いまはなんだかとてもとても、良い時間を過ごしたなと思いながら帰っています。天気もあるかもしれないけど、胸がきゅっとなる帰り道です。そんな2日間でした。フィルム越しだけど心の距離がすごく近くて、それがすごくなんというか、この仕事をやってなかったら味わえてないんだなあって不意に思って。
私のところに来てくださるお客さんはいろんな方がいるじゃないですか。私のファンだと言ってきてくださる方だけでなく、推しと同期だから、同じチームだから、公演で気になったから、キャプテンになったから、そんな様々な理由の方がありがたいことに来てくださいます。
そして私のファンの方も、私だけを応援しているよという方も、いろんなメンバーを応援しているよという方もいます。昔から応援してくださってたり、最近見つけてくださったり。
来てくださったみなさんが年齢も性別も国籍もばらばら。それは当たり前といえば当たり前なんだけど、この2日間は特に、それぞれの人生の中で私に出会ってくれたんだなと感じる瞬間が多かったんです。
当たり前に会えなかったこの数年を経て、ようやく今までに1番近い形で会えて、最後には声を揃えて労ってくれて。海を越えてやっと来られたよと、言語を超えて懸命に伝えてくれて。会えない間に芽生えた初めましてを、目の前で交わすことができて。
そんなシーンを思い返しながら雨で冷えた道を歩いていると無性に泣きそうになるくらい、噛み締めておきたいやさしさやあたたかさが溢れていました。
最近、ほんの少しなんだよなと思うんです。
私が好きな絵本に「あおくんときいろちゃん」というものがあるのだけれど、その表紙を見ると、わたしたちのみどりは、ほんの少しだと。
世界中の人間にはそれぞれの色があって、それぞれのかたちをしていて、それぞれの向きで動きながら暮らしていると思うんだけれど、その中で交わったほんの少しだけ見える一際濃い色。そこに私がいるという事実。
絶対に交わらない線だってあるのに、世界にはその方が断然多いのに、私と出会ったかたちはどの線も私のかたちのどこかは通っている。その言葉に表せないほどの奇跡を改めて目の当たりにして、嬉しかったとか楽しかったとか、そういうものとはステージの違う感情で胸がいっぱいです。
その色の中にはもちろん、会えないという人も、会わないという人もいます。それは愛情とはまた違う場所にあるものです。だからこそ数年前から"Always Together"というスローガンを掲げているのです。今日は特に、それを強く感じたし、そうでありたいと思ったし、塞ぐときにはあの月や太陽を、こころの星座を訪れてほしいと願いました。
多分これからまた、こんな奇跡を当たり前のように思っていきます。ここまでの感動ではなく、日常のありがとうになっていきます。でもそれはそれで、この数年待ち望んだ"いつも“なのだとも思います。
だけどこの感情はきっと、私がこのいつもを手放す時が来ても思い出しては支えとなり奮い立たせるのだと確信しています。それは紛れもなく皆さんがくれたもの。だからどうか、そんなあなたであることを誇りに思っていてくださいね。
どうもありがとう。
そんな帰り道でした。
もうすぐおうち。
ではまた。