています。 

7. デジタル化のADCとして≪Pioneer PDR-D50≫アナログ入力で光出力を得ています。 

8. 光出力をPCで扱えるようにする為、≪I-O DATA DDVOX≫でUSBに変換します。 

9. PCで「WaveSpectra」というスペアナ・ソフト(フリーソフト)を用い高調波歪率を計測。 

  (WaveGene側PCで、WaveSpectraが使えなかったので、Win-XPの小型PCを使用)

  (DDVOXの相性と思いますが、Windows10はダメで、WindowsXPはOKのようでした)

 

かなり面倒そうですが、歪計測専用に入手は、PC-1e、PDR-D50、DDVOX だけです。 

合計金額は、通常購入のPC-1eと他2点のヤフオク落札額を合わせて1万円以下です。 

少ない金額で、結構な高性能計測系が入手出来る有難い時代になりました。