今年は梅雨入りが遅いらしい

庭の紫陽花はきれいに咲き

雨を待っているみたいだけど





昨日

「雨ふり」の曲がテレビで流れ

久しぶりに聞いた気がした



雨、雨、降れ降れ、母さんが

じゃのめでお迎え、うれしいな





おぉ、北原白秋&中山晋平

ゴールデンなお二人の作品



小さな頃

傘を持って迎えにきてくれた母のことや

母と一緒に傘を持ってバス停まで

父を迎えに行った記憶

雨で心細いとき見えた母の姿に

ほぁっと温かくなった気持ち



そして

私も息子たちのために

何度も傘を持って

迎えに行ったことがある

学校に行くと

照れくさそうにするから

学校の靴箱にこっそり

置いてきたこともあるけれど



今のお母さんたちはみんな忙しい

仕事場には

貸し出し用の傘があります

貸すよって言っても

大丈夫!って言って濡れながら

帰っちゃう子もいる

後ろから見守る私の心には

少しだけ

ちくんとするものがある




世の中は移り変わる

仕方のないことだけど

私の中に温かい記憶となって残る

あの

薄暗い雨の空の下に灯る光のような

傘を持って立つ母の笑顔の情景が

見させる


ちくん、という切なさ


なのだろうか