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写真を始めた頃、一世を風靡した「ニコンF」が生産終了となった。
次世代の高級機「ニコンF2」が出たためであった。
いかにFと言えどF2とでは勝負にならないし、古臭く見えた。

しかし、後になり生産終了直前の最終型が高人気となった。
セルフタイマーと巻上げが旧型と異なるため容易に区別できる。
ニコンファンなら、上2桁の製造番号を見逃すはずはない。
ニコンの場合、製造番号の上2桁にその年の西暦の下2桁を表す。
例えば、1974年製なら、74XXXXXXとなる。
セルフタイマーや巻上げが新タイプで番号72以下だと修理品で駄目だ。
黒ボディは希少で高いが、後にリペイントした物も多い。
危ない偽物には手を出さない方が無難だ。

ニコンファンは多く、Fがずらりと並んでいても最終型は殆んど出ない。
益して、完全稼動品となると競争が非常に厳しい。
そのため、昔、泉岳寺に在った「松坂屋カメラ」に何年も通うことになった。
中古カメラの市場は面白い。意地になって探しても無いときには無い。
それが、出るとき何十台といっぺんに出るのだ。
あるとき、そのFがズラッと並んだ。数十台を念入りに1台ずつチェックする。
2台あった。73と74だ。シメタこの74は超出物、機械も確りしている。

そのカメラを買っていると、どこかの品の良いオヤジが
「最終型か良いな。確かもう1台あったな。これ不細工なケースなんだ!」
オヤジ中々やるな!その通りだ。どうも、既に持っているな。
念願のニコンFフォトミックFTN最終型ゲットの瞬間だった。
その後も何年か通ったが、二度と出ることは無かった。

三角プリズムのFはスマートでカッコ良い。でも、露出計が無い。
従って、単独で使えるのは露出計付きのフォトミックFTNになる。
でかくて重いが、ファインダーが明るく、シャッターも軽い。
さすがニコンの名を不動にした名機中の名機である。

チェック1:製造番号上2桁73or74→7448892
チェック2:セルフタイマー形状→黒のプラスチック製
チェック3:巻上げレバー:黒いプラカバーが付く

※今となってFを探すのは難しいと思う。偶然には手に入らない。
もし、これより新しい製造番号やブラックボディをお持ちの方が居ましたら
教えて下さい。入手の経緯等教えて頂ければ幸いです。